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赤ちゃんの乾燥肌対策に馬油!保湿やおむつかぶれの予防におすすめ

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デリケートな赤ちゃんのお肌は、ほんの少しのことで肌トラブルが起きてしまいます。いつの間にかお腹やほっぺなどが、カサカサ肌になっていることがありませんか?

小児科へ行くのが一番良いのはわかってはいるけれど、他の患者さんから子供に風邪などをうつされてしまうリスクを考えると、正直なところ少々迷ってしまいます。

多少のトラブルなら対処できる塗り薬を家に備えておくと、イザという時にとても助かります。何を選んだら良いか迷っているママさん、一度馬油を試してみませんか?

馬油の存在は知っているけれど、ベビーにとって何が良いのか・どう良いのかがイマイチよくわからないという方のために、馬油の便利な使い方を紹介します。

そもそも馬油とは何?古来より重用されてきた理由

馬油とはその名の通り、馬の脂肪を原料とする天然素材の保湿剤のことです。高級なものは、馬のたてがみや尻尾が生えている部分の脂肪から作られています。

動物の脂肪から取れる油といえば、牛から取れる牛脂・豚から取れるラード・牛乳から取れるバターのように、固形化した食用の脂が思い浮かびます。

馬油ももちろん食用にもなる動物性の油ですが、人間の皮脂とよく似た成分で構成されているため、以下のような特徴によって食用以外の目的で重用されてきました。

肌への浸透力が抜群

見た目がベタベタの馬油ですが、肌に乗せるとすぐに体温で溶けてとても良く伸びます。そして予想以上に短い時間で肌に浸透し、ベタベタがしっとりに変わります。

皮膚の隙間を満たすように保湿してくれるため、赤ちゃんのデリケートな角質層にもよく浸透し、外部の刺激から守ってくれます。

抗酸化作用と殺菌作用

伸びが良い馬油は素早く肌に広がって油膜を張り、空気を遮断します。さらに肌に浸透することによって、内部に残った空気を追い出して酸化を防ぐ作用が生まれます。

この状態では、細菌は皮膚に入り込めません。さらに肌内部に入った細菌も囲い込んで油の中に閉じ込め、その働きを抑制させてしまうのです。

抗炎鎮静作用と熱の除去

「馬油といえば火傷の薬」というほど、最も広く知られた使い方です。人間の皮膚に深く浸透した馬油は、炎症を沈め・熱を取り去る働きをすると言われています。

血液の循環促進

馬油はとても伸びがよく、小指の爪の半分ほどの量で片腕をじゅうぶんにカバーできるほどです。広い範囲に素早く油の膜を作ることで、保湿・保温効果が得られます。

さらに皮下組織に浸透した馬油によって細胞が刺激されるため、血液循環を促進して新陳代謝を高める効果が得られます。

人体への安全性

馬肉はさくら肉として食用にされており、当然その脂肪から作られる馬油も食用です。天然成分が原料ですので、誤って口に入ってしまっても安全であると言えます。

とはいえ動物が原料ですので、動物性油脂にアレルギーを持っている方には何かしらの影響が出る可能性があります。すべてのものと同じように、万能ではありません。

人間の皮脂と似ている!?馬油の成分について

一般的に脂肪は、植物性であっても動物性であっても、主に飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸から構成されています。

牛脂など哺乳類を原料とする陸生動物脂肪は、約半分が飽和脂肪酸で構成されているのに対し、馬油の約67%が不飽和脂肪酸で構成されています。

これは、人の脂肪の約68%が不飽和脂肪酸で構成されていることを見ると、馬油と人間の皮脂とはよく似た性質であることがわかります。

さらに馬油には、不飽和脂肪酸の中でも質の良い高度不飽和脂肪酸が多く含まれていることが明らかにされています。

高度不飽和脂肪酸とは、リノレン酸・リノール酸・オレイン酸・アラキドン酸などに代表される、人間の体内で作ることができない必須脂肪酸です。

この中でも、リノレン酸は細胞膜の原料になるもので、不足すると肌細胞の機能が低下し、乾燥肌やアトピー性皮膚炎などさまざまな皮膚トラブルを招いてしまいます。

このように、肌にとって必要不可欠な脂肪酸を含んでいるということが、馬油の最大の特徴であり魅力なのです。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

一般的に脂質とは、油脂やコレステロール等を合わせた総称のことを指します。脂肪酸は脂質を構成する成分の一つで、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けることができます。

飽和脂肪酸

動物性油脂に多く含まれ、常温では固体で存在します。体内で固まりやすく、血液の粘度を高めて流れにくくし、中性脂肪や悪玉コレステロールの合成を促します。

摂りすぎると動脈硬化・心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病につながりますが、一方で不足すると、血管がもろくなったり脳出血などの原因となります。

不飽和脂肪酸

植物性油脂に多く含まれ、常温では液状で存在します。身体の構成する成分となるほか、血中の中性脂肪やコレステロールの量の調節を助ける働きがあります。

エネルギー源であるため、摂りすぎるとエネルギー過剰による肥満につながりますが、一方で不足すると発育生涯・皮膚炎・動脈硬化などを引き起こします。

不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類されます。

  • 一価不飽和脂肪酸・・・オレイン酸に代表され、コレステロールを下げる働きがある。
  • 多価不飽和脂肪酸・・・リノール酸に代表され、血栓症予防作用などがある反面、老化の原因になる物質を生成する。

脂質を栄養として食べ物から取り入れる(食べる)ときには、飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸を3:4:3の割合にすると、バランス良く摂取できます。

赤ちゃん肌がデリケートな理由!バリア機能の働きが不十分なため

赤ちゃんのお肌は大人よりも水分量も皮下脂肪も多く、紫外線などの外的刺激をまだあまり受けていないため、透明度が高くてキメが細かいデリケートな肌です。

新陳代謝が活発で肌が絶えず生まれ変わっているため、皮脂の分泌が不安定であり、バリア機能も不十分のため乾燥しやすいという特徴があります。

湿疹が気になって病院に行くと、乾燥が原因で起きた肌トラブルと診断されることがよくあります。

その際には、フエナゾールやヒルロイドローションのような非ステロイド薬や、ステロイド薬の中でも下から2番目の強さであるロコイドなどを処方されることが多いようです。

それに対し、やっぱり薬には抵抗があるという意見もあります。自分自身で納得のできる無添加のものを子供に使いたい、というお母さんの声も少なくありません。

赤ちゃんの肌がデリケートな理由とは

人間の皮膚は大きく分けると外側から順に「表皮」「真皮」「皮下組織」から成り立っており、それは大人であって新生児であっても変わりません。

ですが乳児の肌と大人の肌は、同じ構造ながら構成比が異なっています。

乳児の表皮、真皮は層がとても薄く、特に真皮の厚さは大人の半分から3分の1ほどしかありません。

表皮はタンパク質と脂質でできており、外側からの刺激から肌を守るバリアの役割を果たしているのですが、乳児ではこの働きがまだ十分ではありません。

保護機能が不十分なため、洋服の布地やタオルが擦れるなどのちょっとした刺激で傷がついたりかぶれたり、乾燥したりしやすいのです。

また肌は、表皮の外側を「皮脂膜」という皮脂と汗が混ざり合ってできた天然のクリームに覆われており、肌からの水分蒸散や刺激によるトラブルから肌を守っています。

しかし、赤ちゃんや子どもは皮脂分泌が少なく皮脂膜が不充分です。汗をかくと汗が蒸発する時に、肌表面の潤いも一緒に奪ってしまうのです。

乳児は大人の2~3倍もの汗をかくうえ、皮脂膜による保護が完全ではないため、大人よりも肌の乾燥が進みがちになるのです。

さらに、大人の肌の表面は弱酸性に保たれ雑菌の繁殖を防いでいますが、乳児の肌は中性に近いため細菌が繁殖しやすく、肌トラブルを起こしやすいのです。

赤ちゃん肌のホームケアに馬油を使う前に知っておきたいこと!

小児科や皮膚科の医師からは、赤ちゃんのケアにはママが普段スキンケアに使っているクリームでも問題はないという話をされます。

とはいえ、ママが使っているものが子供の肌にも合うとは限りません。やはりベビーローションやワセリン・馬油など、「ベビーに安心」とされているものを選びたいものです。

馬油のメリットは何と言っても安全性

メリットがとても多く感じられる馬油ですが、一番は何と言っても食用にできる天然成分が原料ということです。

  • 赤ちゃんが口に入れても安心
  • 民間治療薬として使用されてきた実力
  • 固形なのでこぼれにくい

馬油ほど「誤って口に入っても大丈夫」ということを宣伝している保湿剤はない、と言ってもいいほど、多くの馬油商品に表示されています。

子育てが初めてのママにとってはその表現がとても頼もしく感じられますし、民間治療薬として使われていることにも安心します。

また、ベビーオイルやローションと違って固形のため、誤って容器を倒してしまってもこぼれません。お世話中のうっかりにも安心です。

馬油のデメリットは独特の臭い

一方、馬油にももちろんデメリットがあります。ベビーケア用品を選ぶにあたっては、デメリットもしっかり理解しておくことが必要です。

  • 独特の臭いがある
  • 酸化しやすい
  • 初めはベタベタしている

馬油は原料が動物の脂肪であるため、商品によって様々ですが少なからず油の臭いがあります。臭いの感じ方は人それぞれなので、気になってしまう方もいます。

ソンバーユでお馴染みの馬油の老舗ブランドである薬師堂では、あらかじめバニラやヒノキなどの香りのついた馬油も販売しています。

馬油にエッセンシャルオイルをブレンドして使うこともできます。この方法だと、香りの種類も強さも自分好みのオリジナルアロマ馬油を作ることができます。

ただし、精油によっては肌に刺激を与えるものもあるため、オイルの効能についてしっかりと確認してからブレンドするようにして下さい。

馬油の臭いは酸化することによって生まれる場合もあります。開封して空気に触れることで、油脂はどうしても酸化してしまいます。

油脂の中でも、馬油は酸化しやすいという性質を持っています。

酸化防止のためのビタミンEが配合されている商品もありますが、基本的には冷蔵庫での保管をオススメします。

白色ワセリンとの比較

馬油を買おうか迷っているママさんの中には、白色ワセリンと比べてどちらを買おうかと悩んでいる方もいると思います。

馬油とワセリンの一番大きな差は原材料です。馬油は哺乳類である馬から作られているのに対し、ワセリンの原料は石油です。

石油を肌に塗るということに拒否反応を持つ方もいますが、一方で、石油はもともと天然の資源なのだから嫌悪するのはナンセンスという意見の方もいます。

実際に、皮膚科で治療のためにワセリンを処方されることがありますし、精製度の高いものは眼科の治療にも使われています。

私は馬油もワセリンもどちらも使ったことがあります。どちらにも極端なマイナス点がないので、正直なところどちらを使うかは本人の好みとしか言いようがありません。

ただし肌への浸透力については、ワセリンは馬油に全く敵いませんでした。馬油がすぐにサラサラになるのに対し、ワセリンは落ち着くまでに時間がかかります。

赤ちゃんのお世話において、肌への浸透の速さは意外と大きなポイントです。手早くケアしてあげたいという考えのママには、迷わず馬油をオススメします。

おすすめ!馬油のオーガニック製品

大人のスキンケア用品と同じように、オーガニック成分が含まれた敏感肌にもやさしい馬油製品も販売されています。

天然成分である馬油にオーガニック成分をプラスすることで、よりスキンケアに特化された商品になっています。もちろん、防腐剤などの化学成分は入っていません。

ベビーバーユマドンナ

子供用馬油クリーム 0822-1

生後0ヶ月から使える、天然成分100%のベビークリーム。低温抽出された馬油にオーガニックパルマローザ油をブレンドすることで、ほんのりローズ系ハーブの香りがします。

全国の産婦人科でも使用されている、ママや病院からの信頼が厚い人気ブランドです。

販売元:Amazon
商品価格:¥1,296
https://goo.gl/w7KCgX

ぴたっとサンミルク

子供用馬油クリーム 0822-2

馬油配合のUVクリームとして人気の商品。その秘密は生後0ヶ月から使用できる優しさに加え、配合されている有機ハーブに虫よけの効果があることです!

石けんで簡単に洗い落とせるので、肌の弱いベビーにも安心して使えます。

販売元:Amazon
商品価格:¥2,268
https://goo.gl/p6AUzu

どうやって使う?赤ちゃんの肌ケアに効果の高い馬油の使い方

せっかく使うのなら、その効果をしっかりと感じたいものです。ママが使うスキンケア用品のように、馬油にも効果を強く感じられる使い方があります。

まず大前提として、つけすぎには注意して下さい。多めに塗ったからといって効果が上がるわけではありません。むしろ、つけすぎがかぶれの原因になることがあります。

肌に乗せるとスッと溶けてよく伸びるので、初めは少なめに肌にのせるようにし、足りない時に追加するようにすると加減しやすくなります。

乾燥肌の場合

赤ちゃんの乾燥肌対策は、体を清潔にすることから始まります。体を洗うときは、ベビー用泡ソープなどを使って優しく丁寧に洗って下さい。

基本的にシャワーやお風呂上がりに使います。タオルドライのあと、少量を手にとって手のひらでなじませてから、顔・体・手足・おしりと全身に塗ってあげます。

完全に水分を拭きとった状態で塗るほうが良いという人もいれば、水分が少し残った状態で塗ったほうが良いという人もいます。

すっとなじんだ馬油が、皮脂膜の代わりになって肌を刺激から守ります。夜だけ・朝だけ・シャワーの都度など、その子に合った使い方を見つけてあげて下さい。

おむつかぶれの予防の場合

おしりは汚れを落とすことが大変な部分ですが、ゴシゴシこするのは厳禁です!普段何気なく使っているおしりふきだって、刺激と摩擦がかぶれの原因になるのです。

オムツを替えるタイミングで一日中馬油を塗り続けるお母さんもいれば、朝と夜だけというお母さんもいます。

子供の肌の状態を見ながら、塗る回数を決めて下さい。やはり手のひらでなじませてから薄く伸ばすようにします。

馬油を塗っておくと、うんちが肌に張り付かないというメリットがありますが、これは本当に助かります!

強くこすらなくてもキレイになるので、摩擦で肌を傷つけることもぐっと少なくなり、後片付けの手間も時間も少なくすることができますよ!

肌に合わない場合の便利な使い方

馬油は動物性油脂のため、どうしても肌に合わないという体質の方もいます。でもせっかく買ったのですから、他のことに有効利用しましょう!

  • ママのスキンケア
  • 乳首のトラブル・おっぱいケア
  • ハンドクリーム
  • かかとのヒビ割れ防止
  • 靴・バッグなど革製品の手入れ

子供には合わなくても、ママの肌質には合うことがあります。

化粧水の後にクリームの代わりに使うときは、米粒大くらいの量で十分!付け過ぎはかぶれのもとです。

授乳中のママなら誰もが経験するのが乳首のキレツ。馬油を塗っておくと傷が保護されて痛みが軽減されるほか、保湿されることで赤ちゃんも吸いやすくなります。

ハンドクリームやかかとクリームとして使うときは、多少のベタつきが気になる場合がありますので、夜寝る前のスペシャルケアとして使うのがおすすめです。

また、意外な使い道なのが革製品の手入れです。

バッグや靴はもちろん、ソファーやレザージャケット、野球のグローブまで色々な革製品に使うことができます。

これは酸化してしまった馬油でも使うことができるので便利なのですが、必ず見えないところで色落ちやシミ等のチェックをしてから使うようにして下さい。

正しいケアで綺麗な肌を守ってあげて!

赤ちゃんの時の乾燥肌ケアは、ママが思っている以上に大切です。子供の頃のケアが足りなければ、成長した時に皮脂を過剰に分泌する脂性肌になりやすくなります。

肌が乾燥すると子供は痒くてたまらなくなるので、無意識のうちに強く引っ掻いてしまい、その傷が細菌に感染してとびひになってしまうことだってあります。

新陳代謝が活発な子供の肌ですが、傷の治りは意外と遅いです。

プルプルの綺麗な肌に傷跡を残さないためにも、その子に合ったケア方法を早く見つけてあげて下さいね!


お風呂上がりに赤ちゃんにスキンケア!素肌を乾燥から守る方法

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お風呂上がりにしっかりとスキンケアをしてもらっている赤ちゃん

赤ちゃんの素肌はとてもみずみずしくて、女性の憧れですね。でも、実際は赤ちゃんの素肌はとてもセンシティブで、常に乾燥にさらされています。

赤ちゃんの肌は、大人の素肌の半分ほどの厚みしかありません。素肌が薄く、水分量も少ないためバリア機能もまだまだ未熟です。

さらに新陳代謝が盛んなため、汗や皮脂など分泌物もたくさん出ます。そんな状態の赤ちゃん肌を放置しておくと、すぐに乾燥肌から肌トラブルを引き起こします。

ほっぺがかさかさになったと思っていると、すぐに湿疹がびっしりできてしまったり、頭に脂のかたまりのようなかさぶたができたりします。

ママも不安ですし、赤ちゃんも不快で可哀想ですよね。こうなる前に、お風呂上りのケアを始めましょう。

赤ちゃんのスキンケアの基本は入浴!毎日沐浴・入浴させよう

赤ちゃんは産院を退院したら、毎日沐浴させてあげましょう。

新陳代謝が激しいので、沐浴・入浴がスキンケアの基本です。

新生児は免疫力が弱く、おへそも乾燥しきっていないことがあります。細菌感染などを防ぐため、ベビーバスで沐浴させましょう。

1か月健診で問題がなければ、大人と同じように家のお風呂で入浴できるようになります。最初は清潔な一番風呂に、毎日入れてあげましょう。

しっかり洗うことが大切!赤ちゃんをお風呂に入れるポイント

まずはしっかり洗うことが大切です。肌が弱いからといってよく洗わないと、分泌物やおっぱいの汚れが落ちず、肌トラブルの原因となります。

石けん・ボディソープ

赤ちゃん用の物を選びましょう。泡で出るボディソープは便利ですが、肌トラブルがおさまらない場合は固形石けんに変えてみましょう。

固形石けんも、ママの手でよく泡立てて使用してくださいね。

ママの手で洗う

赤ちゃんの素肌はとてもデリケートなので、垢こすりではなくママの手でしっかり洗いましょう

髪の毛も石けんで

赤ちゃん用シャンプーもありますが、最初は体と同じ石けんで大丈夫です。やはりよく泡立てて、皮脂のかたまりが残らないように洗いましょう

熱いお湯・長湯はひかえる

シャワーや湯船は39度前後、大人よりぬるめに。熱すぎるお湯や長湯は乾燥肌の原因になります

全身をチェックしてみて!洗い忘れ・流し忘れやすいポイント

洗い忘れたり、石けん成分が肌に残っていると肌トラブルの原因になります。しっかり洗いたいポイントをチェックしておきましょう。

  • 髪と頭皮…皮脂分泌が激しく、脂漏性湿疹になりやすい場所です
  • 顔…ほっぺやTゾーンは特に新生児ニキビができやすい場所です
  • 関節のくびれ…お肉ぽっちゃり赤ちゃんは指でよく洗いましょう
  • 背中・お尻周り…おむつかぶれや汗疹の危険ゾーンです
  • 関節のくびれ…お肉ぽっちゃり赤ちゃんは指でよく洗いましょう
  • 手のひら…綿ごみを握りこんでいます。開くように洗い流しましょう
  • 足の裏…よく汗をかき、分泌物や綿ごみで意外と汚れています

お風呂上りはガーゼなど肌触りのよいバスタオルで、こすらないように優しく水分を拭き取ります。

沐浴剤を使う時の注意…顔などは石けんでしっかり洗おう

ベビー用の沐浴剤も販売されています。

たとえばピジョンベビー沐浴剤は新生児から使えて、赤ちゃんの素肌汚れを落とせるのにすすぎの必要がありません。

赤ちゃんの素肌に合えば、こうした沐浴剤を使っても大丈夫です。もし赤ちゃんの素肌にトラブルが発生した場合は、使用をやめましょう。

それまで胎内で羊水に包まれていた赤ちゃんは、産まれてから突然さまざまな刺激にさらされます。

食べ物・沐浴・衣類にリネンと、何が素肌にトラブルを引き起こしているのか、すぐに分からないことが多いのです。

沐浴剤に関する肌トラブルのうち、脂漏性湿疹や新生児ニキビなど、皮脂の多さで起きるものの場合は石けんに切り替えてみましょう。

沐浴剤はデリケートな敏感肌の赤ちゃんに合わせて作られています。でも、元気な赤ちゃんの素肌はけっこう皮脂や母乳でベトベト汚れています。

優しい成分の沐浴剤だけでは、汚れが落ちきれずにトラブルを起こしている可能性もあるのです。そういった場合は、石けんでしっかり洗ってみましょう。

赤ちゃんのお風呂の詳しい入れ方については、MARCH内に関連記事があります。参考にしてみてくださいね。

赤ちゃんのお風呂デビュー!新生児の入れ方などのテクニック
http://maternity-march.jp/ofurodebyu0627/

お風呂上りは全身保湿!素早く乾燥から赤ちゃん肌を守ろう

お風呂からあがったら、ベビーローションを全身に塗り、保湿をします。ベビーローションにもいろいろありますよ。

なぜ保湿が必要なの?赤ちゃんの皮膚はバリア機能が弱い

赤ちゃんの皮膚は、とってもデリケートです。大人の半分くらいの厚みしかないと言われ、バリア機能も未熟です。

頭皮や顔のTゾーンなどはテカテカべたべたするほど汗や皮脂を分泌するのに、お腹やほっぺはカサカサしていることもあります。

しっかり洗わなければ皮脂や汗で肌トラブルを起こしますが、洗うと今度は天然のバリア機能までそぎ落とされてしまいます。

そこで赤ちゃんには保湿が必要なのです。特に乾燥肌だなと感じる赤ちゃんや、乾燥が気になる冬場・汗と冷房にさらされる夏場は気を付けましょう。

また赤ちゃんの皮膚は薄く大人の約半分の厚みしかありません。さらに赤ちゃんはよく汗をかき一見皮膚が潤うかの印象もありますがこれは間違い、種々の刺激成分を含んだ汗はいわゆる皮膚のバリア機能を低下させます。これだけ赤ちゃんの皮膚はデリケートで出来るだけ早くから保湿剤によるスキンケアが必要であることがおわかりになるでしょう。

保湿剤の選び方…基本は低刺激の赤ちゃん用!季節で切り替え

保湿剤は、できるだけ無添加で低刺激の赤ちゃん向けのものを選びましょう。

季節による使い分けもおすすめです。

  • 夏場…さっぱりタイプ
  • 冬場…しっとりタイプ

最初は刺激が少なくさらりとぬりやすいローションタイプから始めてみましょう。気になる場合は小児科で保湿剤について相談してみましょう。

保湿剤の使い方…お風呂上り、拭いたらすぐにローションから

保湿剤は、お風呂上りの体がしっとりしている間に素早く塗ってあげることがポイントです。

さらりとしたローションから塗りましょう。油分が多いものを最初にぬると、その後水分をはじいてしまうのはママのスキンケアと同じです。

産後すぐは赤ちゃんの全身の皮がむけます。さらに生後3ヶ月くらいまでの赤ちゃんは、乳児湿疹といってブツブツが出ることがあります。

あまり深刻に考えなくても、清潔を保っていればいずれキレイな素肌になってきます。

生後2ヶ月以降になってくると、ベタベタぶつぶつよりも乾燥が気になり始めるようになります。スキンケアをしっかりしてあげましょう。

お風呂上り以外にも!毎日できる顔とお尻の簡単スキンケア

お風呂上り以外にも、赤ちゃんの素肌を乾燥から守るちょっとしたワンポイントケアがあります。

  • 授乳後の顔拭き
  • オムツ替え・着替えの際のさらり拭き

授乳後の顔拭き…母乳・ミルクや離乳食の汚れをさっぱりと

ほっぺたは特に乾燥しやすい場所です。顔や頭は皮脂も分泌量が多く、母乳やミルクなどですぐに汚れます。

ほっぺや口周りのトラブルを防ぐ方法を紹介します。

授乳のたびに、お茶で湿らせたガーゼでおっぱいの汚れをやさしく拭い、その都度保湿しておくと、ほっぺのかさかさもだいぶ違ってきます。

離乳食がスタートすると、食べ物がついただけで赤くかぶれる子もいます。おしぼりを用意し、こまめにふき取ってあげましょう。

オムツ替え・着替え時のお茶ケアでお尻・背中もすべすべに

オムツ替えや夏場暑い日の着替えの際も、お茶で湿らせたカット綿やガーゼでおしりをさらりと拭くと肌トラブルを未然に防げます。

緑茶を含ませたカット綿やガーゼでお尻や背中を拭くだけでOKという簡単な方法です。ペットボトルのお茶でも構いません。

汗疹はもちろん、ロタやノロなどの時のおむつかぶれにもオススメの方法ですので、かゆがるベビーには試してみてはいかがでしょうか。

不安なブツブツ・カサカサ・ジクジクは小児科を受診しよう

肌が敏感な子の場合、治りが悪いことがあります。

まれに潰瘍ができる場合もあるので、不安な際は皮膚科を受診しましょう。

ママ同士のネットワークで、皮膚トラブルに詳しい熟練の小児科医や赤ちゃんも診てくれる優れた皮膚科医など、ご近所で信頼できるお医者さんを探しておくことも大切です。

赤ちゃんに起きやすい肌トラブル…素人では判断が難しい

赤ちゃんの素肌に起きやすい肌トラブルをご紹介しましょう。

  • 脂漏性湿疹…黄色いかさぶたのようになる湿疹。乳児湿疹の一種
  • 新生児ニキビ…大人のニキビに似た乳児湿疹の一種
  • 汗疹…汗の出口が詰まってできる赤くてかゆいブツブツ
  • とびひ…汗疹などが細菌感染を起こしてできる感染性のブツブツ
  • アトピー…原因が特定されていないかゆみの強い赤い湿疹

そのほかにも突発性発疹のように病気が原因で発疹が出るものや、潰瘍・白癬菌の感染症などさまざまな病気があります。

赤ちゃんの肌には意外とすぐにブツブツやカサカサができます。でも皮膚関連の病気は実にさまざまで、素人では見分けが難しいものです。

白癬菌など処置が違うと悪化してしまうので、素人判断で販売されている薬を塗ることは絶対にやめましょう。

こんな時はかかりつけの小児科を受診しよう!気になる症状

肌トラブルがちょっと重い、おかしいと感じたら小児科を受診しましょう。気になる症状をピックアップします。

  • とびひになった
  • 家庭ケアを続けているのに汗疹や湿疹がいっこうに治らない
  • 発熱やおっぱいを飲まない・機嫌が悪いなどの諸症状をともなう

赤ちゃんの肌トラブルは小児科か皮膚科か迷いますよね。たいていの乳児性の湿疹なら、小児科で診ることができます。まずはかかりつけ小児科を受診しましょう。

乾燥しやすいデリケート肌をスキンケアという愛情で守ろう

赤ちゃんの素肌は大人と比べてとってもセンシティブです。汚れやすく乾燥しやすい「困ったちゃん」なので、毎日洗ってきちんと保湿をしてあげましょう。

赤ちゃんは新陳代謝が活発です。しっかり汚れを落とすことが大切です。そして保湿はお風呂上がりのしっとり感が残るうちにすばやくしてあげましょう。

よく洗って、保湿もしているのにガサガサ素肌やかゆがり・むずがりが治らない場合は、皮膚科を受診しつつ、1つずつ要因を探していきましょう。

また成長にともなって状態がよくなっていくことも多いので、あまり深刻になりすぎず様子をみながら成長を待ちましょう。

子供の発熱で病院に行く目安!熱以外の症状もチェックで受診

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子供が発熱して病院に連れて行こうか迷っているママ

子供はよく発熱するな…と感じているママは結構いらっしゃるのではないでしょうか。中には大事な用の前には決まって発熱してしまうタイプのお子さんもいます。

発熱と一言で言っても、熱があり元気な場合と、熱は微熱程度だがいつもより元気がない場合があると思います。周りは熱が出る度に小児科へ行くべきか迷うところではないでしょうか。

子供が発熱した時に、どんな状況の場合は病院へ連れて行くべきなのか?の目安についてご紹介します。


子供が発熱…すぐに受診が必要なの?判断材料になる体温チェックを!

発熱した子供の体温をまず体温計で測ってみる
子供が発熱したら「急いで病院へ行かなくては」と焦ってしまう気持ちはよくわかります。

でもちょっと待ってください。もしも夜中の発熱ならば、果たして今すぐ夜間救急外来受診すべきなのか?など冷静に考えなくてはなりません。

夜間は熱以外の症状で心配なことが見受けられたり、明らかに急変した時以外には、無理をしてまでは受診しないほうが賢明です。

ただし、生後3ヶ月未満の乳児の場合は注意が必要です。細菌性髄膜炎という病気の可能性があるからです。

ではどうやって受診しなくても良い発熱とそうでない発熱を見分ければよいのでしょうか?

「発熱」判断については、普段の平熱の体温との比較が重要!

子供が発熱した場合に、つい体温の高さで心配になるのですが、ひとまず我が子の平熱から計算して冷静になりましょう。

普段の平熱が37度の子が38度ならば、ようやく発熱というレベルでしょうけれど、平熱が36度前後の子が38度になった場合と全く異なります。そのためにも平熱を知る事は大事です。

平熱を知らないといつもと比べて少し熱が高いのか、もしくはいつもよりかなり熱が高いのかなどがわからないので、普段からチェックをしておくことが大事です。

【37.5℃以上の発熱】大人だと一般的に発熱といわれる体温です

目の前の体温計が37.5度の場合、一般的に大人では発熱と言われる体温です。これ以下で平熱より高い場合には微熱、という状態でしょう。

子供の場合は平熱が高い子も多いので、37.5度が平熱という子もいれば、微熱という子、発熱という子と分かれます。

やはり、我が子がどのくらいの平熱なのかで冷静に対応してください。ただし、うちの子供が通う保育園では、朝37.5度以上では預かってもらえないなど、一般的には37.5℃以上は発熱とみなされてしまうところが多いようです。

他に症状がなければ落ち着く事もあるのですが、朝から37.5度くらいあると夕方までにさらに熱が高くなる可能性があります。

【38.0℃以上の発熱】その後熱が上がる可能性大なので受診をおすすめ

うちの末っ子が通う保育園では、38度を超すとお迎えに来て下さいと連絡がきます。3

8度以上の場合は大概なんらかの原因があって発熱している事が多く、ただの知恵熱などではないと判断されるのでしょう。

いきなり38度の発熱で元気もない場合には、インフルエンザなどのウイルス感染症が考えられます。昼間ならば早目の受診がベストですが夜間はそこまで慌てて受診するべきなのか…難しいところです。

赤ちゃんなどの乳幼児でしたら、夜間の発熱に関しては「水分補給がしっかりとできていない」とか「眠れない」とかなどであれば受診をすべきです。しかししっかり眠れているようであれば、そのまま寝かしておき、あえて自宅から出ずに様子を見ておいても良いと思います。

受診すべきかとても迷うところですが、最近は自治体や民間サービスで医療相談サービスがあるのでまずはこちらを利用するのもお勧めです。

【38.5℃以上の発熱】重大な病気の可能性もあるのですぐに受診!!

基本的に38.5度以上になったら、何かしら病気になっていると思われるので受診が必須です。

熱があっても比較的元気な場合がありますが、食欲がない時にはもしかすると「喉が痛い」とか、「胃腸の具合が悪い」など、外からは見えない部分で弱っているかもしれないからです。

ただの風邪かと思っていたら実は軽い肺炎になっていた、という話をよく聞きます。

重症化の危険性がある病気など素人では判断出来ない事も多々あるので、38.5℃以上の発熱の場合は、早目の受診を心がけましょう。

朝から微熱があり、夕方に38.5度となるというケースはかなりありますし、逆に突然の高熱(インフルエンザなど)というケースもありますので、いつから熱が出ているかのチェックもしっかりとしておきましょう。

熱だけで判断は危険!それ以外の症状を確認することも大事です!10項目を紹介

ついつい熱の高さだけで「これは危険かも」という判断をしがちですが、出来るだけトータルで子供をみてあげる事が大切です。

熱と同時に耳を触っていたら中耳炎の可能性があるとか、熱と同時に肌にぽつぽつが出ている、なんてケースもあります。

また、予防接種後にちょっと熱が上がったり、突発性発疹などで発熱をしている可能性もあります。

まずは他にもいつもと違っった症状が出ていないかのチェックが必要です。

他に出やすい症状のポイント10つ

  • 痙攣(けいれん)が起きた・呼びかけに反応が悪い
  • 発疹が出た
  • 目の充血
  • 鼻水・くしゃみ
  • 耳が痛い・耳を触る・耳の下が腫れる
  • 咳で眠れない
  • 食欲がない
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 水分が摂れて眠れている

発熱だけではないこれらの症状から、見えてくる病気もあります。1つずつ詳しく見ていきましょう。

【痙攣(けいれん)が起きた・反応が悪い】急いで救急車を呼ぶ必要あり!

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親としては子供が”痙攣”をしたとなると、とてもびっくりして焦る症状だと思います。私の場合、我が子には今のところ痙攣はないのですが、小学生の時に同級生が突然痙攣して倒れて焦った思い出が今でもあります。

知り合いのお子さんで高熱が出て痙攣を起こしたという話を何人か聞いていますので、痙攣は比較的多い症状だと思います。

「もし痙攣が出てしまったら、時計を見ながら痙攣の時間を調べてください!」などと書かれているので気持ちが焦ってしまうのは当然です。

痙攣は5分以内におさまることが多く、その後はしばらくぼーっとしたり眠ったりします。そして次第に意識がはっきりしてきます。ですので、痙攣をしたらまずはその場でじっと静かにさせておきましょう。

しかし早急に救急車を呼んだり医療機関に連絡しなければいけない症状もあります。

  • 10分以上の痙攣
  • 痙攣を繰り返す
  • 意識が戻らない、戻っているか分からない
  • 顔色が悪い
  • 痙攣後も手足の動きが芳しくない

脳症や脳炎、化膿性髄膜炎など重症な病気が潜んでいるかもしれませんので、緊急処置と精密検査が必要になります。

これらの痙攣が起きたら急いで救急車を呼ぶ!もしくは、119番に電話をしてまずは相談をしてください。

ひきつけ(けいれん)をともなう場合
乳幼児は発熱時に熱性けいれんを起こしやすく、初めて目の前でみた大人は驚きあわてて救急車を呼ぶこともよくあります。
しかし、そのほとんどでは救急車が到着した際にけいれんはすでに止まっています。熱性けいれんは1~5歳の子どもの5~8%にみられるありふれた病気で、急激な発熱の際にいきなり意識がなくなって視線が一方に定まったまま手足をガクガクふるわせることが多いのです。
このほとんどは5分以内におさまり、その後眠るかしばらくボーとしていますが、次第に意識がはっきりしてもとの状態にもどります。
したがってほとんどの場合、けいれんの後しばらくはその場で静かに休ませておくだけでよいのですが、(1)けいれんが10~15分以上と長びく場合、(2)けいれんをくり返す場合、(3)けいれん後も意識のもどりが悪い場合、(4)けいれん後の顔色が悪い場合、(5)けいれん後も手足の動きが悪い場合などでは、ただちに救急車を呼ぶか医療機関に連絡をとるほうがよいと思います。
このような例では脳炎や脳症、化膿性髄膜炎など重症な病気も疑われるため、緊急処置と精密検査を要することがあります。

ただしそれはあくまで初めての痙攣です。一度痙攣を起こしたら次にまた起きたらどうすべきなのか先に相談しておきましょう。

また、痙攣を伴わなくても呼びかけに対して反応が悪い場合も同様に脳に以上を起こしている可能性があるため、すぐ受診をしてください。

そしてどんな場合に救急車を呼ぶべきなのかの指標を聞いておき、救急車を呼ぶ呼ばないの判断をする目安を確認しておくことが大事です。

【発疹が出た】突発性発疹だけではないので注意して!

発疹が出たからといって、突発性発疹だわ!と素人判断するのは良くありません。発疹は発熱してからどの段階で出るのかによって、もっと重大な病気の可能性があるからです。

突発性発疹
発熱が3~4日続く。熱が下がると同時に発疹が出て数日で消える。

発疹を伴う発熱としては、突発性発疹以外にも麻疹(はしか)、風疹(三日ばしか)、川崎病、水疱瘡などが挙げられます。

麻疹(はしか)
高温(39℃以上)の熱が3~4日続いて発疹が出てくる。更に発疹が出た後も3日くらい高温の熱が続く。
風疹(三日ばしか)
発熱(底まで高温ではない:38℃台が主)と発疹がほぼ同時に出る。そして3日くらいで両方共消える。
川崎病
38.5℃以上の熱が続く。解熱剤も効かない。発熱の2~5日目に発疹が出ると同時に、「いちご舌・唇が真っ赤になる・両目の充血・手足の裏の腫れ・BCGの跡が赤くなる)などの症状が出る。
水疱瘡(みずぼうそう)
熱は出たり出なかったりである。全身に発疹が出てあっという間に増える。

これらの病気の場合は、早急に各病気に対する処置が必要になりますので、すぐに受診をしてください。

【目の充血】プール熱や川崎病の疑いも!

発熱と共に目が充血している…という場合は、夏季に多いプール熱の可能性があります。こちらの場合はまずは眼科を受診してください。

また、充血を伴う発熱で疑われる病気は川崎病です。先ほど発疹の部分でも触れましたが、目の充血と発熱以外にも発疹や唇が真っ赤になる、いちご舌、手足の裏が腫れる、BCGの跡が赤くなるなどどれかの症状がある場合は、早急に受診してください。

川崎病は発症後早急の処置が必要な病気ですので、この他の症状が出ているかどうかについてもしっかりと確認をしてください。

【鼻水・くしゃみ】ウイルスが関係しているかも

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鼻水・くしゃみなどの風邪症状から発熱する場合も多いので、この段階で悪化しないように手を打つのが理想です。

鼻水とくしゃみと発熱がある場合には、ウイルス性感染症にかかっているる可能性がとても高くなります。

風邪に効く薬はなく対処療法しかないと言われる場合もありますが、鼻づまりや咳に対応した風邪薬や抗生物質を出してもらえる可能性もあります。

しっかり休息を取る・寝ることしかないです…なんて言われたりもするのですが、小さい子ほど鼻水があったら授乳も困難で食欲が落ちたり、鼻が詰まって眠れなかったりします。

ただ寝るだけで治すことはやはり難しいと思うので、小児科や耳鼻科を受診したほうが無難です。

▼子供の鼻水についてもっと知りたい人はコチラもどうぞ。

鼻水解消記事のサムネイル

【耳が痛い・耳を触る・耳の下が晴れる】耳鼻科を受診して!

中耳炎や外耳炎などになっているかもしれないので、専門医である耳鼻科を受診してください。

急性中耳炎の場合などは耳を冷やすと痛みが緩和されるようなので、子供が耳を痛がって眠れないなどの場合は、保冷剤にガーゼなどを巻きつけ耳にあてがってあげましょう。

次の日の朝イチで受診してあげてください。

また、耳の下が腫れてくるという症状は、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)やそれ以外にも反復性耳下腺炎、首のリンパ節炎、蜂窩織炎などが疑われます。

【咳で眠れない】クループ症候群や気管支炎の可能性も…

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咳は体温が高くなると出やすいという傾向があるので、眠りにつく前や寝ている間に咳が目立つ事があります。

また、鼻水がある時は横になっているため、どうしても鼻水と痰が喉にたまりやすくなってしまい咳が出るようです。

咳の音もコンコンと乾いた咳から湿った音のゴホンゴホン、というものまで様々、いつもと違う咳をしている時は特に要注意です。また、眠れないと体力が回復しませんし、親もついイライラしてしまうもの。

気管支炎や肺炎などの場合には早急に手当しないと、悪化してしまい「入院治療」になってしまう可能性もあるので、早目に対処しましょう。レントゲンを取ってもらい原因究明を急ぎましょう。

【食欲がない】栄養不足や脱水症状になってしまう危険も

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食欲がない時はやはり体調が良くない…というのが当てはまります。

具合の悪い時はじっとしている事も多いですし、何より食べ物の消化をするより風邪菌を治したいと体が戦う態勢に入ってしまっているので、食欲がなくなってしまっている…といった感じではないでしょうか。

大概が1回・2回のご飯を食べないという状態で徐々に落ち着くので心配がいらないのですが、授乳だけで生活している赤ちゃんは真っ先に脱水症状に注意しなくてはなりません。

幼児では食事を数日抜いても水分摂取ができていればそう心配はいりませんが、脱水になってしまったなどの時には”点滴”することになる場合もあります。

経口補水液などで水分だけはしっかりと飲ませるようにし、もし飲んでくれないようであれば受診をした方がいいでしょう。

口内炎のできる病気である、扁桃炎、ヘルパンギーナ・手足口病・ヘルペスなども疑われますので、口内炎がないかのチェックをし見つかれば病院を受診してください。

【嘔吐】すぐの水分は控えて!飲ませるとまた吐くかもしれません

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嘔吐は未だに私も苦手なのですが、小さい子の中には毎年特に冬場に一度は嘔吐する風邪をひいてしまう子もいるようです。

嘔吐が続くと、脱水が気になるのと自分が水分を摂りって欲しい思うためか、つい飲み物を与えがちなのですが、大体すぐにもどしてしまうという悪循環に陥りる可能性があります。

吐いたら最低でも15分、出来れば30分は水分を与えず様子を見て続けて嘔吐しないかを見極めます。

そしてようやくスプーン1杯を飲ませて嘔吐しないかの様子を見ます。喉が渇いてガブガブ飲みたくなる子供には、ぐっと我慢してもらわなければならないため大変ではありますが、吐いたらまたやり直しになってしまいます。

ゆっくりゆっくり水分を少しずつ摂らせる事が大事なのです。

【下痢】おむつかぶれに要注意!おしりはいつも清潔に保とう

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下痢でオムツを何度も交換させると、あっという間におむつかぶれになる事もあります。

理想はウンチの度にお尻を洗い流す事なので、お風呂場でシャワーをする事です。それが大変ならば、おしりふきでゴシゴシこすらなくするだけでも”おむつかぶれ”になりにくくなるので気をつけてあげてくださいね。

例えば捨てるタオルを小さく切って、お湯で温めてからお尻を拭いてあげれば刺激は少ないですし、スプレーの中にお湯を入れてお尻にかけてあげ、出来るだけウンチをお尻から取り除いた上で拭くという方法も有効です。

また、下痢の時と嘔吐の時にはウイルス性の胃腸炎に感染している可能性が高くなっているので、その時のオムツや嘔吐の処理には手袋をお忘れなく。

マスクもして、出来れば使い捨てのエプロンをつけて行うと完璧になります。身近にいてお世話する方は感染リスクがとても高いので要注意です!!

【水分が取れて眠れている】夜中の緊急受診は不要です

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夜中の急患はだいぶニュースに流れなくなってきましたけれど、未だに起きている問題です。

夜間は当然小児科医も寝ている方が大半なので、緊急病院にいる医師の数は激減していて、万が一大きな事故や事件があって子供が運び込まれたらそちらを優先するのは当然の事です。

そのために私たちが心がけたいのは「無駄な夜間や休日の診療は控える」という点です。

水分が取れて眠れている熱が高温の子が目の前にいたら、眠れていても早くなんとかして欲しいと思うでしょう。

けれども眠っている事が一番の薬でもあります。わざわざ起こして病院まで連れて行くのではなく、翌朝まで寝かせておきましょう。

全身状態が芳しくない、呼吸が乱れているなどの症状があるのであれば話は別です。そうではなくしっかりと眠れているのならば様子を見る覚悟も時に必要です。

解熱剤を使う目安についても知っておいて!むやみに使うのはNG

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高熱が出てつらそうにしている子供を見ていると、”解熱剤”を使って熱を下げた方がいいかも…と思われるかもしれません。

しかし、風邪などの場合はウイルスと戦い抗体を作ったり、ウイルスの繁殖を防いだりするために体が反応して熱を出しているので、安易に解熱剤で熱を下げることは逆効果になりかねません。

私の経験では小児科の先生に、解熱剤は38.5度以上の熱で夜眠れない、ぐったりして元気がない場合などに飲ませて下さいと言われました。

ちなみに”解熱剤”は熱が上がりかけの時には効果が出にくいと言われています。例え38.5度出ていても、その熱がさらに上がっていく途中段階の場合は、解熱剤を使っても熱は下がりにくいということのようです。

これ以上は熱が上がらない、熱が出きったという時点で”解熱剤”使うのが効果的だと言えます。

そして解熱剤は、その時の診断で使って下さいと医師から言われた薬をその時に使用が原則です。

体温だけでの受診判断は危険!子供の様々な症状をしっかり見てあげて

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ご家族に医者や看護師がいらっしゃる場合は状況判断もしやすいと思いますが、一般家庭はそうでない状況の方が多いと思います。

しかし、医師や看護師でないと赤ちゃんの病気がわからないのかと言われると、決してそうではありません。

いつも一緒にいる親だからこそ、赤ちゃんや子供の体調に関しても早く「これはもしかすると風邪?それとも病気にかかってしまっているのかも!」と感じることができるのではないでしょうか。

熱は病気以外でも上がる場合があります。室内の温度が高めであったり、外気が暑くてほてってしまっていたり、ばたばた動いた後で熱がこもっていたりなどです。

こういった時は、着ている洋服を1枚脱いでみるとそれだけで熱が下がったりすることもあります。水分を与えてケアしてあげるなどもしてあげましょう。

夜中や休日の発熱時には救急病院や応急診療所行かなければならないのか、診察日を待っていいのかを判断するのが難しいように感じられるかもしれません。

しかしここで述べてきたようなことを知っていれば慌てる必要はありません。とにかくあせらず落ち着いて子供の様子を確認しましょう。

その時に大事なのは熱の高さではなく、全身の状態です。

熱が高くても機嫌が良ければ、さほど大した状況ではありません。反面、熱は高くないものの、ずっと横になってばかりいるとか、鼻水と咳が止まらなくて泣いてばかり、なんて時のほうが心配です。

とにかく不安な時は、日中でしたら受診を基本にして自分で子供の具合を都度体感していくに限ります。

夜間や休日の場合、迷ったらまずは診察してくれる病院に電話してみましょう。相談してからの診療でも遅くないと思います。

そこで「すぐに来てください」と言われるかもしれませんし「もう少し様子を見てもいいでしょう」と言われるかもしれません。

ぜんそくの発作が出そうなどという子供の場合は受診しておく、というケースもあります。やはり基本は我が子がどういう体質なのか、を普段から考えておく事ではないでしょうか。

大人も子供も危険…麻疹の症状と対策!予防接種や抗体検査の重要性

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2016年8月下旬、麻疹(はしか)に感染した19歳男性が大物海外シンガーの国内ライブに参加し、全国から集まった観客全員が感染した可能性がある、という報道が国内を駆け巡りました。

わずか数日後、今度は関西空港で働く職員さんたち40人近くが集団感染し、空港というインフラから一体何人の人が感染したまま全国へ散ったか分からない、という続報が入りました。

医療関係者たちは次々と警鐘を鳴らしています。このままでは麻疹のパンデミック(大流行)になり、どれほどの死者が出るか分からない、と。

たかがはしかでしょ?とお思いでしょうか。そんなに怖いの?どうしたらいいの?と不安になった方もいらっしゃるでしょう。

はしかは昭和の時代に「誰でも一度はかかる病気」「予防接種よりかかったほうが安く済むし強くなる」「一度なってしまえば大丈夫」と軽んじられてきたせいもあり、日本では未だに撲滅できず毎年感染者・重症化し障害を持つひとや死者を出しています。

麻疹についての情報は錯そうしています。今回は麻疹の基本情報だけでなく、大人でもかかることはあるのか、予防接種はどうしたらいいのか、などについても網羅しました。

正しい知識と対処法、今からできることを学んで、幼い赤ちゃんやお子さんはもちろん、ご自身やご家族皆さんをしっかり守り、感染拡大を皆で防いでいきましょう。

なぜ恐れられるのか…麻疹の本当の怖さは感染力と症状の酷さ

医者、看護師、薬剤師といった医療従事者たちが今回のニュースに震撼したのは、麻疹の本当の怖さを知っているからです。ポイントでまとめてみました。

  • 似た症状でもインフルエンザの10倍の感染力と100倍の致死率
  • 空気感染する(普通のマスクでは防げない、すれ違っただけで感染する)
  • 重症化すると肺炎や脳炎を起こし、障害が残ることも
  • ウィルス病のため治療薬がなく、一度かかると体力勝負
  • 大人になって初めてかかると重症化しやすい(100人に1人の死亡率)
  • 5歳以下の乳幼児も比較的重症になりやすい
  • 亜急性硬化性全脳炎(SSPE)は病後5~10年して発症
  • 妊婦がかかると流産早産、赤ちゃんが死亡するリスクが
  • 感染した場合は適切かつ慎重な行動をしないとさらに感染拡大させてしまう

ざっとまとめるだけでこんなにたくさんあるんですね。そして怖いことばかりです。知っているはしかと全然印象も違うのではないでしょうか。

だからといって無闇に怖がるのではなく、きちんと知ったうえで適切な対処をしていくことが大切です。詳しく見ていきましょう。

風邪かな、と思ったらどんどん酷くなる!麻疹の基本的な症状と経過

麻疹は、風邪と症状が似ていることからただの風邪だと思ってしまうことも多いです。お医者さんでも風邪だと誤診してしまう人がいるようです。

重症化を防ぎ早く治すためだけではなく、感染を防ぐためにも大切なのは早めに気づいて入院などの措置をとってもらうことなので、麻疹の症状をよく知っておきましょう。

【潜伏期】

10日ほどの潜伏期間は何の症状も出ませんが、人に感染します。潜伏期のうちに免疫グロブリンを打てば、発症を予防できます。感染した人のうち、95%が発症します。

【カタル期(前駆期)】

感染力が最大となるこの時期は3日ほど続きます。38~39度の発熱や咳・鼻水といった風邪に似た症状の他、結膜炎で目が赤くなったり、口の中の粘膜にコプリック斑と呼ばれる白い斑点が出現します。

※カタル期に麻疹と診断されることができれば、まず入院になります。

【発疹期(急性期)】

一旦解熱して再び40度を越える高熱を発し、全身に赤いぶつぶつができる発疹期は4~5日続きます。発疹出現から諸症状はさらに悪化し、重症化すると肺炎や脳炎などの合併症を発症、最悪死に至ります。

※喉の中にまで発疹が広がり、呼吸困難になったりもします。発疹期も入院治療です。

【回復期】

3日ほどの回復期のうちに諸症状や発疹は治まりますが、色素は沈着したままぶつぶつの痕が見られます。この期間も外出禁止です。

恐ろしいのは潜伏期でも感染力があることです。ニュースなどをしっかりチェックして、麻疹患者の情報が上がれば同じ場所に行っていなかったか確認し、もし接触の恐れがあったなら分かった時点で病院を受診してください。

大人が感染した場合、カタル期の結膜炎(赤目)にまず気づいて眼科に、発疹で皮膚科に、妊婦さんは産婦人科に行ってしまいがちですが、他の症状をチェックして疑わしければ内科を受診しましょう。

なお、後述しますが、病院を受診するときは必ず電話連絡を一本入れて麻疹の疑いがあることを伝え、隔離受診できるように病院の指示に従ってください。

同じ場所にいただけで感染!空気感染は最強最悪の力

麻疹が恐れられる最も大きな理由が、感染力の強さです。風邪やインフルエンザよりも感染力の強い麻疹は、結核などと同じように空気感染する特徴を持っているのです。

これがどれほど恐ろしいかと言えば、例えば数十メートル離れているところから感染者がくしゃみや咳をすれば感染します。

感染者がエレベーターに乗って降りたとして、そのあとそのエレベーターを利用するだけで感染します。飛沫感染とは違い、空気感染は直接体液が付着しなくても感染してしまうのです。

ニュースで騒がれていた理由がもうお分かりですね。同じイベントや空港にいただけで感染が疑われます。最も怖いのは、感染者が病院を受診した場合、同じ待合室…いえ、院内の人はことごとく感染するわけです。

先にも書きましたが、風邪と間違ったり眼科や皮膚科、果ては産婦人科まで受診する人が出るわけなので、感染拡大はあっという間なのです。実は、2014年に高槻で麻疹が流行した際は、病院から感染が拡大しました。

だからこそ、感染したかもと病院を受診する場合は先に連絡を入れ、適切な受け入れを指示してもらう必要があります。

重要なインフラ、公共機関、医療機関などが感染経路になってしまうのが感染症の実に恐ろしい点です。

合併症・重症化の怖さ…発症率・致死率も高く、後遺症も重い

高熱と体中にできる発疹で全身症状に1週間近くも苦しむことになるだけでも大変な体力を奪われ、闘いきれずに死んでしまいそうな思いをする人も多いです。

より怖いのは重症化した時。麻疹はウィルスなので、体のあらゆるところに入り込み、悪さをします。そしてその症状のひどさから多様な合併症も引き起こします。

【中耳炎】

麻疹にかかると5~15%ほどの人が中耳炎になるといわれています。発熱・耳だれ・難聴などを引き起こします。

赤ちゃんの場合、症状を訴えないこともあるので、しきりに耳を触っていたり痛がっていたりしないか確認して下さい。麻疹が終わっても発熱症状が治まらないときは中耳炎を疑いましょう。

【気管支炎】

麻疹の激しい咳から合併します。これも麻疹が治ったあとも長く続く激しい咳に悩まされることになり、体力も奪われます。

酷くなると肺炎を引き起こします。乾燥には気を付けて、病院もしっかり受診しましょう。

【肺炎・ウィルス性肺炎】

気管支炎の延長で肺炎になることも。40度近い高熱が下がらず、咳と鼻水が止まらなくなります。呼吸困難、病後に酸素吸入器が手放せなくなることもあり得ます。

早急に治療が必要です。幼い子供は大変不機嫌になるので、様子をよく見て病院を受診してください。

【ウィルス性脳炎】

発疹器から2日~1週間の間に発症しやすい、最も恐ろしい合併症です。1000人に1人ほどの確率で発症します。

  • けいれん・意識障害、意識がもうろうとする
  • 頭痛がする
  • 嘔吐を繰り返している
  • 眠ってばかりいる

以上のような症状が見られたら、脳炎が疑われますので一刻も早く受診してください。脳炎となった場合の致死率は15%、神経学的な障害が残った人は25%にも上ります。

【亜急性硬化性全脳炎(SSPE)】

上記の脳炎の中でもさらに恐ろしいのが、SSPEです。発症は非常にまれですが、残念ながら起こらないとは言い切れません。日本では小児人口の100万人に0.57人の割合で発症します。

麻疹にかかったあとは何の異常もなく成長したのに、5~10年後に急に発症するのです。数年から十数年で死に至ります。

ウィルス病に治療薬無し。対処療法と体力勝負で治すしかない

麻疹に治療薬、治療法は存在しません。一度罹患し発症したら、ひたすら体が闘って勝つのを待つだけです。

病院で入院したとしても、合併症などへの抗菌剤などは投与されるかもしれませんが、麻疹そのものへの治療はありません。

それゆえにワクチンが重要になってきます。また、体力や免疫力を高めておくため、日ごろから十分な睡眠やきちんとした食事で栄養を取っておくことが必要です。

麻疹にかかっても割と平気な人もいます。でも、死んでしまう人もいます。交通事故と同じで、同じ事故でも病気でも軽傷で済むか重症・死んでしまうかはかかってみないとわからない、と言えます。

大人の麻疹は重症化しやすい…抗体を持っているかどうかが肝心

予防接種をしておらず、麻疹にかかったことがないまま大人になって初めて麻疹に感染すると、重症化しやすいといわれています。

実際に、死亡率が高いのは5歳未満の乳幼児と30歳以上の大人です。後述しますが、特定の年代は特に予防接種の接種率が低く流行を起こしやすくなっています。

2007年には15歳以上が感染する「成人麻疹」が大流行し、全国の学校で休校や学級閉鎖が相次ぎました。

ちょうど子供のころワクチンを接種していない、あるいは1回しか接種していない世代が中心となって流行したものです。

この流行の際には子供はあまり感染しておらず、ワクチン接種率の向上が感染を防いだことが如実にわかります。

また、医学部や看護学部の学生は集団ワクチン接種を行う学校が増えていたため、集団発生がありませんでした。

赤ちゃんは生後6か月以降、予防接種を受けるまでが怖い!

赤ちゃんは当然体力もなく免疫もまだまだついていないため、重症化しやすいです。

しかし、麻疹の予防接種(風疹と併せて、混合ワクチンであるMRワクチンを打ちます)は、1歳の誕生日以降。

母体からもらった免疫が切れるのが生後6か月くらいですから、それから予防接種を受けられるまでに麻疹にかかってしまうと大変です。この時期に他の子からうつってしまった麻疹で障害をもってしまった人もいます。

保育所に通っているお子さんだけでなく、麻疹は例えば病院や公共機関、モールなどでも簡単に感染しますから、感染予防には外出を控えることが第一となります。

子どもの麻疹、治ったと思ったら5~10年後に脳炎発症!潜む麻疹の怖さ

それまで順調に成長していたわが子が、ある日急に字が書けなくなったり、トイレができなくなったりする怖さ。

やがて歩けなくなり、しゃべることもできなくなり死に至る…本当に怖い合併症です。

だいたい似たような経過をたどる傾向があり、病状から4つのステージに分けられています。

第1期 軽度の知的障害(字が書けなくなる、勉強ができなくなるなど)、性格の変化、脱力発作、歩行に異常がみられるなど
第2期 けいれんのような不随意運動、知的障害が徐々に進行し生活に支障をきたす、運動障害も進み歩くなども困難に
第3期 体を動かすことも困難に、食事ができなくなる、体温調節やホルモン、自立神経にも異常を来し、様々な症状が出る
第4期 意識消失、筋肉の硬直、自発運動がなくなる

数年でこの経過をたどりますが、数か月で変化する急性型や数年以上かけてゆっくり進行する慢性型も役10%は見られます。

知的障害や性格の変化がみられるため、最初は精神病や反抗期を疑われることもあるようです。血液検査や脳波検査なども受けて、詳しく調べてもらうようにすることが大切です。

妊娠中は特にリスクが高い…流産早産だけでなく赤ちゃんが死亡することも

妊娠中に麻疹に感染すると、流産や早産の可能性が20~40%にも上がります。さらに、子宮内胎児死亡を引き起こすこともあります。

妊娠中にかかると赤ちゃんに奇形を齎したり障害を残す、と言われているのは風疹のほうで、麻疹ではそういう例は報告されていません。

妊娠中に麻疹の予防接種を受けることは基本的に禁じられていますし、麻疹の予防接種を受けた後半年は妊娠してはいけないと言われることもあります。

麻疹にかかってしまったら…感染の危険性を考え、適切な行動を

麻疹にかかった!と慌てて病院に行ったりしないでください。先にも書きましたが、麻疹はどんどん感染していきます。病院の待合室に感染者がいれば、その場にいた人はほぼ確実に全員かかってしまいます。

麻疹にかかってしまったとき、あるいは、麻疹感染者と接触したことが分かったら、次のように行動してください。

  • 病院に行く前に必ず連絡を入れる(隔離してもらう必要あり)
  • 外出厳禁、出席停止期間などを厳格に守る

たいていの病院で、別の入り口や別の待合・診察室を案内してもらえます。

お医者さんや看護師さんも感染してしまわないように対処する必要がありますから、いきなり受診することは絶対にやめましょう。

麻疹は入院治療が必要になります。この時も隔離された状態となります。

麻疹は学校感染症・第二種感染症に分類されており、発症すると出席停止になります。幼稚園、保育園、小学校以降の全ての学校が出席できません。

麻疹の出席停止期間は、「解熱したあと三日を経過するまで」です。お医者さんにもよく相談して、完全に感染可能性が無くなるまでしっかり守って下さい。

また、解熱したあとの回復期に出席停止なので学校は休んでる…けど元気だし遊びたい!などという行動は厳重に慎んでください。

2016年の麻疹流行、感染源は一人の男性と断定できています。この人が自身の回復期、発疹のある体でコンサートに行ってしまったことが原因で、全国的に危機をもたらすことになったのですから…。

ワクチン予防接種は接種歴だけでなく免疫がきちんとついているか確認を

治療薬のない麻疹への唯一の対抗手段、それはワクチン予防接種です。麻疹は全員が予防接種を受けることで根絶できる病気なのです。

それが日本では未だにこうして流行が繰り返されている背景には、ワクチンの接種率が低かった世代があることが大きく関係しています。

加えて、接種してもワクチンがつかなかったり、しっかり免疫ができる接種を行っていなかったり、長期間が経過して免疫が切れていたりするのです。

ワクチン接種のポイントは以下の4つです。

  • 2回接種しないと免疫はしっかりつかない
  • ワクチン1回で効果は約10年
  • 一度かかった人、終生免疫も30年しか持続しない
  • 三日はしか(風疹)は麻疹(はしか)ではない

親御さんに確認しても、「子供のころ一回かかったはず」「たぶん予防接種受けたと思うけど」と曖昧なことが多いものです。

ご自身が免疫抗体を持っているのか、今一度確認してみましょう。

ワクチン2回接種しましたか?年代別に接種歴をチェック

麻疹含有ワクチンは、一回接種することで、95%の人が免疫を獲得できるといわれており、定着率が高いことで有名です。

2回接種することで残りの5%の人、経年によって免疫が低下してきた人の免疫を増強することができます。

要は2回接種しないと免疫がきちんとつかないのですが、年代によっては接種率が非常に低い人たちがいます。以下で確認してみてください。

昭和37年以前生まれの人 ワクチンがなかった時代なので、自然にかかっているかいないかです。かかっていたとしても免疫が切れている可能性が高いです。
昭和37年~54年生まれの人 1回しか予防接種を受けていません。自然にかかっていたとしても、免疫が切れている可能性が高いです。
昭和54年~昭和62年生まれの人 このころ使用されていたMMRワクチンという麻疹・風疹・おたふくかぜのワクチンが重篤な副作用をもたらした薬害事件のため、ワクチン接種を避けたママさんが多い世代です。接種していた・自然にかかっていたとしても免疫が切れている可能性が高いです。
昭和62年~平成7年生まれの人 1回しか予防接種を受けていない可能性が高いです。自然にかかっていたとしても、免疫が切れている可能性があります。
平成7年以降生まれの人 予防接種を2回受けている世代です。ただし、平成16年までは義務接種でなかったため、接種していない人もいます。

母子手帳が一番詳しい記録です。ご両親に聞くだけでなく、手帳を確認してみてくださいね。

一度かかれば大丈夫、は過去の話。免疫ができても30年しか持続しない

麻疹に一度かかると一生免疫が持つと思われていたのは、昔は麻疹がまだまだ普通に流行していたため、何度もかかりなおすことで免疫を増強していたからだとわかってきました。

実際、大人になってまたかかったという人も見受けられます。

2回接種が基本とされているのもこうして重ねることで免疫を確実なものにするためです。しかし、終生免疫とは言えず、30年ほどで免疫が切れてくることもわかってきました。

2016年現在、子育て世代は20~40代。予防接種の空白世代を多く含むとともに、免疫が切れる30年ほどを経ている年代です。接種歴の確認だけでなく、免疫抗体を本当に持っているのかのチェックが必要になってきます。

「1歳になったらワクチンをプレゼントしよう!」は有名なキャンペーンですが、いずれは「還暦のお祝いにワクチンを」という時代が来るかもしれませんね。

あなたは本当に一度かかってる?三日はしか(風疹)と麻疹は違う病気!

親御さんに確認して、小さいころ一度かかっている、と言われても、実は麻疹でなかったりすることがあります。風疹と麻疹がよく似ているからです。

風疹は麻疹とよく似た症状が出ますが、麻疹と違って3日ほどで治ってしまうため、「三日はしか」と呼ばれています。

これを麻疹と勘違いしている人はかなり多いのです。そのために麻疹を軽いものだと思い込んでいる人もいます。

病院で診断を受けているかどうかも大切です。正式な記録を探すとともに、不確定な場合はやはり病院を受診して抗体があるかどうかを調べてもらうのが良いでしょう。

麻疹を無くそう!対策は、予防して発症を防ぎ、感染流行を無くすこと

ワクチンを打っていれば、例え年数を経て免疫が低下してきていても、麻疹にかかったときには軽い症状で済みます。麻疹とわからないほどの症状だったりもします。

しかし自分の症状が軽くても、感染源にはなりえます。感染流行を防ぐために意識しておくべきことがあります。

【予防のポイント】
  • 人の多いところに行かない
  • 麻疹患者と接触したことが分かったら、すぐに病院へ
  • ワクチンを打っておく

感染する病気は、個人の問題にとどまりません。被害も受けやすいため、しっかりと予防していく必要がありますね。詳しく見ていきましょう。

流行の危険性があるときは、特に人の多いところへは行かないように

何度も書いてきましたが、麻疹はとにかく感染力が高いです。普通のマスクや手洗いうがいではまず防げません。

感染者に接触しないことが大切になります。

麻疹が流行している、発生したというニュースが無いかをしっかり見ていくことも大切です。そしてそのような情報が入ったときは、人の多いところをなるべく避けるようにしましょう。

特に妊婦さんは、できる限り外出を控えるなどしてもやりすぎということはありません。また、同居している人には予防接種をしっかりしてもらいましょう。

感染者と接触後すぐに病院で対処してもらえば発症を防げることも

冒頭のケースのように、ライブ会場に感染者がいたとわかった場合、同じライブに行っていた人は感染の疑いがあります。

麻疹感染者と同じ空間にいた、という事実を確認できたなど、感染の疑いがある場合は早急に病院を受診しましょう。

症状が出る前の潜伏期のうちなら、対処のしようがあります。

接触から72時間以内にワクチン接種、または4日~6日以内にガンマグロブリンの筋肉注射を行うと、発症を防ぐことができます

ただし、ガンマグロブリンは血液製剤なので、医師と十分に相談しなければなりません。

いずれの方法も100%確実に発症を防げるわけではありませんし、感染力は残っている場合もありますので、外出を控えすぐに病院を受診できるようにしておきましょう。

また、感染の疑いがあるだけのケースでも、病院を受診するときには事前に電話連絡をすることを忘れずに!

一度かかった、一度打ったで済ませない!効果のあるワクチン接種を

ワクチン接種をしなければならないかどうかはどのように判断すればよいのでしょうか。また、実際にワクチン接種を受けるときは、どのようにしたらよいのでしょうか。

大人と子どもそれぞれのポイントをまとめてみました。

【大人】
  • 自分の罹患歴、ワクチン接種歴を確認
  • 抗体検査をする
  • 追加接種を受ける
【子ども】
  • 1歳のお誕生日にワクチン接種を
  • 流行の心配もあるなら、1歳前でも受けられる
  • 定期接種が基本。接種歴を確認して、追加接種を忘れずに

いずれも基本は、2回のワクチン接種と、抗体がきちんとできて免疫が働いているかを検査してみることです。

以下に、実際にやってみた筆者のリポートもご紹介します。また、気になるお値段は自治体の助成によって無料になることもありますので、しっかりチェックしてください。

大人のワクチン予防接種も可能。実際にやってみたリポートもご紹介

大人が追加接種を受ける場合、いきなり接種してもよいですが、まずは抗体検査を受けて免疫が残っているかどうか調べるのが良いでしょう。

一般的な手順は以下のようになります。

  1. かかりつけ医、近くの内科で抗体検査を受ける
  2. 抗体検査の結果を聞き、必要に応じてワクチン接種を予約
  3. ワクチンが届いたら、接種に行く

都合3回の受診と、2週間程度の時間、そして抗体検査とワクチン代でおよそ13,000円程度かかることになります。

【筆者体験リポート】

筆者が両親に確認したところ、一度かかった、というだけで予防接種は受けていないようでした。夫はかかったか接種を受けたかどちらも不明。

夫婦ともに30代、免疫が残っているかどうか不安だったので、抗体検査を受けることにしました。近くの内科に問い合わせたところ、予約もいらないとのことで即日受診しました。

抗体検査は血液検査です。注射で採血して、待ち時間を含めて30分ほどで終了しました。血液検査の代金はこの時に支払います。病院によって異なりますが、4~5,000円ほどです。

検査結果は1週間後に判明します。再度受診し、抗体価が低かった場合はワクチン接種の予約をします。ワクチンは取り寄せになるので、数日かかります。

接種できるワクチンには2種類あり、風疹・麻疹の混合ワクチンであるMRワクチンなら一回1万円~1万5千円、麻疹単体の単独ワクチンなら5千~7千円ほどかかります。

なお、予防接種を受けたことが無く一回も罹患していない場合は大人になってから2回接種することが必要になりますので、3~6週間空けて二度目のワクチン接種を受けましょう。

女性はその間3~4か月も避妊しなければなりませんから、子どもを授かりたい時期の前に終わらせておく必要もあります。

ワクチンにより免疫ができるまでには4週間程度かかります。近隣ですでに大流行しているときなどは、医師に相談して抗体検査を受けずに接種を受けることも検討してみてもいいかもしれません。

ただし、ワクチンには限りがあるので、免疫がある人は無駄に打つのは避けたいところです。

接種歴や罹患歴が不明な人は、できれば抗体検査をしっかり受けることをおすすめします。

自治体によっては無料検査や予防接種に助成を行っていることも

抗体検査も含めるとなかなかの出費ですよね。命を守るためとはいえ、躊躇してしまう方も多いと思います。

特に妊娠を望む男女に向けて、麻疹の無料抗体検査を集団で実施していたり、申請するとワクチン接種の助成を行っている自治体が多くあります。

お住いの自治体がどのような助成を行っているか調べてみてください。助成の申請は各自治体役所になりますのでお問い合わせください。

この場合、市役所で助成を申請してから病院に受診することになります。

1歳前でも受けられる!赤ちゃんと子どもの予防接種の方法

MRワクチン(麻疹風疹ワクチン)の接種が1歳からになっているのは、副作用の問題などではなく、1歳未満だと抗体の定着率が低いからです。

近くで麻しんウィルスの流行が確認できたりと心配な場合は必要性に応じて、6か月以上1歳未満でも任意で接種をすることができます。かかりつけの小児科に相談しましょう。

6か月未満は母体からもらった免疫があるためかかりにくい・かかっても重症化しにくいといわれています。なので、接種は生後6か月以降でよいでしょう。

また、その母体からもらった免疫が残っているうちに予防接種を受けると、母体免疫と中和しあって効果が薄くなります。

この場合もきちんと小児科で相談して、追加接種を検討してください。

予防接種ではしかの症状が出ることも…副反応なので軽く済む

ごくまれなケースですが、予防接種を受けてはしかにかかっちゃった!という方がいらっしゃいます。

しかし、この場合ははしかにしっかりかかったというよりは副反応として症状が出ているもので、本当の麻疹に比べても症状が軽く、期間も短く済みます。

発熱や発疹など麻疹と思われる症状が出ますが、病院を受診しながら冷静に対処していけば1週間ほどで治ることがほとんどです。

また、心配される声も多くありますが、2回目の接種での副反応の発生率は高くなりません。むしろ1回目よりも低くなります。

脳炎になったというケースも、平成8年、9年にそれぞれ1件ずつ報告されています。ワクチンとの因果関係が不明なものも含まれています。

リスクは重々考えなければなりませんが、罹患して死亡する確率よりもはるかに小さい数字であることは間違いありません。

時代・社会の変化で流行も病状も変わる。適切な処置で命を守って

「はしかにかかったようなもの」という慣用句があります。日本では、麻疹は誰でも一回はかかるもので、たいしたことはない、という感覚がまだ根強いです。

「昔ははしかにかかっても大したことなかった」「予防接種よりかかったほうが早い」という人もまだいます。でもそれは、麻疹で死亡した人を忘れているだけの発言です。

統計で観測できているだけで、60年前には麻疹で年間数千人の死亡者が出ていました。それが近年では数十人にまで減っています。

それよりずっと前、室町の昔から、「麻疹は命定めの病気」と言われてきました。麻疹で生きるも死ぬも運しだい、というような意味です。死んでしまうことは大いにあったのです。

重症化も後遺症が残ったケースも、それよりたくさんあったでしょう。しかし、現代にはワクチンが開発されています。

世界的に日本は麻疹の予防接種が遅れています。21世紀の今になっても麻疹感染者を出し続け、「麻疹の輸出国」と諸外国から嫌がられているのも事実です。

世界の状況を見ると、アメリカをはじめとする欧米諸国や韓国などの先進国では麻疹はほとんどなく、多いのは中国、日本、アフリカなどです。

アメリカでは予防接種の徹底で麻疹の感染者は人口3億人余りに対し年間100人程度、その感染者も不法移民や海外渡航者などによるものです。

南北アメリカや韓国で麻疹が撲滅できたのは、法律によって予防接種をしないと学校に入学できないとされているからです。公衆衛生の考え方が浸透しているのですね。

日本も2001年の麻疹小流行のあと、「1歳になったら麻疹のワクチンのプレゼントをしよう!」というキャンペーンが行われ、数年間で子供の麻疹は激減しました。

今後もこの状態は続いていくと思いますが、海外渡航後に麻疹を発症する人もいます。最近はこの「輸入感染流行」がほとんどです。

2016年のケースも最初の男性は海外渡航後の発症でした。

ご自身の免疫の状態を気にかけるとともに、こういったことにも十分注意して、予防接種や適切な受診により命を守っていきましょう。

感染しないこと、感染源になることのないように、皆でたくさんの命を守っていける社会にできるといいですね!

子供の目やにや目の充血の原因は結膜炎かも!症状や治療について

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子供の目が赤くなっていたり目ヤニが出たりしているというときは、結膜炎になった疑いがあります。

結膜炎をおこす原因は大きく分けてウイルス性、細菌性、アレルギー性と3つあり、結膜以外にも炎症を起こす場合もあります。

そんな結膜炎の予防や治療についてご紹介します。

結膜炎とは結膜の炎症です

結膜は、まぶたと眼球の間にある薄い膜です。

この結膜に炎症が起きることを結膜炎といいます。

結膜は目を開いている間はずっと外部と接触しており、湿っていて温かく、細菌やウイルスによる炎症をおこしやすい部分です。

一般に軽い病気と思われがちですが、赤ちゃんの場合は重症化しやすいため特に気をつけましょう。

原因によって大きく三種類に分けられます。

  • ウイルス性
  • 細菌性
  • アレルギー性

眼科で診断を聞く時には、どの種類によるものかで、治療やうつるかどうかも異なってくるので、どれによるものなのかをよく聞いておきましょう。

子供の目が赤くなっていたら、何科にいけばいいの

子供の目が赤い時は、眼科に行けばいいのか小児科にいけばいいのか、迷ってしまいますよね。

眼科に行く場合

目が赤くなっている、目ヤニがひどいなど、目の症状だけが強く出ている場合には、眼科に行くのがいいでしょう。

小児科に行く場合

目の症状のほかに、熱が出ていたり、鼻づまりやのどの痛みなど別の症状もある時には、小児科に行くようにしましょう。

通常の風邪と結膜炎を起こしていた場合、熱や鼻づまりやのどの痛みの症状に、眼科では説明が付きません。しかし小児科ならば、風邪症状と結膜炎症状を同時に見ることができます。

そのため、風邪症状がある場合には、まず小児科を受診するようにしましょう。

結膜炎は予防は手をよく洗うこと

結膜炎は、感染者が目を触った手であちこち触れ、その場所を他の人も触れ、その手で目を触ることでなります。

ですから、結膜炎にならないためには、菌を目に入れないことです。毎日外から帰って来た後の手洗いが、結膜炎の予防になります。

目を手で触らないことも予防になりますが、それも難しい話です。子供には、毎日家に帰ってからの手洗いを習慣にしましょう。

子供がなりやすい!ウィルス性結膜炎

ウイルス性結膜炎の多くはアデノウイルスによるもので、子供は特になりやすい病気です。

ウイルス性結膜炎のおもな症状は、目の充血と目ヤニ

ウイルス性結膜炎は、アレルギー性結膜炎と並んで、よくかかることの多い病気です。
おもな症状は以下の4点です。

  • 目が赤くなる
  • 目ヤニがたくさん出る
  • まぶたが腫れる
  • 目がごろごろする(異物感がある)

通常と違う目の違和感を感じた場合、病院へ行きましょう。

おもな治療は対症療法によっておこなう

ウイルスを効果的に排除する薬はありません。対症療法的に、不快な症状を和らげるために以下の治療をします。

  • 炎症を抑える点眼薬をいれる
  • 細菌の混合感染を予防する目的で、抗生物質の点眼薬をいれる

完治までに2~3週間かかる場合があり、特に乳幼児では重症化しやすい可能性があります。

ウイルス性の結膜炎をうつさないための対策

ウイルス性結膜炎は人に移りやすいのが特徴です。

ウイルス性の結膜炎にならない予防には、外から帰ってきたら、毎日手をよく洗うことが大事です。

もし「ウイルス性結膜炎」と診断された場合には、下記の点についてよく注意しましょう。

  • 目をこすったり、さわったりしない。
  • もし目をこすったり、さわったりした場合には石鹸でよく手を洗う
  • 目を拭きたいときにはティッシュなど捨てられるものを使い、使用したティッシュはすぐに捨てる。
  • 顔を拭いたタオルは共用せず、感染者が使用したタオルはすぐに洗う。

目にいるウイルスを、他の物に移さないことが大事です。

学校を休まなければならない、おもなウイルス性結膜炎の病気

ウイルス性結膜炎の病気は、その移り易さから学校保健安全法で感染症に指定されているものがあります。おもなものは以下の三つの病気です。

感染力が強い、流行性角結膜炎(はやり目)

ウイルス性結膜炎の中で最も多い結膜炎で、一週間前後の潜伏期間を経てから発症します。感染力が非常に強いため、「はやり目」とも呼ばれます。

症状は通常の「ウイルス性結膜炎」のおもな症状と同じで、赤い目やたくさんの目ヤニで病気に気づく場合が多いようです。

学校保健安全法で第三種感染症に指定されているため、医師が治ったと判断するまで幼稚園や学校に出席できません。日にちはきまっていませんが、10日間ほどになることが多いようです。

風邪症状も出る、咽頭結膜熱(プール熱)

プールの水を介してよく移るのでプール熱ともいわれ、5~7日の潜伏期間を経て発症します。子供に多い病気です。

プール熱の場合は、通常の「ウイルス性結膜炎」のおもな症状のほか、以下のようなカゼ症状があらわれます。

  • のどの痛み
  • 発熱(突然の高熱)
  • 全身がだるくなったり、食欲不振
  • 下痢
  • せきやくしゃみ

プール熱が学校や幼稚園で流行している場合、通常のウイルス性結膜炎の対策のほか、以下のようなことでも予防を心がけましょう。

  • せきやくしゃみなどの飛沫感染に備えてマスクをつける。
  • プールの前後でしっかりとシャワーで体を洗う

通常の接触によって移るほか、飛沫感染でも移る病気なので注意が必要です。

学校保健安全法の第二種感染症に指定されているため、主要な症状が消えてから2日経過するまで登校できません。

発病から10日ほどでよくなってきます。

目が真っ赤になるなら、急性出血性結膜炎

結膜下の毛細血管が出血し、黒目や白目の部分が真っ赤になります。目があまりに赤くなり驚きますが、この出血は自然と目に吸収されて無くなります。

通常のウイルス性結膜炎症状のほか、以下の症状が出ることがあります。

  • まぶたに小さいブツブツができる
  • 頭痛
  • 発熱

潜伏期間は約1日と短く、炎症をおさめる消炎薬や、他の細菌に感染するのを予防する抗菌薬などを点眼することで、発病後1週間程度で治ります。

学校保健安全法で第三種感染症に指定されているため、医師が治ったと判断するまで幼稚園や学校に出席できません。

新生児でも感染することがある、細菌性結膜炎

細菌性結膜炎は、クラミジア、淋菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌、ブドウ球菌などの細菌に感染することによりおこります。細菌性結膜炎も移る可能性があります。

お母さんが細菌に感染している場合、産道を通して新生児にかかることがあります。

細菌性結膜炎のおもな症状は黄色い目ヤニ

細菌性結膜炎のおもな症状は以下の通りです。

  • 目が赤くなる
  • 黄色がかった目ヤニがたくさん出る
  • 目がごろごろする

他の結膜炎と症状はさほど変わりませんが、ほかよりも粘着質のドロリとした黄色みがかった目ヤニが多く出ることが特徴です。

細菌性結膜炎のおもな治療は抗生物質入りの点眼薬

原因菌がたくさんあるので、菌を特定してからの治療になります。 抗生物質入りの点眼薬をすることで、短期間で治療できます。

細菌性結膜炎を移さないための対策

細菌性結膜炎にならないための予防には、常日頃から外から帰ってきたら手を洗うことが大事です。

また、細菌性結膜炎は細菌に罹患したことが原因なので、もし「細菌性」と診断された場合には、下記の点について注意し、人に移さないように心がけましょう。

  • 目をこすったり、さわったりしない。
  • もし目をこすったり、さわったりした場合には、こまめに手を洗う
  • 目を拭きたいときにはティッシュなど捨てられるものを使い、使用したティッシュはすぐに捨てる。
  • 顔を拭くようなタオルは共用しない。感染者が使用したタオルはすぐに洗う。

ウイルス性の結膜炎にかかった場合と対策は同じです。医者からの診断がある前はアレルギー性だった場合もありえますが、念のため上記のことに気をつけて生活するようにしましょう。

赤ちゃんにもうつる、細菌性結膜炎のおもな病気

細菌性結膜炎の病気は、産道を通じて赤ちゃんにうつるものもあります。

赤ちゃんにも感染する、クラミジア結膜炎

「クラミジア」と呼ばれる細菌が、目に感染することによって引き起こされる結膜炎です。感染後2~19日ほどで症状が現れ始め、治療をすれば症状は1~3週間ほどで治まります。

おもな細菌性結膜炎の症状のほかに、以下の症状が出ることがあります。

  • リンパ節がはれ、痛みを伴う
  • まぶたのはれ
  • 性器からうみがでる
  • 排尿時に痛みがある

母親がクラミジアに感染していた場合、産道にあるクラミジア菌が赤ちゃんに付着し、母体から新生児に感染することがあります。その場合、生後5日~12日ごろに発病します。

産道にクラミジアが発見された妊婦さんは、早めの治療を心がけて、赤ちゃんに移さないようにしましょう。

赤ちゃんが感染した場合、細菌性結膜炎のおもな症状のほかに、偽膜(ぎまく)という分泌物の塊ができることがあります。

赤ちゃんの場合でも、治療は目薬の点眼です。

産まれたばかりの赤ちゃんがなる新生児涙のう炎

赤ちゃんがなる細菌性結膜炎には、クラミジア結膜炎などの産道感染によるもののほかにも、涙のう炎からくる結膜炎があります。

涙のう炎からくる結膜炎になるメカニズム

うまれたときに、鼻涙管が完成していないためにおこります。詳しくは以下の通りです。

  1. 通常、涙は目頭にある涙点から入り、鼻涙管という管を通って、鼻に流れていく。
  2. 赤ちゃんの中には、鼻涙管が完成せず、膜のようなものがはっている場合がある。
  3. 涙が流れず、溜まった涙に細菌が付着して増殖
  4. 新生児涙のう炎を起こす

新生児涙のう炎の症状は黄色い目ヤニが多いことでわかる

赤ちゃんが新生児涙のう炎になっている場合、以下の症状で気づくことが多いようです

  • 赤ちゃんの目がいつも涙目になっている
  • 黄色い目ヤニが多くある

新生児涙のう炎だった場合の治療は、点眼と手術

涙のう炎だった場合、何もしなくても治る場合がありますが、そうではない場合には以下の治療を行います。

  • 抗生物質の点眼
  • 針(ブジー針)で、膜を破る治療(鼻涙管開放術)

しかし治療法に関しては、さまざまな意見があるようです。

この病気は自然開通することが多いため、治療の方法もまちまちです。1歳になるまで鼻涙管開放術を行わないでよいとする報告や、いつでも涙が溜まった状態がお子さんのストレスになりかねないとする観点から、早めの鼻涙管開放術を勧める報告まであります。治療の方法や治療時期については、主治医とよく相談して決めることが重要です。

お医者さんの意向をよく確認して治療するようにしましょう。

個人の体質が原因の、アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は、目の表面にアレルゲン物質(花粉やほこりなど)が付着することによって引き起こされます。

アレルギー性結膜炎は、個人の体質が原因になり、人には移りません。

家の中にいるダニやほこり、カビ、ペットの毛、花粉やハウスダストなど、アレルギーを引き起こす物質が原因になります。

赤ちゃんには少ない病気で、3、4歳になってから発症することが多いです。

アレルギー性結膜炎のおもな症状は目のかゆみ

アレルギー性結膜炎は目のかゆみや涙目が主訴になります。

  • 目が赤くなる
  • 目ヤニが出る
  • まぶたが腫れる
  • 目のかゆみ
  • 涙目

アレルギー性結膜炎のおもな治療は、アレルゲンを除去すること

出来る限りアレルギーの原因になる物質を除去することが、治療には大事です。

  • アレルギーを抑える点眼薬をいれる
  • 炎症を抑えるステロイドの点眼薬をいれる
  • かゆみが強く日常生活にまで支障が出る場合に、飲み薬の抗アレルギー薬が処方される

アレルギー性結膜炎は、自分が反応してしまうアレルゲンに触れないようにすることが最も大事です。

アレルギーを引き起こす物質であるアレルゲンは人によって異なるので、ここでは花粉とハウスダストによるアレルゲンの付着の予防について紹介します。

花粉による結膜炎の対策

花粉は外出後に、家に花粉を入れないことが大事です。

  • 外出時には花粉症の人用の花粉の入らないメガネ、マスク、帽子を着用する。
  • 外出から帰った後は、衣類や紙についた花粉を、家の前で払い落してから入る。
  • 帰宅後は手洗い、うがいをし、洗顔もする。
  • 洗濯ものや布団を外干しした場合、花粉を払い落してから取り込む。
  • ヨーグルトを食べるなどして、免疫力をアップさせる
  • コンタクトレンズを装着している人は1日タイプのものなどに変え、清潔に心がける

ハウスダストによる結膜炎の対策はこまめな掃除が大事

  • 掃除機で家の埃を吸い取るようにし、こまめな掃除を心がける
  • 埃がたまりやすい場所は、濡れたぞうきんなどでしっかりと拭く
  • できるだけ家の中はカーペットではなくフローリングにする

アレルゲンを家の中に入れないようにし、こまめにアレルゲンを取り除くように心がけましょう。

子供に点眼薬を入れる方法

子供が暴れて点眼薬を入れられない場合には、寝かせた子供の腕を両足ではさみ込み、押さえるようにしてホールドし、続いて以下のようにいれましょう。

  1. 下まぶたを軽く引き、目薬の先が目につかないように一滴入れる
  2. 目をつぶらせるか、目頭を軽く押さえる

子供の場合は目をつぶるように言っても難しいことがあるので、目薬を入れた後にそっと目頭を押さえてあげると、目薬が目の全体に行きわたり易くなります。

点眼薬を入れる場合の注意2点

点眼薬を入れる際の注意が2点あります。

2種類以上の点眼薬を入れる場合には、時間は5分以上開ける

抗生物質入りや炎症を抑える点眼薬など、2種類以上の点眼薬を入れる場合には注意が必要です。

点眼薬と別の点眼薬を入れるまでの時間は、5分以上開けてから入れるようにしましょう。

あまりすぐにいれると、1種類目の点眼薬が後から入れた点眼薬によって目から流されてしまうことがあります。

目薬は治療している側の眼だけに入れる

目薬は治療している側の目だけにいれるようにしましょう。

点眼薬の先に細菌やウイルスが付着し、良い方の目にも点眼薬をさすことで、うつってしまうことがあります。

結膜炎は身近な病気です

結膜炎は身近な病気です。子供は汚れた手で目をごしごしとこすったりするため、何度も、いろいろな結膜炎になることがあります。

眼科に行っても「たぶんアレルギー性の結膜炎でしょう」といわれても、うつるのかうつらないのかもわからなかったりします。

何日間も眼科でもらった目薬をさしても治らない場合は、他の細菌やウイルスが原因ということもあるので、再検査をしてもらうようにしましょう。

よくなる病気だからこそしっかりと学んで、どの結膜炎になっても対処できるようにしておきましょう!

赤ちゃんや子供に多いとびひの原因や症状!薬治療や早く治す対処法

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いつものあせもや、かすり傷などの肌トラブルで病院を訪れるママは、あまりいないと思います。

でも、いつどのタイミングで受診すればいいのか、判断はちょっと難しいですよね。

あせものよりや、かすり傷のジュクジュクがとびひに発展すると、治らずあちこちに広がってしまうため受診するママも増えてくるでしょう。

しかし初めての経験だと、それがとびひと気付かないこともあるでしょう。とびひの症状について、まずはしっかり知っておきたいですね。

とびひかな?と思ったら、どのように対処すれば良いのでしょうか。とびひの治療法や薬の使い方、家庭でできる安全なケアについてご紹介します。

とびひの症状やとびひの原因・出やすい場所を知っておきましょう

まずはとびひの典型的な症状を知り、素早く対処できるようにしておきましょう。さらに原因や好発する場所も知っておきたいですね。

とびひの症状…ただれと水ぶくれから始まりすぐに広がる

とびひは「伝染性膿痂疹(のうかしん)」というのが正式な病名です。細菌による皮膚感染が原因で起きる病気です。

とびひの症状で特に注意したいのは「自分の体の別の部位や、他人にすぐうつる」という点です。

とびひの周りの症状がすぐに拡大したり、離れた場所や他人にすぐ「飛び火」することから、「とびひ」と呼ばれるようになりました。

とびひの症状をご紹介します。

  • ただれ
  • 水ぶくれ
  • かさかさとした皮膚炎
  • 化膿
  • かさぶた

「ぐじゅぐじゅ」とした皮膚症状が次々と広がりうつっていくようならとびひと思ってほぼ間違いないでしょう。

とびひの原因…皮膚のちょっとした傷に雑菌が繁殖する

とびひは、ちょっとした皮膚の傷に細菌が繁殖することで起きる接触感染する皮膚の病気です。

皮膚側の主な原因はこちらです。

  • 鼻水
  • 中耳炎の耳だれ
  • 虫刺され
  • あせものより
  • 湿疹
  • 虫刺され
  • 擦り傷

そして原因になる細菌は下記のようなものとなります。

  • 黄色ブドウ球菌
  • 化膿レンサ球菌

黄色ブドウ球菌は、鼻の中に常在する細菌です。風邪などで常に鼻水が垂れていたり、耳垂れが出るとその周辺の皮膚がただれ、あっという間にとびひになることがあります。

とびひが出やすい場所…全身のさまざまな場所にできます

とびひは、全身いろいろな場所にできます。

  • 鼻の下
  • 鼻の周り
  • 耳の穴の周辺

こういった場所は、風邪のあとや中耳炎のあとはとくに注意してあげましょう。

鼻水を手でこすって拭いている場合は、手の方も注意点です。

  • 手足
  • 手足の指
  • ひじ・ひざ
  • 背中
  • おしり
  • 陰部

原因が虫刺されやあせものより・ひっかき傷なので、そういった傷ができる場所にはどこにでもできます。

さらに黄色ブドウ球菌などを含んだ膿(水ぶくれの中身の汁)がついた手でさわれば、どこにでもうつります。まぶたなどにできることもあります。

とびひで注意したいのは「かゆみ」です。かゆいからひっかき、その手で全身に触るためにうつってしまいます。

とびひの予防にも、広がりの防止・治療にも「かゆみ」を改善することがとても重要なのです。

受診のタイミングや専門医・とびひの治療方法をチェック!

とびひかなと思ったとき、いつ、どの病院へ行けばいいのでしょうか。またとびひの治療についてもご紹介します。

受診のタイミング…ただれ・膿が気になったら早めに受診

あせものよりが化膿したり、ケガや蚊に刺された場所が膿んで熱をもってきたら要注意です。

膿を含んだ水ぶくれがつぶれて潰瘍になる、という状態を繰り返すのがとびひです。

そこで、膿んでただれる状態が2、3日治らないようならとびひの可能性があると考えて受診しましょう。

赤くただれた部分が広がり、体のあちこちに伝染するようならとびひと考えて間違いないでしょう。一刻も早く受診してくださいね。

抵抗力の低い赤ちゃんの場合は、細菌に感染したことで発熱することもあります。とびひは全身に移ることもある病気です。

また、稀ですが難治性のとびひも存在します。たかがとびひと甘く見ず、治りが悪いなら必ず受診してください。

とびひも最初は小児科!皮膚疾患を持つ子はかかりつけ皮膚科へ

とびひは皮膚のトラブルなので、普通は皮膚科の領域です。でも、赤ちゃんや子供の病気は、全般「小児科」が基本になります。

普段からアトピー性皮膚炎や乾燥肌などのトラブルを持っていて、かかりつけの皮膚科があるならそこで診てもらいましょう。

赤ちゃんや子供が発熱していたり、頭痛など別の症状がある場合は特に小児科がオススメです。いち早く受診してください。

その際、とびひと思われる化膿があることを必ず伝えましょう。まれにSSSSという病気や髄膜炎などが起きることもあるため、全身症状が出た場合は注意しましょう。

SSSSとはブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群という病気です。とびひの菌の毒素で、皮膚がやけどのようにむけてしまう怖い皮膚病です。

とびひの治療は飲み薬と塗り薬!市販薬では完治が難しい

とびひの治療は、飲み薬と塗り薬で行います。

皮膚の病気なので意外ですが、飲み薬も大切なのできちんと飲ませましょう。

  • 抗生物質の飲み薬
  • 抗生物質の塗り薬
  • 抗ヒスタミン剤などのかゆみ止め

小児科や皮膚科などで処方されるのは、抗菌薬が入った強めのお薬です。紫色のお薬を塗ってケアした後、家庭で塗る薬を処方されることも多いでしょう。

さらに早くすっきり治療するため、服用タイプの薬も処方されます。服用タイプの薬は医師による処方箋がないと購入できません。

皮膚トラブルは症状に合った薬を使わないとあっという間に悪化するため、自己判断は危険です。特にステロイドは使ってはいけません。

とびひかなと感じたら自己判断で市販の塗り薬を使うのではなく、しっかりと効く経口抗生物質などを処方してくれる専門医を受診しましょう。

病院に通っても全く改善しない場合…抗生剤を変えてもらおう

病院に行っても治らない場合は、お薬が合わない可能性があります。耐性菌と呼ばれる薬が効きにくいタイプの病原菌だったり、抗生剤の相性があるからです。

  • 抗菌剤を変えてみる
  • 服用タイプの抗菌剤をプラスしてみる
  • 抗アレルギー剤をプラスしてみる

服用タイプの抗菌剤を併用したり、繁殖している雑菌に合った抗菌剤を処方してもらうなど、対策はいろいろあります。

悪化がひどいようなら放置せず、小児科から皮膚科に移ったり、皮膚科で症状を伝えるなど対処しましょう。その際は必ずこれまでに処方された薬を持参しましょう。

とびひの原因別に知りたい予防方法と、悪化させない自宅ケア

とびひを悪化させないように、感染経路や原因別に予防方法を知っておきましょう。また悪化させないための自宅ケアもご紹介します。

虫刺され…虫よけを心がけ、刺されたらすぐに薬を塗って!

子供は虫に刺されるとパンパンに腫れて膿や熱を持つことが多く、かき壊してとびひに発展することも少なくありません。

虫よけをして虫に刺されない

虫よけスプレーや蚊取り線香などを上手に活用して、できるだけ刺されないように工夫しましょう。

虫よけスプレーは、生後半年くらいまでは使用できないものも多いので、月齢・年齢に注意して使用しましょう。

早めに薬を塗る

刺されてしまったら、できるだけ早めに虫刺されの薬を塗ります。

化膿しやすい子は貼るタイプの薬はおすすめしません。蒸れると化膿の原因になるからです。

こまめにかゆみ止めを塗る

化膿が気になる場合は、抗菌力が高いタイプの薬をこまめに使い、保冷剤などで腫れた部分を冷やしてかゆみを止めましょう。

爪を切る

爪が長いとかきこわして菌が入りやすくなります。夏場は特に常に爪を短く切ってケアしましょう。

ケガ・擦り傷…乾燥させないと雑菌繁殖のもとになります

ケガをしたときもとびひになりやすいですね。特に小さな子供はしょっちゅうケガをしてくるので、とびひにも注意しましょう。

消毒と乾燥

ケガはできるだけ早く水と泡立てた石鹸でキレイに洗い流します。洗った後は患部をしっかり乾燥させることが大切です。

ばんそうこう

ばんそうこうは中が蒸れて膿みやすくなるので注意しましょう。患部密閉型のばんそうこうを使う際は、患部をきれいに消毒してからにしましょう。

かさぶたをはがさない

かさぶたができるとかゆくなり、引っ掻いてしまう子もすくなくありません。できるだけ掻かないように注意しましょう。

かさぶたは自然にはがれるのを待たないと、また血が出て膿む原因になります。自然にはがれるまで待ちましょう。

風邪や中耳炎…鼻水や耳垂れには原因菌がたくさんいます

風邪や中耳炎になったときも、とびひに注意すべきポイントがあります。

  • 風邪…鼻の下の鼻水
  • 中耳炎…耳垂れ

ここには原因菌がたっぷりいるので、こまめに拭いてあげるようにしましょう。

あせもやおむつかぶれ…特に夏場や腸炎の時に注意しましょう

あせもを放置して「あせものより」になってしまったときや、おむつかぶれが重くなったときもとびひに注意が必要です。

赤ちゃんは汗腺が未発達で、汗が詰まりやすくあせもになりやすいのです。しかも汗っかきなので、あせもには注意が必要です。

あせも

あせもは、汗が肌についたままの状態にしておくとひどくなります。こまめにガーゼなどで拭き、部屋の設定温度にも注意しましょう。

おむつかぶれ

夏場はもちろん、ロタウイルス感染症など下痢をしたときも注意が必要です。

下痢うんちはちょっとついただけでもかぶれるので、こまめにおむつ替えをし、市販のおしりふきではなく水などできれいに拭きとりましょう。

ストレスや病後は特に注意…原因がなくても発生することも

子供はストレスや病気などで免疫力・抵抗力がさがり、ママが原因に気付かないうちにとびひになってしまうこともあります。

  • 新入園・クラス替えなどの環境の変化
  • 運動会・発表会などの緊張
  • パパとママの夫婦喧嘩
  • 病気をしたあと

こうした場合は下痢や蕁麻疹などの形でストレスがあらわれることもありますが、とびひとして表れることもあると覚えておきたいですね。

鼻には雑菌がいっぱい!とびひ予防のために知っておきたいこと

鼻の中にはとびひの原因になる雑菌がたくさんいるので、鼻をいじった手でケガや虫刺されあとを触らないことが大切です。

普段からアトピー性皮膚炎を持っている子や、かぶれやすい子・化膿しやすい子や中耳炎・蓄膿症などを持っている子は特に注意が必要です。

乾燥肌などで肌のバリア機能が弱かったり、黄色ブドウ球菌に感染するリスクが高い可能性があります。普段からスキンケアをしておきましょう。

肌の弱い子はパッチやばんそうこうといった蒸れる素材は使用しないように心掛け、早めに抗菌薬入りの塗り薬で対処しましょう。

さらに鼻や耳をいじらないように注意し、爪を短く切って清潔を心がけてくださいね。

お風呂はどうすればいいの?…おうちケアをチェックしましょう

まずは病院でもらった内服薬・外用薬といった治療薬をしっかり使うことが大切です。特に飲み薬は忘れないようにしてくださいね。

お風呂

とびひがジュクジュクしている間は、入浴は避けましょう。よく泡立てた石鹸で患部を洗い、シャワーでしっかり流します。

お風呂上り

水分をこすらずふき取り、乾燥させてから薬を塗ります。ガーゼを当てるよう指示された場合は、ガーゼをあてて薬の落ちを防ぎます。ばんそうこうはやめましょう。

タオルの共用

タオルを共用すると、他の子や免疫力が低下している大人など家族にうつってしまいます。タオルの共用はやめましょう。

プール

とびひが治るまでは、プールに入ることはできません。温泉などもやめておきましょう。

とびひは学校感染症!重症になると登園禁止になる可能性も

とびひは、学校感染症の第三種(その他の感染症)に指定されています。感染力が強く他の子供にうつす可能性のある感染症ということです。

第三種感染症は、医師と園の判断で登園が可能かどうかが決まります。

登園可能になる場合
  • 医療機関で治療してもらった
  • 患部をガーゼなどでしっかり覆ってある
  • 毎日きちんと服薬し、症状も軽い
登園禁止になる可能性がある場合
  • 患部が広範囲
  • 患部があちこちに多発している
  • 患部が露出している

園・医師とよく相談しましょう。

とびひを防ぐために今日からできる簡単な方法!お茶ケア

我が家の子供たち、そしてお友達の子供たちをとびひから守ってくれた予防法「お茶のケア」をご紹介します。

我が家の息子は中耳炎になったとき、耳垂れでかぶれてとびひと診断されました。すぐにお茶ケアをしたところ、1日でキレイに治り再発もしませんでした。

とびひも予防するお茶ケアの手順
  1. 緑茶を冷ますかペットボトルの緑茶を用意する
  2. カット綿を用意する
  3. 緑茶をカット綿に含ませる
  4. 軽くしぼってかぶれている部分をよく拭く
  5. 使ったカット綿はすぐに捨てる

これだけです。あせものよりやおむつかぶれ防止にも非常に役立ちます。とびひの時は、20~30分に1回など、かなり頻繁に拭いていました。

友人は、何週間も治らなかったがんこなとびひが1日で軽くなったそうです。病院へ通っても治りにくい・いつもできるので困っているママ、試してみてくださいね。

とびひは悪化させないことが大切!薬をしっかり使ってケア

とびひは、汚い手でひっかくことであっという間に悪化し広がってしまいます。乳幼児の間で流行しやすいのもうなずけますよね。

そこで、とびひになりそうな時に早めに対処することが大切なのです。鼻風邪や中耳炎・虫刺されの膿みなど、「とびひの芽」は早めに摘んでしまいましょう。

そんな「とびひの芽」に、お茶ケアはとても役立ちます。またひっかかないように爪をきれいに切っておきましょう。

とびひになってしまったら、すぐに小児科へ行って薬をもらいましょう。内服薬と軟膏を組み合わせ、できるだけ早く治すように心がけましょう。

子供がスズメバチに刺された!アナフィラキシーは?応急処置や治療

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みなさんはハチに刺されたことがありますか?私は何度もありますが、本当にとってもすごく痛いんです。子供の頃はギャンギャン泣くほど痛かったですよ。

田舎に住んでいると身近なハチ。都会でも意外とよくみかけます。そこで古くからハチに刺された時のさまざまな応急処置方法が言い伝えられています。

その中には効果があるものもあれば、全く効果が無いものや、逆に悪化させてしまうものもあります。

応急処置方法のウソと本当を見分けて、痛みと不安でいっぱいの子供に素早く適切な処置をしてあげましょう。

蜂に刺された時の応急処置!正しい対処法を知っておきましょう

まずはハチに刺されたときにどうすればいいのか、正しい対処法をご紹介します。慌てず、正しい方法で応急処置をしましょう。

蜂に刺された時の応急処置…針を取りのぞき流水で洗う

まずは、シンプルに「応急処置」をご紹介します。

  1. その場からすぐに離れる
  2. 針が残っていたら抜き、傷口を流水で洗う
  3. 傷口を指先でつまむように毒を絞り出す
  4. 虫刺されの薬を塗る
  5. 安静にし、ショック症状・アナフィラキシー症状が出たら即救急へ行く

これが基本の応急処置です。ハチにはいつ刺されるかわからないので、覚えておきたいですね。

では、それぞれの処置について次項から詳しくご紹介していきます。

1.刺されたらその場からすぐに離れる…巣から遠ざかろう

蜂に刺されたら屋外の場合その場所から数十メートル、少なくとも10~20メートルは離れます。

蜂は自分の巣の周辺が行動範囲内です。ハチに刺されたということは、巣の周辺にいるということになります。

他の蜂を刺激すると集団で襲ってくることもあります。そのため、蜂に刺されたら巣から離れるため、数十メートル移動しましょう。

子供はパニックになって騒ぎやすいのですが、騒ぐと余計に蜂を刺激します。必ず静かに逃げましょう。

2.針が残っていたら取りのぞき、傷口を清潔な流水で洗い流す

安全が確保できる場所まで来たら、傷の処置を行います。患部をよく見て、針が残っていたらそっと抜き取りましょう。

蜂の針には毒液が残っている場合があります。乱暴に抜くと毒液がより体内に注入されてしまう可能性もあります。

指でつまむと毒が入っている「毒嚢」という袋を押し出すことがあるので、ピンセットなどの細いものでつまむか、カード状の硬いもので払うように取るとよいそうですよ。

さらに肌の内部で折れて残ってしまうと非常に厄介です。指先でも構わないので慎重に抜き取りましょう。

針が抜けて患部に何も残っていない状態になったら、必ず流水で傷口を洗います。

動物の毒にはさまざまな種類がありますが、ハチの毒は水に溶けやすいという性質があります。そのため流水で洗い流すのが効果的なのです。

清潔が第一なので、ため水では洗わないようにしましょう。水道水で流すようにして洗うのがオススメです。

3.毒液を患部から絞り出す…毒をしぼりながら流水で洗おう

流水で洗い流しながら、患部の中に残っている毒液も絞り出します。絶対に口で吸いだすことはやめましょう。指や爪で圧迫して絞り出します。

最近はアウトドア用品店などに、専用のリムーバーという吸引器が販売されています。

しっかりと患部周囲の毒を吸いだしてくれて便利なので、アウトドアの時は持参すると安心ですよ。

先ほどもご紹介したように、毒を流水で流すと効果的です。内部の毒を吸いだしつつ、患部をもむように洗って洗い流しましょう。

4.適切な薬を塗り、患部を冷やす…薬はこまめに塗り続けよう

ミツバチやアシナガバチなど一般的なハチに刺された場合は、市販薬を塗って対処しましょう。

蜂に刺されたときにおすすめの塗り薬の成分は、「抗ヒスタミン剤入りのステロイド軟こう」です。

商品名でいうと「ムヒアルファEX」などがそうですね。

ただしハチ刺されは普通の虫刺されよりはるかに毒性が強く、症状も強く出ます。一度塗っただけでは効果がでません。

刺された時だけでなく、こまめに薬を塗るように心がけてください。

薬を塗っただけでは、ハチに刺された患部の痛みはなかなか引きません。そこで患部を冷やします。

冷却シートではなく、保冷材や氷をガーゼやタオルに包み、患部に当てましょう。冷やしては薬を塗る、を繰り返しましょう。

そのうちかゆみが出てきますが、かいてはいけません。引っかいて患部が膿んできてしまったり、とびひになってしまったようなら皮膚科へ行きましょう。

5.安静にして様子を見つつ、異常があったらすぐ医療機関へ行こう

よく知られているように、ハチに刺されるとアナフィラキシーショックが起きることがあります。刺されて30分以内が危険です。

そこで、ハチに刺されてから20分~30分は応急処置をしつつ安静にし、様子を見ましょう。毒性や攻撃性が強く特に危険なハチはこういった種類です。

  • スズメバチの仲間
  • アシナガバチの仲間

スズメバチの仲間は結構多く、素人目にはよくわからないこともあります。

  • オオスズメバチ
  • ヒメスズメバチ
  • キイロスズメバチ
  • モンスズメバチ
  • クロスズメバチ

ちょっと挙げただけでもこんなにたくさんいます。パッと見ただけでは種類がわからないので、医療機関では「スズメバチらしき大きなハチに刺された」と伝えましょう。

アナフィラキシーショックは、こういった症状です。

  • 強い蕁麻疹症状
  • 皮膚が赤くなる・かゆくなる
  • 唇や舌・まぶたといった粘膜が腫れる
  • 息切れ
  • 咳き込み
  • 呼吸困難・息苦しさ
  • 意識の混濁
  • 腹痛
  • 嘔吐

すべて出るとは限りません。ハチに刺されてから30分以内にいくつかの症状が出て「なんだか体調がおかしいかも」と感じたらすぐに医療機関を受診してくださいね。

もし呼吸困難や意識の混濁など強いアレルギー反応が出たら、迷わず救急車を呼んでください。非常に危険です。

赤ちゃんやごく幼い幼児がスズメバチに刺されたような場合は、ショックが強く出る可能性もあるので、すぐに小児科か皮膚科へ行きましょう。

【エピペン】を用意しておく必要…アナフィラキシーショックの薬

ハチ刺されの対処法を調べると、最近は「エピペン」という治療薬を目にすることが多いでしょう。

エピペン

アナフィラキシーショックを起こした際の緊急的な補助治療剤です。エピペンはドラッグストアで手軽に買える薬ではなく、医師の処方箋が必要です。

アナフィラキシーのリスクが高いと判断された場合、処方してもらえるようです。自分で簡単に打てる特殊な注射器になっています。

ハチ毒にアレルギーがあるかどうかは病院で調べることができます。

これまで、ハチ毒によるアナフィラキシーは二度目以降に起きると言われてきました。でも、最近では初回でも起きることが判ってきたようです。

子供がアレルギー体質で不安がある場合、またパパママで過去に蜂に刺されたことがある人は、専門医に相談してみましょう。

昔ながらの治療法って本当に正しいの?検証してみましょう

古代から日本人はハチに刺されてきました。そのため、いろいろな民間療法が伝わっています。正しい方法、やめた方がよい方法をチェックしてみましょう。

【アンモニアをかける】…間違った方法です!試さないで

古くからよく言われてきた応急処置方法のひとつに、アンモニアをかけるというものがあります。

アンモニアにはハチの毒を中和する効果があると考えられてきたため、こうした方法が良いとされてきました。

実はアンモニア水はタンパク質系のハチ毒を中和することはできません。研究が進み、迷信だったことが明らかになりました。

ただし年配の方にはまだアンモニア水が効果的と信じている人も多いようなので、注意したいですね。

【オシッコをかける】…間違った方法です!絶対子供に教えないで

ハチに刺された時におしっこをかけると良い、と聞いた事はありませんか。昔はまことしやかに言われていた方法です。

昔は尿の中のアンモニアが効くと言われていましたが、現在はアンモニアがハチ毒に対して効果的ではないことが判っているため、おしっこも効果はありません。

おしっこをかけることはハチ毒に効果がないばかりか、傷口から雑菌が入ることもあり大変危険です。

子どもは安易に試してしまうことがあるため、絶対にしないように家庭でも注意をうながしてあげましょう。

【毒はすぐに口で吸いだす】…非常に危険です!やらないで

物語やまんがを読んでいると、ハチなどに刺された時に口をつけて毒を吸いだす描写が出てきます。

そのため、実際に刺された時に口で毒を吸いだした方が良いと思い込んでいる子供も少なくないようですね。

しかし、この方法も間違いです。毒を吸いだすと、口の中の傷から体内に毒が入ってしまう危険性があります。

飲みこまずに吐き出しても、口の中には虫歯や口内炎など、意外に小さなキズがたくさんあるのです。

ハチに刺された時はできるだけ早く毒を体外に出した方が良いのですが、口で吸いだしてはいけません。

専用の毒液・毒針用吸引器を使用して吸いだすか、傷口をぎゅっと圧迫して血と一緒に毒を絞り出し、流水で流しましょう。

【アロエが効く】…人によっては効果あり!でもあくまで民間療法

ハチに刺された時の民間療法には、アロエを塗る・ハチ酒を塗るといったものがあります。そのうち、私は実際にアロエを試したことがあります。

子供の頃に何度もハチに刺されたことがあり、アロエを塗りました。アロエを塗らなかったときはパンパンに腫れて熱を持ち、化膿して大変な目に遭いました。

でも、アロエを塗った時はすぐに腫れが引いて、その後もかなり早くキレイに治りました。

私の場合は効果があったと言えるようです。そこで、我が家では長らくアロエを栽培していました。

使用方法をご紹介します。

  1. 刺された個所から針を抜く
  2. 流水で洗い流しながら毒を絞り出す
  3. アロエの緑の皮部分をはぐ
  4. 透明なゼリー状部分を患部に貼る
  5. こまめに取り換えるか、ゼリー部分の汁をこまめに塗る

これだけで、かなり症状が軽減しました。アロエが効いたという人は少なくありませんが、実はまだ科学的な根拠が見つかっていないそうです。

医学的根拠もなく、未知のアレルギーがあることもあるので、初めて使用する際は雑菌に注意し慎重に様子を見てくださいね。

昔は今のように効果の高い軟膏が市販されていなかったので、アロエが効きましたが、今は市販薬の方が安心かもしれません。

かかりつけの小児科の先生いわく「塗り薬はこまめに塗ることが肝心」だそうです。一度で満足せず、こまめに塗って治療しましょう。

またスズメバチに刺された際や全身症状が出た場合は、民間療法に頼らずすぐに病院へ行きましょう。

蜂に刺されないため・刺されたときに困らないための方法

蜂は夏から秋にかけて活発化します。アウトドアだけでなく、ガーデニングでもただ洗濯物をたたんでいるだけでもハチに刺されることはあります。

私は学校へ行こうとただ歩いているだけで刺されてしまったことがあります。不運ですが、そういうこともけっこう多いんですよ。

一番の予防法はハチに刺されないことなのですが、家のハチの巣を駆除しても飛んでくるため刺されてしまうことはあります。

対策法として、ハチに刺されたときに慌てないよう、家にグッズを準備しておきましょう。

蜂に刺されたとき用のグッズ
  • 毛抜きやピンセット
  • 専用の毒吸引器
  • 抗ヒスタミン剤入りステロイド軟こう

まとめて救急箱に入れて置き、アウトドアに行く際はセットのまま持参しましょう。その際は大きなペットボトルに洗い流し用の水も入れていくと安心です。

また蜂に刺されないための服装もあります。

蜂に刺されにくい服装
  • 帽子
  • 首筋を守るタオルやネックカバー
  • 白っぽい長そで上着
  • 白っぽい長ズボン
  • 靴下
  • スニーカーや登山靴
逆にハチに襲われやすいスタイル
  • 黒っぽい服
  • 黒髪のままの頭
  • 半袖・半ズボン・サンダル
  • 香水
  • 甘い香りのコロン
  • お酒の匂い
  • ジュースの匂い

ミツバチ以外のハチは、世界が白黒に見えているそうです。より暗い色は黒めに、より明るい色は白めに見えるようですよ。

つまり、原色よりもピンクや黄色・ベージュの方が安心です。紫や茶色など暗めの色は、黒く見えてしまい危険です。

アウトドアはもちろん、山林や川沿いのバーベキュー・ちょっとしたお散歩の際なども注意しておくと安心です。

子供は特に外歩きの際は長そで・長ズボン・首筋のタオルと帽子で素肌の露出を防ぎましょう。マダニ予防にも効果的ですよ。

早めのケアが大事!赤ちゃんのデリケートな肌を守るあせも対策

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加工後 shutterstock_123027208
赤ちゃんが頭やお腹などをかきむしっているのをふと目にしたり、気づくと肌が赤くなりボロボロの湿疹ができてしまっていたママも多いでしょう。

赤ちゃんは特に大人以上に汗っかきな上に、肌がとてもデリケートなのですぐにあせもができてしまいます。

特に、暑くなる夏の時期はあせもに悩まされる子も増えてきますが、どのようなケアをすればよいかよくわからないというママもいますよね。

あせもが一旦できるととてもかゆいし、肌も荒れてきて赤ちゃんは不快な思いをするので、できないようにすることや悪化させないことが大事です。

そこで、あせもの原因やできやすい部位、赤ちゃんの肌をあせもから守るための予防ケアやできた場合の対策ケアなどを紹介していくので、参考にしてできることから始めましょう。


あかちゃんってあせもができやすい?関係性を見てみましょう

あかちゃんによりよいあせもケアができるように、まずはあせものでき方やメカニズム、症状などあかちゃんとあせもの関係について知るところから始めましょう。

赤ちゃんは体温が高いくて汗をかきやすい…だからあせもができやすい

人の汗が分布される汗腺は、赤ちゃんも大人と同様に全身におよそ230万個もあります。ただ、赤ちゃんの方が大人より体が小さいので、汗腺が皮膚に密集していることになります。

更に、赤ちゃんの体は新陳代謝が活発で、平均体温も37℃前後と大人より高いため、より汗をかきやすい環境にあると言えます。

また、暑さを感じても自分で服を脱いだり、うちわで仰いでみたり、涼しい所へ移動することもできません。また、汗をかいても拭いたり着替えたりできないし、言葉が話せないので泣くことでしか汗の不快感を大人に伝えることもできません。

大人が赤ちゃんの不快感に気づかないと、赤ちゃんの体はどんどん汗が溜まって頭や体が汗で濡れた状態が長時間続くためあせもができやすいのです。

あせもができるのは、皮膚の細菌が関係している

あせもができる仕組みについては今のところはっきりと解明されていませんが、皮膚の細菌が関係していることはわかっています。

人の皮膚には健康には害のない細菌が常時住み着いていますが、汗を多くかくとこの常在菌の中でも表皮ブドウ球菌がすごいスピードで増えていきます。

そして皮脂や汚れなどと相まって汗腺をふさいでしまうことにより、皮膚に炎症が起きてあせもが発生するのではないかと言われています。

あせも 0921-1

赤ちゃんのあせも!できやすい部位が沢山あります

赤ちゃんのあせもができやすい部位というと、やはり一番多いのがおむつに覆われたおしりや腰回りでしょう。

おむつはおしっこやウンチで蒸れやすく、細菌も繁殖しやすいので肌が炎症を起こしやすいとされています。特に、腰のギャザーの部分は通気性が悪くかぶれやすいので注意が必要です。

更に、首周りは汗をかきやすい上にシワなどが間に汗がたまりやすいのであせもが出やすい部分でもあります。

頭もおでこや耳の周り、後頭部などに出やすく、髪の毛が多いと特に汗で濡れた髪が頭皮にへばりついてあせもになりやすい上にあせもができていても、髪の毛が隠れてママが見つけにくいので悪化しやすい部位です。

赤ちゃんのあせも 0921-2

また、特に新生児期のねんねの頃は、背中は汗をかいても常に仰向けだと布団に接しているため、通気性が悪く汗が乾きにくいのであせもができやすい場所でもあります。

他にも、両肘や両膝の内側は座ったり、ハイハイする時に曲げた状態になるので汗が乾きにくく痒がってすぐにあせもになってしまう場合もあります。

あせもの主な症状

汗が頭や首筋に大量に溜まった状態が長時間続くと、汗腺がふさがって表皮ブドウ球菌が増殖し、肌の表面に小さな透明のブツブツした水泡のような湿疹ができます。これは、「水晶性汗疹(すいしょうせいかんしん)」といいます。

水晶性汗疹は、新生児特有のあせもの一種になります。かゆみや赤みがないので、あせもだとは思わず見逃しがちなので注意が必要です。

次に、生後3ヶ月以降からよく見られるのが、赤みを帯びぶつぶつした湿疹で「紅色汗疹(こうしょくかんしん)」と呼ばれます。

紅色汗疹は、一般的によく目にするあせもで、汗をかくと非常に強いかゆみを伴い、子供がかきむしるので気づきやすいと言えます。

痒みが我慢できずにかきむしると、湿疹に爪で傷がついて黄色ブドウ球菌が増殖して黄色い膿が溜まってしまいます。

それでもかゆみが収まらないので、掻いてしまうと膿が壊れて中から黄色ブドウ球菌が飛び出して、皮膚につくとまた炎症が広がってしまいます。

実は「冬」も注意が必要です

あせも=夏のみの皮膚トラブルだと思い込んでいるママも多いでしょう。しかし、最近では冬にあせもができる赤ちゃんもいます。

寒い冬は赤ちゃんが風邪をひかないようにと、何枚も厚着させた上に暖房や電気カーペットなどをつけて部屋を温めがちです。

大人が肌寒いと感じても大人より平熱が高い赤ちゃんには、ちょうど心地よい温度なのに服を着せられたり、エアコンをつけることで背中やお腹が汗ばみます。

皮膚の毛穴に汗が溜まって汚れとなり、炎症を起こしてあせもができてしまうのです。

まさか冬にあせもができるとは思わないので、背中などに赤い湿疹ができると感染症の症状なのかとか、皮膚病にかかったのかと焦って病院に駆け込むママもいるでしょう。しかし、診察の結果あせもだったというケースも増えています。

冬でも赤ちゃんは新陳代謝が活発で、汗をかきやすいので室温は大体22℃前後が適温です。生後3ヶ月以降は、冬でも洋服も大人より1枚少ない位でちょうどよく、靴下も室内であれば履かせなくても大丈夫です。

手足は多少冷たくても、お腹や背中などの体が温かければ、室温を上げたり厚着させる必要はありません。

また、外出時も外は寒いので日によってはアウターなどが必要ですが、暖房の効いている屋内に長時間滞在する場合はアウターを脱がせるなどして、体温調節をこまめにしてあげましょう。

あせもを作らないために「汗」に着目!あせも予防ケア

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あせもの原因は、大量に汗をかいた状態を放置することによって、表皮ブドウ球菌が増えたり、汚れや皮脂で汗腺が詰まることによります。

あせもを作らないためには、汗をかいた状態をできるだけ短くし、肌を清潔に保つことが大事です。

そのための日頃から気をつけるとよいことを紹介するので、あせもができないように実践していきましょう。

こまめに汗を拭く

赤ちゃんが汗をかいているようなら、こまめに湿らせたガーゼで汗を拭いてあげましょう。

この時あまりにガーゼをきつく絞りすぎると、拭く時の摩擦が刺激なって肌荒れを起こします。軽く絞ったガーゼで優しく拭いてから、乾いたガーゼで水気を押さえるようにして吸い取りましょう。

また、手首や首などにシワがあると汗をかいているかわからないですが、頭に汗をかいているようなら全身も暑いはずなので、シワのあいだも丁寧に拭いてあげましょう。

汗をかかせすぎない

暑さに耐えられるような健康な体を作るためにも、子供は積極的に汗をかいたほうがよいと昔はよく言われたものです。

確かに汗をかくことは、体温調節機能がうまく働くようになるし、汗腺も発達するのでよいことです。

しかし、あまりに暑い環境に置いておくのも、汗をかきすぎてあせもができたり、赤ちゃんにとっても不快なので適度な温度調節は必要となります。

窓を開けて涼しい風を入れたり、日差しが当たらないようにしたり、真夏日は冷房をつけて直接風が当たらない場所にベビーベットを置いたり、服の脱ぎ着で調節するなどして、工夫してみましょう。

通気性のよい服を着させる

特に肌に直接触れる肌着は、吸水性と通気性に優れた綿100パーセントのものを着せてあげることをおすすめします。

汗をよく吸ってくれますし、肌着と体の間の熱い空気を外に逃がしてくれるので涼しさが保てます。

タオル地の素材は肌触りがソフトで、吸水性も高いですが、保温性があるので体温がこもって暑く感じることがあります。夏場は綿が好ましいと言えます。

また、服も体にフィットしすぎるデザインだと体温を逃がす空間がなくなって汗が溜まりやすく、ズボンやスカートが小さいとゴム痕が残ってかゆみが増します。

できるだけゆったりとした作りで、動きやすいデザインのものを着せるようにしましょう。

服の枚数や素材に注意

赤ちゃんは大人より体温が高く、よく動きまわるので汗をかきやすいものです。大人が少し肌寒いかなと感じていても、赤ちゃんにはちょうどよい体感温度の場合もあります。

赤ちゃんが風邪ひくといけないと思って、大人と同じ枚数だけ服を着せたり、冬でもニットや裏起毛の温かい素材の服、長袖を着せると赤ちゃんは暑くて汗をかくことがあります。

服を足す前に汗をかいていないかチェックしましょう。

乾燥に注意!刺激に敏感になるので保湿も忘れずに

あせもができやすい夏は、湿気があるし汗をかいて肌が湿っているので保湿は必要ないと思われがちです。しかし、特にシャワーで洗い流したり、入浴後の肌は夏でも乾燥しやすいものです。

でも、かさつくと刺激を受けて肌がかゆくなったり、肌のバリア機能が弱まってあせもができやすくなります。

入浴後などは、保湿クリームやローションを薄く塗って肌を潤してあげましょう。

髪の毛と爪を短くすることも大事です

髪の毛が多いと熱がこもって汗が出やすく、汗を大量かいて濡れた髪の毛が肌に触れる時間が長いとかゆみが増して、あせもがひどくなります。

また、あせもができていても髪の毛で隠れて見つけにくいのも難点です。特に夏場は髪の毛を短くしておくとよいでしょう。

また、爪について。かゆみがあると赤ちゃんは我慢できず、無意識のうちに掻いてしまいます。すると爪であせもを掻き壊して炎症がひどくなったり、膿んだりするなど悪化して治りが悪くなります。

爪はこまめに切り、先が尖らないように角ができないように、丸くしてやすりをかけておきましょう。

どうしても掻いてしまう場合は、少しの間だけでもミトンをしておくことも考えましょう。

こまめなおむつ交換を心がけてあげて

お尻や腰周りはおむつに覆われているので、肌着をこまめに変えたり汗を拭いても十分ではありません。おしっこをしていなくても、汗をかいていれば太ももや腰周りのギャザーも汗で濡れていることがあります。

おしっこで濡れていなくても、着替えする時などはおむつも一緒に新しいものにするなど、おむつ交換をこまめにすれば汗も予防にもなるし、赤ちゃんもさっぱりとして気持ちよく過ごせます。

あせも対策とケアの方法

あせもができてしまったら、とにかく肌に刺激を与えない事と肌に汗を残さないことが大切になります。

上記の予防ケアもそのまま続けながら、しっかりと対策していきましょう。

肌はこすらずに洗う

あせも肌は刺激にとても敏感なので、入浴する際は肌を刺激しないように気をつけることが大事です。

まずお湯の温度。熱いとあせもにしみて痛みが出たり、かゆみが増す場合があり赤ちゃんが嫌がります。逆に冷たすぎると赤ちゃんはまだ体温調節が上手にできないので、体温が急激に下がって体を冷やし風邪をひくこともあります。

夏は特に大人が少しぬるいかな?と感じる38℃が適温です。冬はさすがに寒いので、40℃位にしてみましょう。

また、湯船に入れると体が温まって血流がよくなりますが、あせものかゆみが増すことになるので特に夏は入れるなら短時間にし、あせもが悪化している時はシャワーのみにして様子をみましょう。

そして体や頭を洗うときはタオルなどでゴシゴシこすると、肌を刺激してあせもが悪化してしまいます。

また、お湯のみで石鹸を使わない方が肌への刺激がなくて逆に良いのでは?と思うママもいるでしょう。しかし、お湯のみでは毛穴に溜まった皮脂やほこりなどの汚れがしっかり落とせず、清潔に保てないので逆にあせもを悪化させることになります。

入浴する時だけは、石鹸やシャンプーをきちんと使いましょう。石鹸を泡立てて、手のひらに泡を載せて、擦らないように円を描きながらマッサージするような感じで優しく洗ってあげましょう。

泡が残っているとかゆみやかぶれの原因となります。特に頭を洗うときは耳のうしろやオデコの生え際などは泡が残りやすいので、泡がなくなるまで繰り返しシャワーですすぎましょう。

赤ちゃんの洗い方 0921-3

ベビー専用の石鹸を使おう

あせもの時に使用する石鹸やシャンプーは、弱酸性で無添加のベビー専用のものを選びましょう。赤ちゃんは大人と比べると肌の層が薄いので、肌が弱いため少しの刺激にも敏感に反応してしまいます。

大人用の弱酸性のものでも、赤ちゃんにとってはまだ刺激が強いため、できればしばらくベビー専用のものを使ってあげることをおすすめします。

また夏になると、肌に清涼感があるミント系のものや唐辛子成分入りの発汗作用が強い入浴剤を使うという家庭もあるでしょうが、こういった入浴剤は、赤ちゃんの肌には刺激が強すぎるので使うのは控えましょう。

ただ、柿の葉やどくだみといった植物には肌に炎症を鎮める作用があります。

柿の葉エキスが入った入浴剤もしくは、柿の葉を10分位水で煮出した汁を入浴剤として湯船に加えるのはあせもにも良いのでおすすめです。

肌に優しいタオルや寝具を

お風呂上がりに体を拭くタオルは、まず肌触りが滑らかで肌に優しいものを選びましょう。 あまりにふわふわのものは、毛並みが肌を刺激してかゆみを感じることがあります。細かく織り込んであってさらっとした感触のタオルがおすすめです。

ガーゼ生地だと肌に優しいですが、洗濯を繰り返したり長時間外に干すとカチカチになって、肌を傷つけることになります。

ガーゼ生地のタオルはこまめに交換するか、柔軟剤を使って干しても固くならないようにしましょう。

また寝る時に使用する布団のシーツや枕カバーも、タオルと同じように肌を刺激しないものを選ぶようにしましょう。

寝ている時は特に子供は汗をかきやすいので、吸水や速乾性に優れた素材がおすすめです。また最近話題の涼感タイプ敷パットや枕カバーは、ひんやりして気持ちよいので試してみるとよいでしょう。

こまめに汗を拭く&患部をシャワーで時々洗い流す

あせも上から汗をかくと刺激が強くなってますます患部が痒くなって、我慢できずに赤ちゃんはかきむしります。

あせもを悪化さないためにも、こまめに肌の状態をチェックしながら早めに汗を拭いたり、シャワーで時々は患部を洗い流してあげましょう。

外出時は、携帯用スプレーボトルを持参して水を入れて患部に吹きかけるなどして、あせもの上に長時間汗が残らないように気をつけましょう。

また、あせもが広がっている時は暑い場所への外出は控え、屋内の涼しい場所で過ごすように心がけましょう。

あせもが悪化している気が…病院受診の目安を知っておいて

肌に赤い炎症が見られる軽いあせもが悪化すると、赤いぶつぶつした湿疹ができ、湿疹を掻き壊すと黄色い膿が溜まって患部が広範囲に広がります。

赤い湿疹ができるとかなり強いかゆみが出てきて、大人でもどうにも我慢できずについかきむしってしまいます。赤ちゃんなら尚更我慢できないので、掻き壊しては黄色い膿が飛びちり、広がっていくという悪循環に陥ります。

こうなると、色んな対策をしてもすんなり完治はしないものです。また、長期間を経て治っても、皮膚組織が破壊されているのでシミのような痕が残ってしまうこともあります。

あせもの赤い湿疹が2、3日おさまらないようなら、早めに皮膚科を受診しましょう。皮膚科では色々な塗り薬やひどい場合は飲み薬が処方されます。

症状に合った薬を処方してもらうわけですが、肌質によって合う合わないが出てくる場合もあります。

皮膚科でどういった性質の薬か、どのような時にいつまで使えばよいかなどを細かく聞いておくようにしましょう。

あせもには「早め早め&こまめなケア」が必要です

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あせもは一度できると治りにくく、また悪化しやすいので、まずはできないように早めから予防ケアをしてあげることが大事です。

そしてもしできてしまったら、できるだけ悪化させないように早め早めに、そしてこまめにケアする必要があります。

赤ちゃんの肌は大人以上にデリケートで汗をかきやすいため、あせもができやすいものです。更に肌が荒れてかゆかったり、痛かったりして不快でも赤ちゃんは自分ではどうすることもできません。

手がかかって大変ですが、あせもの予防対策ケアは、日常生活を通じて比較的簡単にできることばかりです。大切な我が子の肌を守るためにも、肌状態をこまめにチェックしながらケアしてあげるように心がけましょう。


座薬の使用は待って!子供の発熱に慌てないケアマニュアル

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お熱気味でぐったりしている赤ちゃん

赤ちゃんや幼い子どもの発熱は、とても心配ですよね。特に初めての子の初めての病気となると、パパもママも慌ててしまうことでしょう。

子どもの発熱というと「座薬で熱を下げるべき?」と思われがちですが、医師の診察の前に自己判断で薬を使うことはおすすめできません。

子どもの発熱は単純な「悪」ではありません。また子どもの病気はとても複雑で、中には使用する薬を間違えると大変なことになるケースもあります。

40度の熱が出ているのに子ども自身は意外と元気…ということもあります。慌てずに適切な対処をするために知っておいてほしいポイントをご紹介していきます。

2016.10.12 引用追加など加筆

急な発熱…でも勝手に解熱剤や座薬を使うのはいけません!

子どもが高い熱を出したとき、まずはパパとママが落ち着くことが大切です。高熱が出たからといって、重篤な病気とは限りません。

子どもも自分の体調不良に不安を感じています。そんな時にパパとママが動転してパニックに陥ると、ますます不安で怖くなってしまいます。

熱が高いと「とにかく熱を下げなくちゃ」と焦って、家にある解熱剤や座薬を使いたくなるかもしれませんが、それは絶対に避けましょう。

子どもの発熱には、自分の体をウイルスや雑菌から守るための大切な意味があります。また病気によっては、絶対に使ってはいけない解熱剤も存在します。

安易に薬を使用することで命にかかわるケースもあるのです。発熱したからといってすぐに解熱剤や座薬を使うことはやめてくださいね。

子どもはよく熱を出します。しかも熱は夕方や夜から上がってくる傾向があります。でも、あわてないでください!発熱のみで、すぐに救急外来を受診する必要はありません!!
熱は自分の体を守るための防御反応です。(中略)
解熱剤は、脳からの命令に逆らって闘いを休ませてしまうことになります!解熱剤はむやみに使わないでください!!!

解熱剤の服用・座薬使用について…医師の診察を受けてから

解熱剤・座薬は基本的にその都度医師の診察を受けて、その指示の下で使用するようにしてください。

子どもが熱を出すことには意味があります。熱が出たからといってむやみに下げてしまうと、受診したときに診断のさまたげになる可能性もあります。

また、診察前に薬を使って熱を下げてしまうと、受診したときなんの病気かわからなくなってしまうこともあります。

さらに、インフルエンザや水疱瘡などに感染している子どもに「アスピリン」を使用すると、急性脳症や肝臓の重篤な病気を引き起こすこともあります。

命にかかわることもある危険な状態です。アスピリンは一部の市販薬にも含まれている成分なので、安易に飲ませることは絶対にやめましょう。

子供に使える解熱剤は、アセトアミノフェン(カロナールやアンヒバ座薬)とイブプロフェンです。用法用量の指示もあるので、やはり医師に相談して使用しましょう。

小児科医は「アセトアミノフェン」「イブプロフェン」以外の成分はまず使いません。
また、解熱剤は屯用で使います。
(中略)
アスピリンは15歳未満のインフルエンザ、水痘には使用禁止です。

発熱には理由があることを忘れず、まずはかかりつけ医や救急外来の医師を受診してくださいね。

また、医師から処方さらた解熱剤や座薬を使用する際は、必ず用法・用量を守りましょう。続けて使う場合は6~8時間の間隔をあけてくださいね。

熱がでたらまず最初にすること,それは「安静」です.まず休ませて下さい.熱以外の症状がない場合は「飲み薬」はまだ必要ありません.熱さましはすぐには使わないつもりでまず様子を観察します.(中略)
熱さましの使い方は厳密に決まったものではありませんので,お子さんの状態に合わせて判断していって下さい.間隔は普通は6時間あけるようにし,1日3回までを目安にします

熱性けいれんを起こしたことがある子どもは、医師から抗けいれん座薬が処方されることがあります。

その場合は、医師の説明の通りに用法・用量を守って使いましょう。

抗けいれん座薬と解熱の座薬は、抗けいれん座薬の方が優先です。30分以上おいて次の座薬を使用します。

なおダイアップと解熱用の坐薬(アンヒバなど)を一緒に入れるとダイアップの吸収が悪くなって効果があがらないことが知られています。まずダイアップを入れて、30分たってから解熱用の坐薬を入れましょう。

ではなぜ、発熱をすぐに下げてはいけないのでしょうか。病気で発熱する意味について考えてみましょう。

病気で発熱する意味…むやみに薬で熱を下げてはいけない理由

私たちが風邪をひいたり、インフルエンザなどの病気に感染すると熱が出ます。熱が出るとつらいのですぐに下げたくなりますが、実は発熱には意味があります。

私たちの体には、ウイルスや細菌などの外敵が体に入ってきたときに発熱するシステムがあります。発熱には、体を守る役割があると考えられているのです。

ウイルスや細菌の増殖をおさえる

ウイルスや細菌は高温になると増殖が抑えられるという性質があります

白血球が活発になる

外敵を食べて退治する役割を持つ白血球は、発熱によって活発に働きます

免疫機能が高まる

免疫機能が高まり、外敵と戦う力がさらにアップします

子どもが発熱する病気は風邪やインフルエンザ・プール熱や中耳炎・おたふくかぜなど数多くあります。

中には水疱瘡やインフルエンザ・溶連菌感染症のように素早く治療薬を使う必要がある病気もありますが、治療薬のない病気も少なくありません。

子どもに多く流行するプール熱やヘルパンギーナも発熱しますが、専用の治療薬はなく自分自身の免疫パワーで治るときを待つしかありません。

発熱は、子どもの体が一生懸命ウイルスや細菌と闘っている証しです。熱の高さで不安になってしまいますが、こうした熱の意味や役割も知っておきたいですね。

私たち大人もこれまで幾度となく発熱を経験して生きてきたはずですが、意外と知らないことも多いですね。

こんな発熱は要注意!命の危険をともなう可能性があるサイン

子どもの発熱に気付いたら、緊急に命の危険をともなう可能性があるかどうかを見極めることが大切です。発熱に気付いたら、すぐに全身の状態を確認しましょう。

発熱があってもある程度元気で飲食できるようなら慌てなくても大丈夫です。しかし、なかには一刻を争うケースもあります。危険なサインをご紹介します。

危険をともなうサイン

  • 意識がはっきりしない
  • 嘔吐などで水も飲めず、おしっこや汗が出ない
  • 5分以上けいれんが続く
  • 激しい頭痛を訴え、首がこわばる・つっぱる
  • 暑い場所にいて、真っ赤になって40度近い高熱が下がらない
  • 激しい咳やゼイゼイと苦しい呼吸で、顔色や唇の色が悪くなる
  • 激しい腹痛を訴える
  • コーヒーの残りかすのようなものを吐く
  • 3ヶ月以下の赤ちゃんの高熱

上記の危険サインに挙げた症状がある場合は、重篤な病気の可能性があります。明日の朝を待たずに急いで受診しましょう。

脱水症状や熱射病・脳炎や髄膜炎・肺炎など、命にかかわる病気であることも。特に呼吸や意識に異常があったら、救急車を呼んで素早く対処しましょう。

ここで紹介した危険なサインはごく一部です。ほかにも「なんだかいつもと違う気がする」「危ないんじゃないかしら」と感じたら、すぐに医療機関に相談しましょう。

「急いで休日診療」か「待ってかかりつけ医」を判断するコツ

熱が出たとき、必ずしも病院で治療を受ける必要があるとは限りません。でもすぐに診察を受けた方がよいケースもあります。見極めるコツを考えてみましょう。

緊急性があるかどうか、ママとパパでは判断できないとき

子どもが急に熱を出したときでも、パパやママでは病気を特定できないことが多いですよね。初めての子どもがまだ幼いうちは特にそうでしょう。

「救急車を呼ぶほどではないだろうけれど、でも夜間救急にはいくべきかな?それとも明日の朝にかかりつけ医にいくべきかしら」と迷うケースも多いでしょう。

そんな時の強い味方をご紹介します。こどもの救急オンラインと、小児救急電話相談サービスです。

こどもの救急オンライン
http://kodomo-qq.jp/index.php

小児救急電話相談
電話番号:#8000

子どもの救急オンラインは、子どもの不調をチェックできるオンラインサービスです。厚生労働省や日本小児科学会が監修しています。

小児救急電話相談は、厚生労働省のサービスです。主に夜間受付のダイヤルで、全国どこからでもかければお近くの医療機関につながります。

小児科医や看護師など、子どもの病気に詳しい専門家が対応してくれます。受診すべきかどうかや今した方が良い対処などのアドバイスが受けられますよ。

電話をかけるまえにチェックしておくとよいポイントをご紹介します。受診する際にも必要になる情報なので、初めて我が子が体調を崩した場合などはメモしておきましょう。

  • 発熱に気付いた時間
  • 発熱の推移(最も高かった体温と、現在の体温)
  • 発熱以外に気になる症状
  • 食欲の有無
  • 最後の排便時間と様子
  • 前日の様子
  • 兄弟や家族、園や周囲で流行している病気

では、夜間や休日でも診察を受けた方がよい状態をご紹介します。

急いで病院へ行こう!休日や夜間でも受診した方が良い状態

子どもが熱を出したときは熱以外の症状に注目することを前述しましたが、休日や夜間でも受診した方がよい状態をあらかじめ知っておくことが大切です。

  • インフルエンザの疑いが強い場合
  • 高熱をはじめ下痢や嘔吐などで脱水症状を起こしている
  • 咳が激しく呼吸が苦しそう・顔色が悪くなってきた

インフルエンザの場合、週末などにかかってしまうと治療薬が効果を発揮するタイムリミットを過ぎてしまうことがあります。

インフルエンザの治療薬は、症状が出始めてから48時間以内に服用すると効果を発揮します。金曜日に症状が出た場合、月曜日では間に合わないこともありますので、すぐに受診した方がよいでしょう。

ただし、症状が出てすぐだと検査をしても陽性にならないことがあります。症状が発熱だけで、翌日が平日なら様子を見てみるという方法もあります。

また高熱はもちろん、下痢や嘔吐を併発し脱水症状を起こしている場合も急いで受診する必要があります。

経口で水分がとれない・ミルクも飲めない場合は迷わず受診しましょう。

RSウイルス感染症などで、高熱と激しい咳が続くこともあります。赤ちゃんは重症化しやすい病気なので、やはり急いで受診することがおすすめです。

どうしてもママとパパでは判断できない場合は、先にご紹介した小児救急電話相談などを活用してみてくださいね。

特に、生後3ヶ月未満の赤ちゃんの発熱は特に気を付ける必要があります。医療機関に問い合わせ、早めに対処しましょう。

すでに発熱で受診していて、医師から「何か異変があったらすぐに再診を」と言われた場合は急いで連絡を入れるか、電話相談を利用してくださいね。

子どもの体調のバロメーターは、機嫌と食欲の良し悪しです。熱の高さ・低さだけに注目するのではなく、ぐったり度や泣き方・水分補給などをチェックしましょう。

様子を見よう!翌日の朝一番にかかりつけ医を受診すべき場合

子どもは熱が出やすいですし、夜間に救急外来へ行くことは親にとっても子どもにとっても負担が大きいですよね。

無理に夜間や休日診療を受けずに、いつもの先生に診てもらった方がよい場合もあります。

翌朝や週明けの朝一番にかかりつけの小児科を受診すべきケースを挙げてみましょう。

  • 症状が発熱だけ
  • 比較的元気で顔色も悪くない
  • 機嫌が悪くない
  • 食欲があり、食べたり飲んだりできる

高めの熱があっても、食べたり飲んだりできて夜はしっかり眠れているようなら様子を見ても良いでしょう。

夜中に頭痛や腹痛が起きて、吐いてしまうこともあります。パパ・ママと同じ部屋に寝かせ、何かあってもすぐに対処できるようにしておきたいですね。

ただし、油断は禁物です。熱があっても元気だからと無理に幼稚園や保育園に行かせたりすると、急に具合が悪くなることもあります。しっかり受診して治療を受けましょう。

発熱があるときは、元気でもお風呂はやめておきましょう。寒気がないならお湯でしぼったタオルで素早く体を拭いて、着替えさせるだけにしてくださいね。

子どもの「発熱」の見極め方!平熱を知って発熱に対処しよう

みなさんは子どもの発熱が何度からかご存知ですか。発熱の境界線を見極めるためには、子どもの平熱を知っておく必要があります。

子どもの平熱・微熱・発熱…普段から平熱を知っておいて

子どもが発熱し、いざ病院に行って問診票を記入する際に「平熱がわからない…」と焦ってしまうママは多いのではないでしょうか。

39度、40度の熱がある場合は明らかに高熱とわかりますが、平熱がわからないと「微熱」や「発熱」の境界線がわかりにくいですよね。

ですので、普段から平熱を知っておくことが大切なのです。今日は元気だなと思う日から、何日か時間を決めて熱を測ってみましょう。

1日のうちで体温は変化する!

基礎体温を測ったことがあるママはご存知だと思いますが、人間の体温は1日のうちで大きく変化します。

なんと、1度くらいは上下するといわれているんですよ。もっとも体温が低いのは起床前、午前4時くらいだそうです。

活発に活動する午後から夕方にかけて、体温は上がります。発熱した子どもは夕方に熱が上がると昔から言われていますが、実は迷信ではなかったのです。

体温計でおなじみのテルモでは、起床時・午前・午後・夜に体温が変化するため、その4つの時間帯それぞれの平熱を知っておくことをおすすめしています。

人によって平熱はさまざまですが、だいたいの目安をご紹介しましょう。

発熱

37.5度以上。予防接種なども37.5度以上の体温がある場合は発熱と考え、受けることができない

高熱

38.5度以上あると、一般的に高熱があるとされる

微熱

発熱から高熱までの間

平熱

37.4度以下。人によって大きく異なるので、普段から測ってチェックする

普段36度が平熱の子どもなら、普段より1.5度も高い37.5度は明らかに発熱しているといえるでしょう。

でも、子どもは体温が高めのことが多く37度前後が平熱という子もいます。そういった場合は、37.5度は発熱しているとはいいがたいですよね。

平熱を知り、それよりも1度~1.5度以上高ければ発熱、2度~2.5度以上高ければ高熱が出ているなと考えると良いのではないでしょうか。

赤ちゃんの場合はおむつ替えや授乳の際、抱っこしたときの熱さで発熱に気付くこともあります。

普段からたくさん子供と触れ合って、平熱をママが感じ取っておくことも大切ですね。

熱の上りはじめと上がり切り…ピークを知って症状を予測

熱は一気に上がっていくこともあります。インフルエンザや重症の熱中症「熱射病」のときなど、あっという間に39度や40度まで駆け上がってしまうことも珍しくありません。

熱を測ったとき、それが熱の上りはじめなのか上がり切ったピークなのかを知っておくと、今後どうなっていくかの予測がある程度つけられます。

熱の状態 主な症状
熱の上りはじめ
(これから高くなる状態)
  • 顔色が悪い
  • 手足の先端が冷たい
  • 寒がる
  • 震える
熱のピーク
(上がり切った状態)
  • 顔が赤い
  • 手足の先端も熱い
  • 暑がる
  • 汗をかく

子どもの状態を見て、熱の上りはじめのようなら今後どんどん上がっていく可能性があります。知っておきたいポイントです。

ちょっと熱がある…と感じたときに試しておきたいポイント

明らかな高熱ではないけれど、気になる微熱がある…という場合、病院に行くかどうか悩みますよね。

そんなときに、試して欲しいことがあります。病気でなければ簡単に体温を下げられる豆知識です。

おむつを替える

おむつが蒸れていると、熱がこもってしまうことがあります。おむつを外し、男の子ならおちんちん・陰嚢を風に当ててみます。

経験上、陰嚢を風に当ててキュッとちぢこめば単純に熱がこもっているだけ。風に当ててもダラリとのびている場合は発熱していることが多いようです。

1枚脱がせる・靴下を脱がせる

着せすぎてしまうと体に熱がこもってしまいます。1枚服を脱がせたり、靴下を脱がせて風に当ててみましょう。

布団をはぐ

寝ている時なら、布団や毛布を1枚はいでみましょう。やはり熱がこもりやすい環境です。

暖房を切る・室温を下げる

暖房が効き過ぎていたり、ホットカーペットやこたつで体が過度に温まっていることもあります。室温を下げたり、涼しい場所に移動してみましょう。

我が家でも実践している方法です。予防接種の時など、体温が37度を超えているとちょっと困ってしまいますよね。

そんな時には、おむつ交換作戦や1枚脱がせる作戦はけっこう効果的ですよ。発熱かどうかあいまいな場合も、試してみてくださいね。

子どもが38.5度を超える高熱を出したときのチェックポイント

子どもが急に高い熱を出すと、ママはとても不安になりますよね。何度も経験するうちに動じなくなってきますが、子どもが幼いうちは本当にハラハラさせられるものです。

熱が出た時には全身をチェック!注意したい発熱以外の症状

子どもはちょっとしたことで発熱します。インフルエンザなど急性の病気でも発熱しますが、緊張や恐怖など、精神的なストレスでも熱を出すことがあります。

赤ちゃんならちょっとおむつに熱気がこもっただけでもスルスルと熱が上がってしまいます。日当たりのよい部屋でウトウトしているだけでも体温が上がるものです。

そこで、今起きている発熱が危険なものかそうではないかを見極める必要があります。発熱以外の症状にも目を向けて、子どもの全身に起きている異変をチェックしましょう。

先に紹介した緊急性の高い症状以外の、気を付けておきたい症状・状態をピックアップしてみました。

発熱したときにチェックしておきたい症状

  • 顔色が青ざめている・真っ赤になっている
  • 体や顔に発疹が出ている
  • 咳やくしゃみが出ている
  • 鼻水・鼻詰まりがある
  • 吐き気・嘔吐
  • 腹痛
  • 下痢
  • 便秘
  • 頭痛
  • 食欲がない
  • 口の中がカラカラに乾いている

発熱だけでは病気かそれ以外の原因なのか、またなんの病気なのかわかりません。病院に行くべきか様子を見るべきかを見極めるためにも、いろいろな症状を探してみましょう。

症状以外に気を付けたいポイント…緊張や疲れ・ストレス

子どもの体に起こっている症状もチェックしつつ、子どもが今置かれている状況も頭に入れておくと良いでしょう。

幼稚園や保育園でインフルエンザやロタウイルス感染症・溶連菌感染症や水疱瘡といった流行しやすい病気がはやっている場合は、感染してしまった可能性が高くなります。

また口の中を見てみて、生えはじめの歯やグラグラになっている歯がある場合は、歯の生えかわりが影響して体調変化が起きていることもあります。

新入園や卒園・入学のタイミングや、園で運動会や生活発表会など大きなイベントがあるときは、緊張や疲れが蓄積していることでしょう。

症状以外にチェックしておきたいポイント

  • 入園・卒園・入学や進級など、生活の変化
  • 運動会や生活発表会・遠足などのイベント
  • 夏休みやGWなど、長期休暇が終わるとき
  • ママの妊娠・出産
  • お友達とのトラブル
  • 習い事のつまづき
  • 歯の生えはじめ・生えかわり
  • 周囲の感染症の流行状況

我が家の子どもたちは、遠方に住んでいる大好きな祖父母が遊びに来て、帰ってしまうタイミングで必ず誰かが発熱します。

祖父母が帰ってしまう寂しさや新学期が始まる緊張が重なるのでしょう。こういった精神的な原因から起きる発熱もあるのです。

発熱したとき、受診するまで&受診後にお家でできるケア

熱が出てもすぐ病院へ行けないとき、また受診後熱が下がるまで、どんなケアをしてあげればよいのでしょうか。

とにかく水分補給!脱水症状を起こさないようにしっかり補水

発熱時、まず欠かせないのが水分補給です。熱が高くなると汗もたくさんかくので、水分をしっかりとらせましょう。

食欲があり、飲み物も飲めるようなら麦茶や白湯などで水分を補給します。食欲がないようなら、塩分も補える経口補水液や子ども用イオン飲料を常温で与えましょう。

水分が飲めなくなってしまったり、飲んでもどんどん吐いてしまうようなら危険なサインです。おしっこの量など、脱水の兆候に注意しましょう。

熱の上りはじめとピークの対処方法!違いを知って適切に

前にご紹介したように熱の上りはじめと熱のピークでは症状が異なり、対処方法も異なります。それぞれの違いをチェックしておきましょう。

熱の上りはじめ

寒気や悪寒・震えがあります。部屋を暖め、1枚多く着せたり、布団や毛布を1枚増やしたりして温かくしてあげましょう。靴下をはかせることもおすすめです。

熱のピーク

手足の先端まで熱くなり、顔が赤くなって汗をかきます。1枚服を減らしたり、布団や毛布を減らしましょう。

靴下も脱がせ、足裏からも熱を発散させます。部屋の温度は下げ、しっかり水分補給をさせましょう。

冷却シートの使い方…口や鼻をふさぐ窒息事故を起こさないコツ

冷却シートを使うママも多いですね。冷却シートはとても冷たくて心地よいので、子どもも「貼って!」ということが多いでしょう。

冷却シートを使用する場合は、口や鼻をふさぐ事故を防ぐことが大切です。貼っている間は、目を離さないようにしましょう。

我が家では、小さな子どもに貼るときは冷却シートの中央にハサミで十文字に切れ込みを入れてから使用しています。

また、おでこに貼っている場合は寝るときは必ずはがしましょう。寝ている間にはがれ、口や鼻に貼りついてしまうと危険です。

貼る場所として、おでこはあまり解熱効果は期待できません。

それよりも「太ももの付け根辺り」「耳の下の首辺り」「脇の下」などが熱を下げる効果があります。

そこは、鼠径動脈(そけいどうみゃく)頚動脈(けいどうみゃく)、腋窩動脈(えきかどうみゃく)、などの太い動脈がある部分で、解熱させるために冷やすと効果があるとされている部分です。

氷枕の使い方…古典的だけど一番効果的!体も冷やしてあげて

最近は、凍っていても柔らかい子ども用の便利な氷枕が販売されています。熱が高い時は使ってあげると良いでしょう。

使うタイミングは、熱が上がり切った時です。熱がどんどん上がっている最中は寒気がするので、氷枕を当てるとかえって寒気が強くなってしまうこともあります。

氷枕はタオルなどで包み、肩を冷やさないようにしてあげましょう。また、熱が下がりにくい場合は、太い血管が通っている場所をピンポイントで冷やすこともおすすめです。

原因不明の高熱など、座薬を使っても一時的にしか熱が下がらずすぐに高熱に戻ってしまうこともありますよね。

そんな時は、アイスノンをタオルにくるんでわきの下やももの付け根などに挟んであげると効果的に熱を下げることができます。

冷却シートよりも確実に冷やすことができますよ。直接肌に触れないようにし、子どもが痛がったり不快なようならすぐに中止してあげましょう。

発熱は慌てない!他の症状にも注目してタイミングよく受診を

大人と比べて高熱を出しやすい子どもは、見ているパパ・ママがハラハラさせられますよね。でも、経験を積むうちに慌てずに対処できるようになってきます。

子どもは熱を出しやすく、熱を出すことで病気と闘っているんだと知ることが大切です。

また、先述したように安易に解熱剤などの薬を使うことの危険も理解し、必ず受診時に医師に処方された薬を使用しましょう。

発熱はそれだけで危険なわけではなく、他の症状をよく見極めることが大切です。脱水や呼吸・意識など、特に危険な症状がないかよく確認しましょう。

解熱剤の使用については、医師によっても意見が分かれます。不安な場合は信頼できるかかりつけの小児科医に相談し、判断しましょう。

受診のタイミングは難しいのですが、今はオンラインや電話サービスもあります。一人で悩まず、専門家の意見を聞いて適切に対処しましょう。

赤ちゃんのおむつかぶれ…薬は?原因・症状とひどくなる前したい対策

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赤ちゃんが産まれてからすぐに始まる毎日の頻繁なおむつ替え。それだけでも結構なお仕事ですよね。それに加えておむつかぶれになってしまうと本当に大変!

赤ちゃんのおしりは思ったよりもデリケート。日々の繰り返しでおむつかぶれを防ぐ方法がある筈です。

おむつかぶれになってしまった場合の一般的な治療方法や、おむつかぶれにならないためのケアの方法をいくつか紹介します。


おむつかぶれの原因となりやすい赤ちゃんの特徴をまず知っておこう!

赤ちゃんのおしりはとてもデリケートです。出産前におむつかぶれにならないためのケアを知って備えておければ一番ですよね。

おむつかぶれになって慌ててしまうのは出産後、実際に頻繁なおむつ替えに追われるようになってからです。

おむつかぶれがひどくなってしまうと、おむつ替えの度に赤ちゃんは痛い思いをしてしまいます。ぐずる回数も増えてしまいます。

おむつかぶれを防ぐためには、こまめなおむつ交換が1番なのですが、最近の紙おむつは、通気性が非常に良くなっているので長時間使用にも耐えられるようになっているので、油断しがちなママもいるのではないでしょうか。

しかし、おむつの中はかなり蒸れやすい状態なので注意が必要!新生児はおしっこの回数がかなり多く、寝返りをうてないのなどが理由です。

おむつかぶれになる原因は様々!

おむつの中は蒸れやすくなっています。「蒸れ」によってふやけた赤ちゃんの皮膚を老廃物や菌が刺激します。

赤ちゃんはまだ消化機能が十分発達しておらず、母乳やミルクのみを口にするので1日のおしっこやうんちの回数も多くなります。

更に、うんちの中には腸内細菌や酵素など肌への刺激が強いものが多く含まれている ので、うんちが長い時間肌に触れた状態になっているとかぶれやすくなります。

また下痢のうんちは腸内細菌の他に、病気の原因となるウイルスなどが含まれていることもあるので、更に刺激が強くなる上に、勢いよく排泄されるので肌が荒れやすくなります。

おしっこによる刺激

一見サラッとしているように見えますが、尿の中には腎臓で分解された体内で不要な成分(老廃物)が含まれています。この老廃物はあかちゃんのデリケートな肌を刺激します。

長時間放置するとおむつかぶれの原因になりますよ。

うんちによる刺激

うんちには大腸菌や腸内細菌、消化酵素などの肌への刺激が強いものが多く含まれています。長い時間肌に触れた状態だとかぶれやすくなります。

特に下痢の時のお手入れには気を使ってあげましょう。

下痢のうんちは腸内細菌に加え、病気の原因となるウイルスなどが含まれている場合も!刺激が強くなる上に、勢いよく排泄されるので肌が荒れやすくなります。

うんちがゆるい状態だと下痢でなくても、「うんちの回数」が増えるので注意しましょう。

おしりふきによる刺激

注意して拭いているつもりでも、「蒸れ」によってふやけてしまった赤ちゃんのおしりをこすると、すぐに傷がついてしまいます。

おむつ交換時には、おしりふきなどでおしりや性器周辺を拭きますが、拭いた後はしっかり乾かしてからおむつをしてあげましょう。

おしりが濡れたままだと、それがかぶれの原因になることもあります。

汗による蒸れ

赤ちゃんは手足をばたばたさせてよく動きますよね。赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、意外と汗っかき!体温も37℃前後が平熱と大人よりも高いです。

もちろんお尻にも汗をいっぱいかきます。密閉されたおむつの中は、おしっこやうんちをしていなくてもかなり湿度が高く蒸れやすい状態になっています。

お尻の皮膚も柔らかくふやけてしまい、刺激が加わると余計かぶれやすい状態になります。

夏場にも注意は必要ですが、暖かくした部屋では冬でも実は蒸れています。

おむつの繊維による刺激

おむつの繊維が赤ちゃんのふやけたお尻を刺激して、おしりかぶれの原因になることもあります。おむつ選びも赤ちゃんにあったものにした方が良いですね。

おむつのサイズが合わなくなった時も、太ももやギャザー跡がついてしまうことも…こすれて刺激されたり、強く締め付け過ぎも注意しましょう。

カンジダ皮膚炎(カビ)

おむつかぶれがなかなか治らないなと思ったら、カビが原因による皮膚炎の可能性も!!

この皮膚炎は「乳児寄生菌性紅斑」と呼ばれ、おむつかぶれとは治療法が異なります。

赤ちゃんの肌構造

人の肌は通常、一番外側に表皮があってその下に真皮、更に奥が皮下組織とい構造になっています。

表皮や真皮は、外からの刺激や乾燥から皮下組織を守る働きをしています。

しかし赤ちゃんの肌は、透き通るように真っ白!表皮や真皮がまだ薄く、皮下組織を守るバリア機能がかなり弱くなっています。

そのため、ちょっと擦っただけでも赤くなってしまい、傷ついた部分からばい菌が入りすぐにかぶれなどを引き起こしてしまいます。

成長とともに表皮や真皮が作られて、バリア機能が強化されますが、赤ちゃんのうちは傷つきやすいので注意が必要です。

そのため、赤ちゃんの肌は日頃からしっかりと保湿をして乾燥を防いであげる必要があるのです。

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おむつかぶれになりやすい赤ちゃんの特徴

新生児はおしりも柔らかく、個人差もありますが10回~15回うんちをする場合もあるのでおむつかぶれになりやすいです。

うんちも水分をたくさん含んでいる場合が多いですよね。

おむつかぶれは、どんな赤ちゃんでも一度は経験するみたいですね。水っぽいうんちの多い赤ちゃんは特に悪化しやすいので注意しましょう!!

おむつかぶれのサインと症状!見逃さないように知っておいて

おむつかぶれのサインを見逃さずに早めにお手入れをしてあげられれば、赤ちゃんに痛い思いをさせなくて済むかもしれませんね。

布おむつだと頻繁におむつ替えをするのでかぶれにくい!と聞いたことがあるのですが、実際に我が子に使っていた時に、うっすらとおしりが赤くなった時がありました。

かぶれまではいかなかったのですが、危ない所だったかもしれません。なので、「布おむつだから大丈夫!」と安易に考えるのは良くないと思います。紙おむつと同様こまめにおむつ交換を必ずしてあげましょう。

おむつかぶれの症状をチェックしてみましょう。

おむつ替えの度に泣く

一見かぶれを起こしていないように見えても、お尻の中心辺りが赤くただれていることがあります。

入浴時におしりにお湯をかけたら泣く

おしりが傷ついてお湯がしみて痛いのかもしれません!ぬるま湯でさっと洗い流す程度にし、石鹸なども痛がるようなら使用を中止しましょう。

おしりをムズムズさせて痒がる

かぶれを起こしかけているのかも!おしりが赤くなっていないかチェックしてみてください。

おしりのまわりやオムツのゴムがあたる太もも・お腹周りが赤くなっている

おむつかぶれの始まりです。ひどくなる前にケアしてあげましょう。

おしりに赤いぶつぶつができている。皮膚がむけている

ここまでいくと赤ちゃんはかなり痛いはずです。小児科、皮膚科を受診することをお勧めします。

おむつかぶれになった場合の一般的な治療法や対処方法

おむつかぶれになった場合の一般的な治療や対処には、どんな方法がとられているのでしょうか。医療機関を受診した場合と、家庭で実施されている対処方法を紹介しますね。

ステロイド外用薬(軟膏)を使用する方法

おむつかぶれの場合、ステロイド外用薬(エキザルベ軟膏やキンダベート軟膏など)が処方されます。

ステロイド剤に抵抗のあるママもいると思いますが、使用せずにかえって症状を悪化させ強い薬を使用しないと治らなくなってしまう場合もあります。

病院で処方された薬は、用法を守って使用しましょう。薬を塗ると2~3日で良くなりますが、おむつかぶれにならないためのケアを合わせて行うことが必要です。

市販薬のステロイド剤は強さがわからないので、赤ちゃんに使用することはお勧めできません。

非ステロイド外用薬(軟膏)を使用する方法

非ステロイド系の外用薬には亜鉛化軟膏、コンベック軟膏、ベシカム軟膏などがあります。比較的炎症の軽いおむつかぶれの時に処方されます。

非ステロイド外用薬でかぶれを起こす場合もあるので、最近では処方されることが少なくなっているみたいです。

市販薬のポリベリーなどを使用するママたちも多いみたいですね。

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ポリベリーも湿疹やただれがひどい場合は使用しないでください。注意事項に記載されています。

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軽いおむつかぶれの場合のみ使用し、悪化した場合は自己判断で薬を使用せずに、病院を受診した方が良いですね。

保湿剤を使用する方法

病院ではアズノール軟膏などが保湿のために処方されます。市販のベビーローションやベビーワセリンなど、油成分が含まれているものを使用する方も多いようですね。

保湿剤の種類 効果
ベビーローション 水分補給ができる。伸びが良く肌なじみ良い
ベビーオイル 多少べた付き伸びは悪いが、高い保護力がある
ベビーワセリン 肌をコーティングして摩擦などの刺激から守る
馬油 殺菌作用や抗炎症作用があり、多少べた付くがすぐ肌になじむ

ベビーローションで保護した後、ベビーオイルでコーティングすると効果的です。ベビーワセリンや馬油は余計な成分が入っていないので、安心して使用できそうですね。

蒸れが原因で起こるのになんで保湿?って、思ってしまいますよね。

肌を清潔にした後で保湿をしてあげることで、肌にバリアができるので、摩擦によるおむつかぶれが改善されます。

できれば高保湿でオーガニックな成分由来のグッズでケアしてあげたいですよね。そこでおすすめの商品を紹介します。

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毎日のお風呂上りの清潔な肌を、しっかりと保湿して守ってあげましょう。

ベビーパウダーを使用する方法

シッカロールなどのベビーパウダーを使用するママたちも多いみたいですね。

ベビーパウダーは余分な水分を取って蒸れを防いだり、肌を保護し摩擦による刺激を少なくする役割を持っています。

ただし、ベビーパウダーは粒子が細かいため、空気中に飛散したものを赤ちゃんが吸い込むと喘息の原因になることもあるようです。

少量ずつ取り出して赤ちゃんの口に入らないようにして注意しましょう。

厚塗りをしたり肌が濡れている状態で使用すると、汗腺を塞いでしまうのでNGです。

ダマができたりお尻のしわの奥にベビーパウダーの塊ができないように使用しましょう。

ベビーパウダーを使用する時は下記のポイントを守って使用しましょう。

  • お尻をきれいに洗ってから拭き、清潔にする。ママの手も清潔に!
  • 少量を手に取るか、おむつの上に出しておいて!
  • 量は肌に白さが残らないくらいの量で!
  • パタパタせずに軽く抑えるように!

家庭でのケアだけでは良くならない…悪化したおむつかぶれの対処法

赤ちゃんのおしりのケアには気を遣っていたのにそれでも、悪化してしまったおむつかぶれ…ケアの方法を替えれば良くなるのでしょうか?

赤ちゃんも痛くて泣いているし、おしりを洗ったり乾燥させたり、保湿剤や市販薬を塗ったり、おむつかぶれの対処をしてもなかなか良くならない場合が多いです。

アドバイスもらって考えて実施して、それでもだめで…。おむつかぶれの対処だけでママはくたくたになってしまいますよね。

早めに小児科または皮膚科を受診して!

おむつかぶれを日々のケアでなんとか治したいところですが、ひどくなってしまったおむつかぶれはなかなか治りません。

専門家に見てもらい、症状を改善させてから予防のためのケアをした方がよいでしょう。

赤ちゃんの痛みや痒みを長引かせない為に、早めに掛かりつけの小児科か皮膚科を受診してみてくださいね。

処方された薬で正しくケアがまずは大事

処方された薬も使い方を間違うと、だらだらして治らないことがあります。使用方法は症状によって違うので、用法をきちんと理解してから正しくケアをしましょう。

私の息子は新生児の時にうんちの回数が多く、おむつ替えを15回くらいしていたのですが、おむつかぶれがひどくなってしまいました。

子育ての先輩たちにアドバイスを頂き、きちんとおしりをきれいにしてケアをしているつもりでしたが悪化するばかりでした。

病院で処方してもらった薬(弱いステロイド軟こう)を塗ってみると、剥けていた皮膚もきれいになり、4日ほどで症状は改善されました。

自己判断で薬の量を変更したり、中途半端に止めたりすることによって、おむつかぶれがひどくなる場合があります。症状が気になる場合は必ず医療機関を再受診しましょう。

カンジタ性皮膚炎の可能性もあり

処方された薬を塗って正しくケアしても治らない場合は、カンジダというカビによって引き起こされる皮膚炎の可能性もあります。

カンジダ性皮膚炎には抗真菌剤を使用します。ステロイド剤を使用すると悪化する可能性があります。

カンジダは普段健康な人の皮膚や便などにもある真菌です。

抵抗力が弱っている時や、暖かい湿り気のあるオムツの中、背中や脇の下は真菌が繁殖する条件がそろっているため、赤ちゃんは真菌の標的になってしまっています!

  • オムツの当たらない皮膚のしわの奥の方まで炎症を起こしている
  • よく見ると膿を持ったぶつぶつや水ぶくれができている
  • ステロイド剤を使用したら悪化してしまった

カンジダ皮膚炎は真菌(カビ)が原因なのでおしり以外のわきの下、背中、首筋などの場所にも発生します。上記の症状がある場合はすぐに病院を受診しましょう。

カンジダ皮膚炎の場合は赤ちゃん用の石鹸を手に取り、おしりのしわの間もきれいに洗って、柔らかいタオルでやさしく抑えておしりを乾燥させましょう。

その後で、処方された抗真菌薬を用法を守って塗ってあげましょう。

抗真菌剤を塗っておしりの清潔を保っていれば1~2週間で症状が改善されます。

おむつかぶれがひどくなる前におすすめしたい対策

おむつかぶれがひどくなる前にどんなケアを心掛けたら良いのでしょうか?おむつかぶれを防ぐための対策をいくつか紹介したいと思います。

しっかり乾かして、その後ワセリンや馬油などでしっかり保湿!

おむつ交換の際に、おしりふきで拭いた後まだ肌が湿っているような状態のまま新しいおむつを履かせないようにしてください。

せっかくお尻を清潔にしたのに、おむつの中がまた湿ってしまってかぶれやすくなってしまいます。

柔らかい素材のタオルや乾いたガーゼなどで、こすらないで水分を押さえるようにして吸い取りましょう。

夏場なら暑いので小さめのうちわで煽ったり、扇風機を弱にしておしりに当てると早く乾かすことができます。冬場は冷たい風を当てると寒いので、ドライヤーを使いましょう。部屋の中で陽があたる場所があれば、お尻を出して少しの間陽に当てるのもおすすめです。

そして、しっかりと乾燥させたら今度は刺激物から赤ちゃんのお尻を守るために、先述した軟膏やベビーオイル・ベビーワセリンなどを塗って保湿をしましょう。

ワセリンは赤ちゃんのいる家庭には1つは常備しておいた方がいいものです。赤ちゃんの肌荒れに強い見方!皮膚の水分を保つように保湿してくれて、更に蒸れからも肌を守ってくれます。

おむつかぶれの予防的な使用をおすすめします。ひどいお尻かぶれの場合は、必ず医療機関を受診しましょう。

すでにかぶれているお尻に塗ってしまうと症状が悪化してしまうこともあるためです。

赤ちゃんの肌質によってはクリームやオイルが合わずに余計肌荒れを起こしてしまう場合もあるので、最初は少量から塗ってみて、肌に異常がないか確認してから使うようにしましょう。

また、授乳の時に乳首に傷がついた時に治すためにもいいと言われている”馬油”。

赤ちゃんのような敏感肌にも使える無添加の自然素材なので安心です。ただ、少し香りに馴染めない方もいるかもしれません。

かぶれた箇所に塗ると、塗った箇所に油分の膜を作ってくれるので、汚れから皮膚を守ってくれます。お風呂上がりやおむつ替えのあとにお尻を清潔にしてから塗ってあげましょう。

日頃からの乾燥防止としても使えるので、おむつかぶれの予防として使用してあげてもいいですね。

保湿効果がかなり高いので、アトピー体質の子にも効果があると言われています。

おしりふきは赤ちゃんにあったやさしいものを!

おしりふきは、製品により水分の含有量や成分、厚さ、柔らかさなどが全く違います。これらが赤ちゃんと合っていないと、おしりがかぶれてしまう場合もあります。

最初のうちはおしりふきのまとめ買いはやめて、ご自分の赤ちゃんにあったおしりふきを選びましょう。

ノンアルコール、無香料、パラベン無配合、純水99%などの製品、厚手タイプ、薄手タイプなど好みもあると思うので、色々と試してみてくださいね。

毎日、何度も使用するものなので、こすらずに優しく拭ける柔らかいタイプのものを選びたいですね。

おしりかぶれになってしまっている場合は、市販のおしりふきを使用しない低刺激な方法があるので試してみましょう。

  • コットンに水またはぬるま湯を含ませて使用する方法
  • Tシャツなど綿100%の古布に、水またはぬるま湯を含ませて使用する方法
  • 霧吹きにぬるま湯を入れたものを赤ちゃんのお尻に吹きかけ、コットンまたは古布を使用する方法

古布は洗って使用できるので経済的ですよ。コットンは大きめのベビーコットンを使用しましょう。

こすってしまうと痛いのでたっぷりのぬるま湯を含ませて、優しく抑えるようにして拭いてあげてくださいね。

時間が経って固まってしまったウンチには、霧吹きを使用することで柔らくなった状態でこすらずに落すこともできますよ。

下痢のウンチはシャワーや赤ちゃん用手作りウォシュレットで洗い流して清潔に

下痢のウンチの時は毎回、洗い流してあげることが大切です。かといって毎回お風呂で洗うのは大変ですよね。

シャワーで毎回洗い流してあげると気持ちよくて清潔になるので良いと思いますが、そんな面倒な事はちょっと出来ない…面倒臭いと思ってしまうママもいらっしゃると思います。

赤ちゃんのお尻を洗ってあげるお湯の量は、1回にコップ1杯~どんぶり1杯程度で十分です。朝お湯を沸かして保温ポットに入れて準備しておけばOK。それをおむつ替えの度に使ってみてください。

【おむつ替えの度にお湯で赤ちゃんのお尻を洗い流してあげる方法2つ】

  • 座浴…洗面器の中にぬるま湯を入れておしりをきれいに洗った後、柔らかいタオルで優しく抑えて乾燥させる方法
  • 汚れたおむつを下に敷いたまま、作製した赤ちゃん用ウォシュレットを使ってウンチをきれいに洗い流した後、柔らかいタオルで優しく抑えて乾燥させる方法。

※赤ちゃん用ウォシュレット… 100均などで食器用洗剤容器などを購入し、綺麗に洗い熱湯消毒しぬるま湯を入れたもの。押すと少しずつ出てくるので使いやすいですよ。携帯しておけば、外出の時にも使用できるので便利ですよね。

2つ目の方法だと毎回お風呂にあかちゃんを連れて行かなくても、おしりを洗ってあげられますよ。

下痢のウンチに限らず、ウンチの時は洗い流してあげる習慣があれば、おむつかぶれしにくくなるかもしれませんね。

おしりを洗って乾かした後は、ホホバオイルでやさしくマッサージ

乾燥したままのおしりは傷つきやすくなっています。ベビーローションやワセリンなどでも良いので保湿をしっかりしてあげましょう。

一番にお勧めしたいのは”ホホバオイル”を使用して優しくマッサージしてあげることです。

手順を説明します。

  1. お風呂上りなどにタオルで優しく水分をふき取ります。
  2. 温めたママの手の上にホホバオイルとたっぷりと取ります。
  3. 太ももやおしりを、円を描くように優しくマッサージします。

男の子の場合は、おちんちんの裏側もかぶれやすいので塗ってあげましょう。

ホホバオイルは拭き取る必要はありません。少しすると赤ちゃんの皮膚に馴染んできますよ。マッサージしたママの手もしっとり潤ってきます。

ホホバオイルをつけて全身を優しくマッサージしてあげると、赤ちゃんの柔らかい皮膚の保護にもなりますし、ママと赤ちゃんのスキンシップにもなります。

【ホホバオイルって何?選び方は?】
メキシコやアメリカ南部の砂漠に自生する、ホホバの実から採れるオイルです。10℃以下になると固まりますが、温めると元に戻ります。

酸化しにくいので保存にも適しています。保湿力が高く伸びが良いので扱いやすいオイルです。

精製されているものは無色透明ですが、無精製のものだと小麦色をしています。

無精製の方が栄養価は高いのですが不純物が多いため、赤ちゃんに使用する場合はホホバオイル100%の精製されたオイルを使用した方が良いでしょう。

風邪などの病気でお風呂に入れない場合も座浴をさせた後、お尻にホホバオイルを塗ってあげてください。

やってみたら楽しい!?おむつなし育児

赤ちゃんのおむつをあけたらおしっこを飛ばされたという話を良く耳にしますよね。赤ちゃんは最初は「自分の排泄物で自分自身が汚れることを望んでいない」そうです。

排泄物はオムツの中でするものとしつけられて、2歳か3歳くらいになるとトイレトレーニングをイヤイヤ期と悪戦苦闘しながら進めていきますよね。

息子が赤ちゃんの時、母親に「おまるでおしっこさせたら良いんじゃない?」と言われました。

「2歳か3歳になってからトイレトレーニングは始めるもの、身体の状態が整っていないから子供の負担になる」と情報を得ていた私は昔とは違うんだからと抵抗しました。

息子が2歳になってからトイレトレーニングを始めましたがおむつが完全にとれるまでに1年間かかりました。

ところが母は、私の兄弟は1歳になるころにはおむつが取れていたというのです。

赤ちゃんの時から「しーしー」とか「うーんうーん」とか声をかけながらおまるを使っていて、歩くころには排泄物はおまるの中でするものと、しつけられた成果ですよね。

「おむつなし育児」という言葉を聞いた時に今、赤ちゃんがいるのならやってみたいと思いました。

おむつが濡れてから替えるのではなく、排泄物でおむつが汚れる前に洗面器やおまるに赤ちゃんを座らせてみる。というやり方です。

一見、無茶な気もしますが理に適っていますよね。

  • おしりが排泄物で汚れないので赤ちゃんも気持ちよい
  • 蒸れることが少ないのでおむつかぶれのリスクが少なくなる
  • いやいや期にトイレトレーニングをしなくてすむ
  • おむつの使用量が少なくなるので経済的

※「おむつなし育児」はおむつを完全に使わないのではなく、「おむつだけに頼らない育児」だそうです。

おむつの外でおしっこやうんちを毎回させなくては!と思うと負担になってしまいます。

「おむつを替えるついでや、3時間おきにとか、夜の授乳が終わった後と朝起きた時だけでも」と、ママとパパのペースで試してみても楽しいかもしれませんね。

「おむつなし育児」という本も出版されています。赤ちゃんの成長に合わせて書かれているので全部に目を通さなくても、ご自分の赤ちゃんの状態の部分から読むこともできますよ。
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赤ちゃんとママにあった方法でストレスをためずにケアが一番!

おむつかぶれのケアも情報もたくさんありますよね。ポイントを押さえておいて、ママと赤ちゃんに合った方法で実施しましょう。

おむつかぶれにならないためのポイント

  • おしりを清潔にする
  • おしりを優しくふく
  • おしりを乾燥させる
  • おしりを油分で保湿し保護する
  • おむつかぶれになった場合は、ひどくならないうちに医療機関を受診する

おむつかぶれはどんな赤ちゃんでも起こりやすいものです。ケアが悪かったからとご自分を責めないでくださいね。

赤ちゃんの肌はデリケート!どんなに気をつけていてもできる時にはできてしまうのが”おむつかぶれ”。

「2人目のの赤ちゃんのおむつかぶれで困った時に役立つわ!」「お友達のお子さんがおむつかぶれで困っていたらアドバイスしてあげられるわ!」と、前向きな気持ちを持ってケアしてあげてくださいね。

おむつかぶれも”個人差”があるので、完治までに多少長引いてしまう子もいます。しかし、ママが愛情をもってこまめにケアしていれば必ず治るものです!

諦めず、面倒臭がらずに気長に対処していきましょう。 赤ちゃんが産まれてから初めてママになります。育児にトラブルはつきものなので一つずつ解決して笑顔で育児ができると良いですね。

子供が眩しい光を嫌がれば偏頭痛かも…親の遺伝など考えられる原因

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頭がズキンズキンと脈打つように痛いのは辛いものです。大人だけでなく小さい子供にも偏頭痛は起こるんです。

幼いと痛みをうまく伝えられず、症状の嘔吐や吐き気などで他の病気を疑うこともあるかもしれません。

子供の偏頭痛について、大人とは少し違った症状や親からの遺伝や睡眠、天候が影響する原因などをお伝えします。

どんな症状を偏頭痛というのでしょうか

日本では4人に1人が頭痛持ちと言われています。慢性の頭痛で死ぬことはありませんが、重大な病気の症状として現れることがありますので注意が必要です。

偏頭痛は、右の側頭部、左の即頭部、もしくは左右両方のこめかみ辺りから痛みます。痛み始めから収まるまでは4~72時間ほどかかります。

頭痛の起こる回数は、月に1~2回程度から、多いときには週に1~2回、「ズキンズキン」「ガンガン」と脈打つ感じで痛みかなりつらいものです。

痛みは1~2時間でピークに達し、ムカムカと吐き気がしたり嘔吐したりすることもあります。

姿勢を動かすと痛みが増すので、じっと安静にしていると楽になります。しかしひどいときには寝込んでしまうこともあるほどです。

偏頭痛が起こる仕組みは血管の拡張が原因

偏頭痛は頭の中の太い血管が拡張し、刺激を受けた三叉神経が神経ペプチドを放出し血管の周囲に炎症が起きます。

その神経の刺激が脳に伝わり頭痛が起きます。視覚・聴覚・嗅覚の中枢や嘔吐中枢にも刺激が伝わることで、光・音・匂いに敏感になり吐き気や嘔吐といった症状も出ます。

何らかの原因で脳の太い血管が拡張すると、その周囲を取り巻いている頭の中で一番大きな神経「三叉神経」が圧迫され、刺激を受けます。刺激を受けた三叉神経からは神経ペプチドとよばれる「痛みの原因となる物質」が放出され、血管の周りに炎症が起こります。すると、さらに血管が拡張し、ますます周りの三叉神経が刺激されます。この刺激が大脳に伝わり、“痛み”として認識されることによって、頭痛が起こるのです。この三叉神経からの情報が大脳に伝わる途中で視覚や聴覚、嗅覚を司る中枢(後頭葉、側頭葉)や、吐き気をコントロールする嘔吐中枢にも刺激が伝わります。それによって、光や音、においに敏感になったり、吐き気や嘔吐といった随伴症状があらわれます。

ファイザー株式会社

更にセロトニンの過剰な放出で脳の血管が収縮されます。一旦収縮された血管が反動で急激に拡がることで頭痛が起こる仕組みになっています。

また、血管が拡張する原因のひとつに「セロトニンの過剰な放出」が考えられています。過度のストレスにより脳が刺激を受けると、血液成分のひとつ「血小板」から血管を収縮させる作用をもつ「セロトニン」が大量に放出され、脳の血管が収縮します。その後、時間の経過とともにセロトニンが分解・排泄されて減少すると、収縮していた血管が今度は反動で急激に拡がり、頭痛が起こるというものです。

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ズキンズキンというリズムの痛みは血管の脈打つ拍動に合わせたものなんですね。血管周辺の神経にも影響することで様々な関連症状が出てくるわけです。

大人と違う子供の偏頭痛の特徴

「子供に偏頭痛なんてあるの?」と素朴な疑問ですが、大人もつらい偏頭痛は残念ながら子供にも起こります。

風邪をひいたり寝不足だったりした時頭が痛い、あの頭痛と偏頭痛には違いがあります。ただの頭痛は体調が良くなれば改善しますが偏頭痛はそうはいきません。

【 子供の偏頭痛の特徴 】

  • 頭痛の持続時間は大人に比べ短い
  • 頭痛の部位は両側性(前頭側頭部)のことが多い
  • 腹痛などを訴える
  • 光や音の刺激に過敏になる

普通の頭痛と違い定期的・頻繁に起こり、まだ幼く本人がうまく痛み方を伝えられないことで、場所が頭だけに心配になりますよね。

頭痛の持続時間は大人に比べ短い

頭の痛みは大人で4~72時間続きますが、それに比べ子供は2時間~72時間となっています。さっきぐったりしていたと思っていたら、もうケロッとしているなんてことも。

気分が悪いとゴロゴロして泣いていたりしても、次見たら元気に走り回っていることもあるため仮病じゃないかと疑われたりもします。

短時間の症状なので診断も難しくなりますし、子供自身幼いため症状をうまく話して伝えることができません。

頭痛の部位は両側性(前頭側頭部)のことが多い

大人は痛みが頭の片側に起こることが多いようですが、子供は両側に痛みが出ます。ですから子供にしてみれば「頭が全部痛い」といった表現になるかもしれません。

もし、「頭の後ろが痛い」ということであれば、慎重な診断が必要になるかもしれませんので、頭痛といえどバカにはできません。

頭痛は他にも脳腫瘍などの重大な病気が潜んでいる場合もありますから注意が必要です。

腹痛などを訴える

偏頭痛を引き起こす前にお腹が痛いと訴えることもあります。食欲不振、嘔吐、吐き気、顔面蒼白などを伴うかなり重い腹痛です。

これを腹痛偏頭痛といい、大部分の子供は重度の腹痛の後、偏頭痛を起こしたりします。お腹が痛いと言ったり頭が痛いと言ったりするわけです。

親は「一体どっちが痛いの!?」と言いたくもなりますが、どちらも嘘ではなく偏頭痛に関連した症状なので怒らないであげてください。

光や音の刺激に過敏になる

これは大人にも言えることかもしれませんが、頭痛で吐き気がするくらいですから「テレビの音がうるさい」とか「電気が眩しくて目が痛い」ということもあります。

騒々しい振動が頭に響いてしんどいこともありますから、暗くて静かな場所で安静にさせてあげましょう。

偏頭痛は親からの遺伝も原因の一つ!

子供の偏頭痛の原因は親の遺伝から生活習慣まで様々あるようです。改善できたり排除できる原因なら何とかしたいですよね。

  • 親からの遺伝的要素
  • 長時間のゲームやスマホ
  • 睡眠不足やストレス
  • 天候の変化
  • 自律神経の乱れ

親からの遺伝的要素は母から娘に遺伝しやすい

子供の偏頭痛については遺伝的要素もあるそうです。偏頭痛の子供を調べると両親や祖父母が偏頭痛であるケースが結構多いのです。

片頭痛患者の10人のうち8人くらいが女性だそうです。母親が偏頭痛だと娘もそうなる例が大半だとか。

遺伝による影響は医学的な理由は解明されていませんが、女性ホルモンがなにかしらが原因ではないかといわれています。

また、一つの家族が同じ環境に中でいることから、例えばシックハウス症候群や同じ食べ物が影響するなど生活習慣が誘因となってる場合も考えられます。

長時間のゲームやスマホは肩を緊張させる

長時間テレビゲームに興じたり、スマホで同じ姿勢を続けたりすることで肩の緊張が強まり、頭が痛くなることがあります。

それに伴い目の疲れも同じことです。目が疲れてくると目の奥や肩が疲れてきますよね。偏頭痛だけでなく緊張型頭痛も合わせて引き起こしてしまいます。

睡眠不足やストレスが原因なら生活リズムを整えて!

きょうだいや大人の生活習慣に合わせてしまい、幼児期に大切な規則正しい生活が送れていないということはありませんか?

睡眠不足では体内時計が狂ってしまいます。質の良い睡眠をとるには朝決まった時間にちゃんと起きることから始まります。

また、寝る前にはTVゲームやスマホはやめておきましょう。画面から出ているブルーライトが睡眠に悪影響であることがわかっています。

ブルーライトの影響について詳しいことはこちらをご覧くださいね。

子供用PCメガネ!スマホやゲームのブルーライトカット効果
http://maternity-march.jp/bluelight-kodomo47986/

子どもに大きなプレッシャーのかかるようなことはありませんか?家庭内や友達関係など何か悩んでいたり困っている様子はないでしょうか。

もし心当たりがあるようならゆっくりと子どもの話を聞いてあげてください。誰かに話すことで頭の中で感情が整理されて落ち着くものです。

天候の変化にも左右される

よく、天気が悪くなると古傷が痛むなんて言いますが、気圧の変化が頭痛に関係しているようなんです。

近頃はゲリラ豪雨など、急に天気が悪くなることがありますよね。

急激に気圧が下がることで脳の血管も圧力が下がってしまいそれに合わせて血管が広がってくるんです。

頭痛の原因は、この脳の血管の広がりなんですね。血管の幅が広がるということは、周りにある神経にも影響が出るということです。

実際、普段頭痛持ちでなくても、雨が近づくと頭が痛くなる経験が私にもあります。お天気が原因の場合はどうしようもないですね。

あまりひどい痛みの時は鎮痛剤やお薬に頼ることもあるかもしれませんね

小さい子供に飲ませるにはきちんと医師に処方してもらったほうがいいでしょう。

思春期なら自律神経の乱れも要因になる

成長期・思春期には特有の頭痛の可能性もあることを知っておきましょう。自律神経が十分に働かない「起立性調節障害」という頭痛もあります。

急に立ち上がったりするときに悪化する頭痛です。「朝が起きられない」「頭が痛い」といった症状で2度寝したりします。

起床が遅くなり、学校を遅刻したりサボリに見えたりと不登校につながることもありますので、頭痛を軽く見ず病院の小児頭痛外来などを受診しましょう。

偏頭痛かどうか判断する目安になる症状

子どもに多く見られる偏頭痛に関連して起こる4つの症状についてお伝えしておきます。これらは「偏頭痛に関連する周期性症候群」と言われています。

  • 周期性嘔吐症候群
  • 腹部偏頭痛
  • 良性発作性めまい
  • 良性発作性斜頚

この4つの症状のうち当てはまるものがあるようなら、偏頭痛かもしれない判断基準の目安になります。

周期性嘔吐症候群は偏頭痛の前兆

周期性嘔吐症候群は、強い吐き気と嘔吐が持続的・周期的に起こります。かなりつらい症状と言えますが、発作の出ていない時はなんともありません。

自家中毒とも言われていますが、単純な治る自家中毒と偏頭痛に移行するものとがあります。母親が偏頭痛だと子供が周期性嘔吐症候群になる可能性が高いです。

自家中毒は食中毒にも似ていますが、自律神経の病気だと考えられています。一般に10歳を過ぎると発症しにくくなるようです。

周期性嘔吐症候群かどうか素人では判断がつきませんので、内科、小児科の専門の先生に診断・治療してもらいましょう。

腹部偏頭痛は重度の腹痛

腹部偏頭痛は、強いお腹の痛みと偏頭痛も合わせて症状の出るものです。お腹が痛く、吐き気、嘔吐、食欲不振などの症状が見られます。

顔色も悪くなり顔面蒼白になることもあります。偏頭痛では脳でセロトニンが分泌されますが胃腸でも分泌されます。それでお腹が痛くなるのです。

良性発作性めまいは転倒にも注意!

良性発作性めまいは、偏頭痛に関連して10歳以下の子供に多く発症します。何の前触れもなく急にくるくると目が回る回転性目まいが起こります。

数分から数時間続き、自然に回復していつもと変わらない元気な状態に戻りますが、危険な場所で転倒などしないよう気をつけないといけませんね。

良性発作性斜頚は生後1年以内に起こる

生まれて1年以内に起こった良性発作性斜頚は、いずれ良性発作性めまいや偏頭痛に移行することがあります。

頭が左右どちらかに傾いて(少しねじれていることもあります)毎月のように発作が起こります。発作は数分から数日に及びますが自然に治ります。

いつもと違うこんな頭痛は危険!

頻繁に起こる偏頭痛では「またか」と簡単に思いがちですが、中には命に関わる「危険な頭痛」もあります。

「いつもと違うな…」と感じた場合には、すぐに医療機関を受診しましょう。状態によってはCT検査などを受けるケースもあるかもしれません。

  • 今までにないような強い頭痛
  • 突然襲う激しい頭痛
  • 弱い痛みが急に強くなる
  • 回を重ねるごとに痛みが強くなる
  • 発熱を伴う頭痛
  • 手足がしびれる
  • けいれんを伴う
  • 意識がもうろうとする

上記のような症状では、感染症(髄膜炎など)、脳腫瘍といった脳の病気で引き起こされている場合もありますので要注意です。

子どもの症状を見ていつもと様子が違うなと感じたら、大学病院や総合病院など大きな所で診察してもらいましょう。

慌てない!家庭でできる偏頭痛の対処法

子供が急に頭が痛いと言って吐いたり泣いたりしたら慌てますが、1~2時間でケロッと収まるようなら心配はないでしょう。

頭痛が起きている時は、更に血管を広げてしまうお風呂や運動、マッサージなどは逆効果です。

頭痛箇所を保冷剤等で冷やして、テレビを消して静かな部屋で休ませるのがいいでしょう。光過敏の場合は電気を消してあげましょう。安静にするのが一番です。

また、頭痛を起こすのは家に中とは限りません。幼稚園や学校で起きる場合もありますね。担任の先生に小児偏頭痛だと伝えておくほうが親も子供も安心かもしれません。

日常生活に支障をきたすほど症状が重いようでしたら、専門医に診察してもらいどんな治療法があるのか相談してみましょう。

子供の偏頭痛の原因は生活習慣や、心因性など様々ですから素人の安易な診断方法では危険です。大人の頭痛と同じようには考えない方が良いでしょう。

大人は市販の頭痛薬を簡単に服用しますが、小さい子供には病院で処方してもらったほうが安全だと思います。

子どもの偏頭痛はよく観察し、親が適切な対応を!

風邪などに伴う頭痛と違い、頻繁に起こる偏頭痛は子どもにとってとてもつらいものです。

急に大人しくなったり顔色が悪くなったりする変化を見逃さないようにしましょう。

できるだけお薬は飲ませたくないですが、あまり痛がるようだったり長引くようでしたら、専門のお医者さんにかかって処方薬を出してもらいましょう。

生活習慣を整えることも予防になりますので、原因が何かよく観察して家庭で対処できることであればすぐに取り組みましょう。

アトピーは治るの?サプリを試して大丈夫?子供のアトピー性皮膚炎

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毎晩かきむしる子どもを見て心が痛いお母さんは多いと思います。早く治したいが為にサプリを試してみたいと思うお母さんも多いかもしれませんね。

サプリは体にいいイメージが先行して、なんだか今ある悩みを改善できる魔法の薬のような感覚を持って購入してはいませんか?

でも子どもに使うのなら、後で後悔しないようサプリについて基本的なことは知っておきましょう。

元健康食品会社勤務の筆者から、一言注意喚起させていただきます。

※最近は健康食品の中でカプセルや錠剤など、形態が薬に近いものが一般的にサプリと呼ばれる傾向がありますので、本著でもそのように扱わせていただきます。

皆さんはサプリ(健康食品)を試してみたくなることはありませんか?

アトピーに限らず、身体に不調を感じてサプリを飲んでいる方も沢山いると思います。

販売会社も社員の生活がかかっていますから、あらゆる心理テクニックを駆使して広告をしていますので、欲しくなるのは当たり前です。

しかし、口コミや体験談が素晴らしくても、それはあくまで個人の体験談であって臨床試験の結果ではありません。

たいていの商品が体験談を前面に押し出して宣伝されているのは、インパクトで勝負をする為です。

もちろん本当だからこそ広告に使われているのでしょうが、自分の子どもにも同じような効果が得られるかどうかは未知数です。

子どものアトピーと大人のアトピーは少し違う…未熟な発達が原因

まず、子どものアトピーの体質改善に効果があるようなサプリを選ぶ前に、アトピーについて簡単におさらいしましょう。

子どものアトピーに多い、食物によるアレルギー反応

アトピーとは、アレルギー反応と関係して起こる皮膚の炎症のことですが、大人は環境が原因の場合が多いのに対し、子どもは消化機能や皮膚の発達が未熟な為に起こる事が多いと言われています。

例えば、卵アレルギーの子が卵を食べてしまった時の体内の反応を簡単にまとめると、以下のようになります。

  1. 卵のタンパク質を敵(病原菌など)と勘違いし、体外から排除しようと免疫細胞(リンパT・B)が抗体を作る
  2. 抗体が卵のタンパク質(抗原)の形状と合致
  3. 肥満細胞からヒスタミン(かゆみの素)などの化学物質が放出される
  4. ヒスタミンが原因となるたんぱく質(アレルゲン)を追い出すために粘膜細胞を刺激

その結果、かゆみなどのアレルギー反応が起こります。

アトピー性皮膚炎は、生まれつきの赤ちゃんの体質によるものですが、1歳までは他の湿疹(乳児湿疹など)と区別がつきにくいです。顕著は症状となって出始めるのは、1歳過ぎ頃からだと言われています。

症状が軽かったり、2歳頃に症状が治まる子供もいるため、気付かず成長してしまうケースもあります。

しかし、子どもの場合は胃や腸が発達してくると、卵のタンパク質がそのままの形で吸収されるのではなく、消化してバラバラに分解できるようになり、いままで作った抗体に反応しなくなります。

誰でもそうなるわけではありませんが、抗原の形が違うので敵とは見なさなくなり、反応が起こりにくくなるのです。

ただし、「完治」というよりは「寛解」といった感じで、治ったと思ったアトピーが後に再発という場合もあります。

乾燥肌やバリア機能の弱さから、過敏になってしまうかゆみの神経

もう一つの主な原因として、子どもの皮膚は薄くてバリア機能が弱く、一度皮膚にアレルギー反応を起こしてしまうとかゆみの悪循環が始まってしまい、なかなかかゆみと炎症が収まらなくなるという点が挙げられます。

  1. アレルゲンを追い出そうと肥満細胞がヒスタミンを出す
  2. 白血球が肥満細胞を応援する際、皮膚の細胞まで手当たり次第攻撃
  3. 細胞が傷つき、湿疹などの炎症が発生する
  4. 炎症に触発されて肥満細胞が増殖
  5. 増えた肥満細胞から更にヒスタミンが放出

健康ならば皮膚の深い部分にとどまっているはずのかゆみ神経が、アトピーに多い超乾燥肌の場合には皮膚の表面にある表皮の部分にまで伸びてきて、非常に敏感になってしまいます。

最初はアレルゲンに反応していただけでも、かくことにより更に炎症を起こして皮膚の状態が悪化し、かゆみと炎症が広がるという悪循環が始まります。

少しの刺激でもかゆくなってしまうので改善には根気が必要ですが、病院で適切な処置をして、生活習慣を改善していけば、成長による皮膚の発達に伴い症状が軽減されていきます。

つまり、子どものアトピーは成長に伴い症状が緩和される可能性があるのです。

サプリを考える前に日々の生活習慣の見直しをしてみよう

よく○○健康法と銘打って食品の効果を紹介する番組が流行りますが、例えば海苔数枚やバナナ一本でもいろいろな栄養素をとることができます。

高いお金を払わなくても少し何かを取り入れたり、現状を見直すだけで改善できる部分がたくさんあります。

では、どんなところを見直せばよいのでしょうか。

アトピーの基本的な知識を親が勉強する…偏った情報には注意

まず、アトピーのことを知らなければ対策の立てようがありません。

自分があまりよく知らないと思ったら、できたら最初は商品の絡んでいない書籍や記事を選んで読み、アトピーの基礎知識と治療の現状を知ってください。

中には商品を売る為の偏った情報もありますから、国や研究機関などの信頼できる情報を選択してください。

自分たちが信頼できる医師を探し、治療方針を決める

今治療を受けている医師を信頼できていますか?

口コミで評判が良くても自分や子どもが合わないと思ったら他の病院も受診してみるべきです。

アトピーについて自分がよくわからないことを伝えて、わかりやすく説明してくれるかどうかも判断材料にしてみて下さい。

正しい薬の使い方を実践する…間違った使い方では効果が出ない

最初に診察を受けた病院が説明不足だった為に、「塗っても効果がない」とか「良くなったりぶり返したりしてステロイドは信用できない」と思っている方も多いです。

今は画像などでも説明されているものがありますし、面倒でも一度はきちんとした使用法を確認してみましょう。

また、保湿剤を面倒に思いついさぼってしまう方もいますが、2016年4月に理化学研究所が「ワセリンを塗ることでアトピーの発症を予防できる可能性がある」とする研究結果を発表しています。

症状が緩和されると保湿をさぼってしまい、気づいた時には前より悪化しているなんて事態にならないよう、自己判断での薬の使用・中止はやめましょう。

睡眠時間や衣類の素材、石けんの変更など、身近なところから改善してみる

肌細胞の新陳代謝(ターンオーバー)には睡眠が不可欠です。また、肌への刺激を減らすことも重要になります。

  • 下着だけでも汗を吸収しやすい綿や自然素材のものに替える
  • 室温・湿度の見直し
  • 弱酸性で低刺激の石けんやシャンプー・洗剤への変更

上記のように、サプリに頼らなくても少しの意識で自己免疫力を高めたり、変えられる部分も沢山ありますので、探してみて下さい。

声かけに気を付けてみる…「かいちゃダメ」が子どものストレスに!

「かいちゃダメって何度も言っているでしょう!」と親が怒りの気持ちで叱ると子どもはストレスを感じて余計にひっかいてしまい逆効果になります。

強いかゆみを我慢するのは大人でもなかなか難しいことです。

「かゆくなったら洗って冷やして保湿剤を塗ってごらん。ほら!治まったでしょう。」など、子どもには落ち着いた気持ちで根気よく対処法を教えてあげて下さい。

親が優しく教えてあげると、子どももだんだん自分からかいちゃダメだった…と意識できるようになっていきます。

特に夏場は腕や足の関節部分に汗がついてかゆくなりますから、洗えなければ濡れタオルなどで刺激物である汗やほこりを取り除き、冷やすとだいぶかゆみは和らぎます。

そして、子どもが自分で対処することができたらしっかり褒めてあげて下さい。

アトピーは体質の問題ですから長い付き合いになります。子どもが自分で治す気持ちを持つことも改善には重要です。

食生活を見直してみる…まずは普段使っている油から

食生活のすべてを見直すのはかなり大変です。

あれもこれもアトピーにとって良いものにしようと思ったら、手間もお金も相当かかります。

健康食品の分野でここ数年特に注目されているのが油ですので、どこにお金を回そうかと迷ったら、まず普段使う油を変えてみてはいかがでしょうか。

  • 炒め物など、加熱して使う場合はオリーブオイル・椿油などのオメガ9系(オレイン酸)の油にする。
  • ドレッシングなど、生で食べる油はアトピーの緩和に効果があると言われる亜麻仁油・えごま油などのオメガ3系(αーリノレン酸)のものに変える。
  • アトピーを悪化させるといわれるオメガ6系(リノール酸)のサラダ油・コーン油などはできるだけ避ける。

代表的なものを挙げましたが、どの種類に分類されるかを意識して油を選んでみて下さい。

また、トランス脂肪酸の代表であるマーガリンやショートニングは販売禁止になっている国もあるほどですので、健康のことを考えたら避けたい油です。

多量に含まれているスナック菓子や菓子パンなど、子どもは大好物なのでなかなかすぐにはやめられないと思いますが、できるだけ減らしてあげて下さい。

「アトピービジネス」という言葉を聞いたことはありますか?

「アトピービジネス」この言葉は金沢大学医学部皮膚科の竹原和彦教授が提唱された造語ですが、アトピー性皮膚炎の患者をターゲットにする悪徳業者を指す言葉です。

こんな造語が提唱されてしまうほ、どアトピー患者を狙った悪徳ビジネスは横行しやすいのです。

医薬品医療機器等法(旧:薬事法)によりだいぶ誇大広告は減ったものの、アトピーに関しては驚くほど情報が氾濫しているので、何を信じたらよいのかわからない方も多いと思います。

1990年代にマスコミ報道により拡散してしまったステロイド外用薬に対する悪いイメージに振り回される前に、今一度そのサプリは本当に子どもに必要かどうかを考えてみてください。

アトピービジネスなどに狙われているかもしれない…という意識を持って、サプリを選ぶことがとても重要になります。

子どものために買ったものが、子どもの健康や成長を阻害してしまったら本末転倒です。購入前に正しい情報を仕入れて、成分表示や販売会社をチェックする癖をつけましょう。

定義の広い健康食品…あれもこれも「健康食品」です

厚生労働省のHPでも説明されている通り、健康食品には法律上の定義は無く「広く健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの」全般を指しています。

そのうち、国の制度としては、国が定めた安全性や有効性に関する基準等を満たした「保健機能食品制度」があります。

  • 特定保健用食品(トクホ):国に科学的根拠を示して、有効性や安全性の審査を受けたもの
  • 栄養機能食品:一日当たりの摂取目安量が、国が定めた栄養基準の上限・下限に適合しているもの(国への届け出は必要なく、自己認証制)
  • 機能性表示食品:事業者の責任において科学的根拠に基づいた機能性を示した食品
  • いわゆる「健康食品」:上記以外で「健康補助食品」など、特に国に許可や届け出をしていないもの
※ただし、日本健康・栄養食品協会が製品の品質や安全性を審査したものには「JHFAマーク」がついていますが、これは製品の効果・効能の保証ではなく、あくまでも口に入れるものとしての安全性の審査です

ついつい「一日一粒で驚くほどの違いが!」「今、お買い得です!」などという文句を見ると、体験談や値引きの情報ばかりに目を奪われてしまいますが、購入前に一呼吸おいて考えてみて下さい。

  • その商品は上記のどれに分類されているのか
  • 子どもの体が現在必要としている(不足している)栄養素は何なのか
  • その成分は一回の使用量に対してどのくらい含まれているのか(一日に必要な量と普段の食事でとれる量から考えて、わざわざとる必要があるのか)
  • わけのわからない成分や添加物でかさ増しされていないか
  • 臨床データはどうなっているのか
  • 厚生労働省HPで問題になっている成分は配合されていないか

常にチェックする癖をつけて賢い消費者になってください。

誰でも商売できるのがインターネットの怖いところです

ネットの向こうで商品を扱っているのはどんな方かわかりません。

本当に患者さんやその家族の為に商品を広めたい方もいるでしょうが、悪質な会社もあります。

消費者庁のHPで名前を確認したり、詐欺通販サイトのチェックポイント(電話番号の記載・銀行振り込み以外の支払い方法など)をおさえて確認してみてください。

食育への影響も考えましょう…サプリ依存にならないように

子ども用サプリメントというものもありますが、どちらかというと「お子さんが飲みやすい味つけや形状や小さなカプセルにしてあります」という意味で使われているようです。

「子どもが摂取しても安全な臨床試験を行っています」と明記されているか、パッケージの隅から隅まで確認してみて下さい。

医薬品でさえ乳幼児への治験は難しいとされているくらいですから、健康食品ではとても少ないと思います。

これも「子ども用って書いてあるから子供が飲んでも大丈夫」と思い込んでしまう言葉のマジックです。

また、子どもがサプリを飲んでいないと体調が悪くなってしまう気がして、飲むのをやめられなくなってしまうサプリメント依存に陥ってしまう可能性もあります。

子どもが小さいうちから、足りない栄養素は全てサプリに頼って補えばいいという考え方にとらわれてしまうのはとても危険です!

将来きちんとした食事を用意して食べるという行為を面倒に感じてしまったり、好き嫌いを改善しようという意欲を奪う結果にもなりかねません。

食育という意味でも子どもに対するサプリの使用は慎重にしたいものです。

「アトピーには体質改善が重要」…でも、サプリは薬じゃないんです

子供のアトピーの原因として、特に問題視されているのは以下の二つの点です。

  • 表皮が薄くて皮脂の分泌量が少ない為、肌のバリア機能が低く乾燥や刺激に弱い
  • 腸が未熟な為不十分な消化酵素の働きにより、食べ物を異物として免疫が働いてしまう

「お医者さんが皮膚と腸が問題だって言っているのだから、皮膚の為にビオチンや腸の為に乳酸菌サプリとかを使えばいいんじゃないの?」と思ってしまう方もいるかもしれません。

しかし、サプリは医師が処方するわけでもなく、薬として認可されるほどのデータもまだ出ていないものであること…すべて自己責任だということは肝に銘じて下さい。

宣伝で消費者が受ける印象ほどの効果があるなら、とっくに薬になって病院で使われているはずです。

また、食品だから多く摂っても薬害は起こらないわけではないのです。

まず食物やアレルギー物質が原因と考えられるならば、皮膚科やアレルギー科で血液検査や皮膚検査を受けて、食事をどうするべきか医師と相談して下さい。

そして、処方された塗り薬や保湿剤を正しく使うことから始めてみましょう。

サプリを使いたい方へ!サプリが本当に子どもに合っているかの見極め方

ここまで読んで、サプリはやめておこうと思ってしまう方もいるかもしれませんが、豆乳やハト麦茶などの身近な食材も広い意味では健康食品です。

昔の人の知恵が科学の力で裏付けされて、健康食品やサプリとなっているのもありますので過剰に怖がりすぎることはありません。

上手に使えばサプリにもメリットはある…親のストレス軽減にも

最近は食育ブームと情報の氾濫でしんどい思いしている方も多いと思います。

「体質改善のために、なんとか毎日栄養バランスのとれた手料理を三食食べさせなきゃ…。」

真面目なママは子どもがアトピーということで、より一層追い詰められた気持ちになってはいないでしょうか。

サプリ依存になるほど頼ってはいけませんが、今はいろいろな種類があって子どもがサプリだと思わない形態の物もありますし、注意点をしっかり守って使えば大丈夫です。

給食が始まったら一日一食は栄養バランスのとれた食事を食べられるようになりますし、好き嫌いを克服できる子も沢山います。

「アトピーを何とかしようと思って一生懸命時間をかけて作ったのに、なんで食べてくれないのよ!」とイライラして子供に当たってしまうくらいなら、少しの間サプリを取り入れてみるのもいいかもしれません。

また、栄養素は単独で摂取するよりも相乗効果で吸収率が上がるものもあります。

きちんとした会社が研究してサプリとして配合してある健康食品は、過剰摂取などをしなければ強い味方になってくれます。

例えば、オリゴ糖はビフィズス菌(善玉菌)のエサになりますので、セットで取ると腸内環境を整えるのにとても効果的ですし、どちらもトクホとして認められています。

野菜が苦手で便秘がちの子どもに食物繊維を取らせようと、365日工夫したメニューを作るのは大変だと思います。

そんなに手間や時間をかけられない時や心に余裕がなくなってきた時は、一時的に試してみるのもよいのではないでしょうか?

新陳代謝の周期を知って、続けるかどうかの判断材料にしよう

人間の体の細胞は日々新しくなっていますので、サプリを使い始めると少しずつ体調は変化すると思います。

肌の細胞が入れ替わる周期は約28日、胃腸は約5日、これも年齢によってだいぶ差があるそうですが、サプリがどこの部位に作用することを見込んで摂取しているのかを意識して子供の様子を見てください。

  • オメガ3系脂肪酸(DHA・EPA)…アレルギー反応抑制効果
  • 亜鉛・ビタミン・ミネラル…皮膚の新陳代謝
  • オリゴ糖・乳酸菌…腸内環境の改善
他にもアトピーにいろいろな効果が期待される栄養素がありますが、劇的な変化はなくても「そういえば最近調子がいい」「いつもは季節の変わり目には悪化するのに、今年はそうでもないな」程度の実感は出てくると思います。

数か月使い続けても狙った効果が現れないのなら、それは自分の子どもには必要のない成分であるか合っていないかのどちらかですので使用を中止しましょう。

また、亜鉛中毒など怖い症状もありますので、複数組み合わせて使う際は成分表示をよく見て、摂取したい成分以外のものも過剰摂取にならないようお気を付けください。

できれば記録をつけておくと本当に子どもに合っているのかを判断する材料になりますし、健康被害に遭った時に報告しやすいです。(パッケージをスマホで撮影しておくのもオススメです)

しかし、国立健康・栄養研究所のHPには健康被害に遭っても、「同様の被害を防止するために保健所に報告してください」と書いてあるだけで、子どもが受けた被害が保証されるかどうかは何も書いてありません。

それでも医師などに相談する時には強い味方になってくれるはずですので、子どもに何かが起こってしまってから後悔しないようにできることはしておきましょう。

地元自治体や公共機関の子育て相談などを上手に利用しましょう

日本人が普通に三食食べていて、栄養不足になることはほとんどないと言われています。

サプリは、摂りたいと思う特定成分を大量に摂取することがメリットでありデメリットです。

「過ぎたるは及ばざるがごとし」ましてやまだ成長段階にある子どもの体です。

「食が細くて」「偏食がひどくて困っていて、野菜をほとんど食べない」そんな親御さんが心配してサプリに頼りたくなる気持ちは大変よくわかります。

あまりに偏食がひどいようなら小児科や信頼できる機関で栄養士さんや保健師さんに相談に乗ってもらうのも一つの手です。

利害関係が絡まないので、偏らないアドバイスがもらえると思います。

  • 「この子は一週間こんな感じの食事です。この成分が足りないからアトピーが悪化するのでしょうか?」
  • 「偏食がひどくて食べないのですが、栄養を補ういい方法はありますか?」
  • 「こんなサプリを試してみたいと思うのですが、どうですか?」

など、こちらも何が聞きたいかを具体的にメモして行き、使える機会は有効に使いましょう。

最新の情報集めと観察でサプリと上手に付き合おう

使ってみたい成分が決まったら、複数の製品を比較してみて下さい。

商品によって含有量以外にも、相乗効果を狙っていろいろな成分が入っていたり、加熱や消化酵素で効果がなくならないようカプセルに入れてあったり、様々な違いがあります。

各社のHPや製品情報を見て、最適な商品を選ぼう

最近はアトピーには腸内環境の改善ということで、乳酸菌サプリがたくさん販売されていますが、種類によって狙っている効果が違います。

ピロリ菌の抑制や大腸がんの予防など、一口に乳酸菌と言っても沢山の種類がありまり、効果も様々です。

アトピーに関して言えば、KIRINの「KW乳酸菌(KW3110株)」やオハヨー乳業の「L-55株」はアトピー性皮膚炎モデルマウスで、アサヒカルピスウェルネス(株)の「L-92乳酸菌」は乳幼児で、それぞれアトピー症状の緩和に効果があったとする実験結果を公開しています。

これ以外にも沢山の乳酸菌が商品化されていますが、せっかく試すのならばアトピーへの効果を実験済みの商品を選んだ方がいいでしょう。

また、乳酸菌は腸内で留まることができるという研究結果が今のところないので、効果が実感できた後も継続して摂取しないとまた腸内環境が悪化してしまします。

続けられるような値段の商品を選ぶことも重要なポイントです。

子どもに与えるなら、特に日々の情報チェックを欠かさないようにしよう

薬は厳しい試験を経て製造され、難しい国家試験をクリアした医師や薬剤師が処方してくれるものです。

しかし、サプリは素人がイメージだけで選んで買えてしまい、摂取量も自分で調節してしまえるいわば無法地帯です。

後で「その成分は効果が無かった」ならまだましですが、「他の部位には有害な作用を引き起こすものだった」となったらそれ以降不安な日々を送らなければなりません。

この記事が掲載される翌日にも新しい研究成果が発表されているかもしれませんし、何よりも大事なのは「情報」のチェックです。

自分が信じられると思った専門家の指導の下、サプリを使った療法を試すのがベストだとは思いますが、居住地域や費用の問題もあってなかなか難しいと思います。

自己判断で購入する場合には、とにかく他の治療法を否定して自社製品を持ち上げたり、消費者の不安を過度に煽る情報や販売会社はあまり信用しないほうがいいでしょう。

きちんとした臨床データを示した医師や中立的な研究機関の情報をまず仕入れた上で、自分の子どもに合っていると思われる商品を選んで下さい。

子どもと一緒に服用して使用感を確認してみるのもいいと思います。

また、漢方薬や減感作療法など今はいろいろな方法がありますから、ステロイドの使用が心配な方も自己判断でいきなりサプリだけに切り替えてしまうのではなく、担当医に相談してみて下さい。

サプリの使用を誤ると、健康・お金・時間…いろいろなものが失われてしまいます。

常に最新の情報にアンテナを張り巡らせ、子どもの変化をよく観察しながら効果的にサプリを活用してください。

ウィルス性イボの治療方法ならリンゴ酢!即効で痛みなく完治

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気が付くと「こんなところにいつの間に…」という感じで幾つも出来ている小さな皮膚ののブツブツしたもの、それがイボです。

イボ自体は別に痛くもかゆくもないことが多いので、放置していても日常生活に支障がない場合もありますが、問題はあっという間に広がってしまう感染力です。

感染をとめるために早めにピンセットで潰したり、液体窒素で菌を死滅させたりするので、イボ治療はかなり痛いことも知られています。

ここでは子どもによく出来るイボの中でも主に尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)について取り上げます。

水イボの特性や治療法などと比較しながら、痛みを最小限におさえた民間療法の成功体験談についてもご紹介します。

ただし民間療法はあくまで体験談で、イボの治療は炎症や色素沈着などの恐れもあるので、注意点を十分に考慮しながら、自己責任で参考になさってくださいね!

知っていそうで知らない?イボの種類

イボは誰にでも何処にでも出来るものなので珍しくもありませんが、意外に詳しいことは思ったほど周知されていません。

「え?イボってそんなに何種類もあるの?」と思われるかもしれませんが、実は原因や形状が違うものが幾つかあるので、主なものをご紹介します。

尋常性疣贅・足底疣贅(じんじょうせいゆうぜい)
いわゆる一般的なイボ(良性の腫瘍)。自然治癒することは基本的にないため、治療を要する。足底に出来た場合は体重でイボに圧力がかかり、痛みを生じる場合もある。
伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)
いわゆる水イボで、小児に多く見られ、潜伏期間は2週間から2ヶ月弱。1~2年ほどで免疫ができ、自然治癒するとも言われている。
老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)・年寄りイボなどとも呼ばれ、背中や胸など脂漏部にポチポチとした粒状の突起が大量に発生する。皮膚の老化が原因なので他人に感染しない。
扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)
青年期にできやすいので青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)とも呼ばれ、顔や胸などにできやすい。色は褐色、平らな形状をしている。子どもにできる場合もある。

イボが出来る原因!感染ルートを知って適切予防

イボのウィルスは基本的に接触することで感染します。感染力がある、とはいっても、普通の健康な皮膚であればブロック機能が働くので、簡単にはうつりません。

でも小さくても傷があったりすると、その傷口からウィルス感染してしまい、イボ菌を増殖をさせてしまうことになります。

ですからプールや温泉など不特定多数の人が出入りする公共の場所に行く時は、傷に絆創膏をしっかり貼ったり、素足素手で行動しないようにすると予防になります。

特にアトピー性皮膚炎などがあるお子さんは皮膚が無傷であることは難しい状態なので、プールなどは医師ともよく相談なさってください。

また家族が感染してしまった場合は、共有するタオルやマットなどから感染しやすくなるので分けて使うようにすることなども有効です。

子供がかかりやすい尋常性疣贅と水イボを判別するポイント

尋常性疣贅はヒト乳頭腫(にゅうとうしゅ)ウイルス(ヒトパピローマウイルス)、水イボは伝染性軟属腫を病原菌とし、両方ともウィルス性で、人から人へ感染してしまいます。

しかし何故か尋常性疣贅のほうだけを「ウィルス性イボ」と呼ぶ場合が多いようです。水イボは「水イボ」の呼び方で浸透しているからかもしれません。

区別を知ってから見ると、素人でもわかるような見た目の違いがあるのですが、予備知識なしで見るとわかりにくいので、簡単な判別ポイントをご説明します。

外見の違いは?尋常性疣贅は硬くザラザラ・水イボは乳白色で頂点に凹み

尋常性疣贅 水イボ
単独・合体して不規則になることも 半球状
灰白色 乳白色
特徴 表面が硬くザラザラ イボの頂点に凹みや黒い点
尋常性疣贅は最初は光沢のある半球状のものが次第に大きくなっていき、表面はザラザラとして硬く、灰白色になっていきます。

単独で発症することもありますし、隣同士がくっついて盛り上がったような不規則な形状になることもあります。

水イボも半球状からのスタートですが、枝豆ほどのサイズに大きくなることも。乳白色で頂点が少しだけ凹んでおり、黒い小さな点がついているものもあります。

潰すと白い液体が出てきますが、これが付くと他の部分にも飛び火するので気を付けましょう。

どこにできやすい?尋常疣贅は手足指・水イボは体幹部!

  • 尋常性疣贅の好発部位は手足指・手の甲・足の裏・顔
  • 水イボの好発部位は体幹部中心

水イボは毛に感染するとも言われているので、毛が生えていない手のひらや足裏にはできません。

尋常性疣贅はカサカサしたり、ケガをしやすい手足指などには特にできやすいようです。できやすい場所も違いがあるので、知っていれば見分けやすくなりますね。

ウィルス性イボ(尋常性疣贅)の一般的な治療法から画期的な治療法まで

実は半年ほど前から、我が家の5歳の息子は尋常性疣贅ができていました。その数も少しずつ増えて、悲しいことに着実に大きくなっていました。

ここからは、尋常性疣贅の一般的な治療法から我が家が成功した画期的な民間療法までをご紹介します。

木酢液は尋常性疣贅に効くのか

息子にこのイボが出来始めた当初は尋常性疣贅のことを詳しく知らず、首に一つ出来たなと思っていたら2-3日後には左眼の下にも2個出来たという状態でした。

でも最初は1年ほど前に水イボを木酢液で完治させたことがあったので、同じように綿棒で患部に木酢液を塗っていれば治せるだろう、くらいに考えていました。

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【 木酢液とは・・・ 】

炭焼きで木炭を生成する際に抽出される液体のこと。除菌・消炎にも効果が高いとされ、昨今ではイボ取り用にも多くの商品が開発発売されている。燻製のような独特の香りがある。

ちなみに息子に効いた水イボを直した木酢液は「爽美林」です。スモークチーズのような香りはしますが、2週間ほどで20個ほどの水イボが赤くなって消えました。

爽美林2016-10-21

「みんなの村」爽美林のサイト:http://www.min-mura.jp/sobirin/

ただ木酢液には原材料の木材の質がよくないものもあるらしく、発がん性物質が含まれている…などとも言われているため、商品選択には見極めが必要でしょう。

木酢液が尋常性疣贅にも効果があった、というネット記事も目にしたことはありますが、息子には残念ながら効果がなく、よく見るとイボの形状も違っていました。

あわてて「これ水イボじゃない!」と皮膚科へ直行。皮膚科の診断で初めて、これは尋常性疣贅であること、液体窒素療法で菌を死滅させて治すと説明されました。

激痛!液体窒素でイボ菌を撃退

尋常性疣贅の治療は液体窒素療法が主流です。名前だけ聞くと、窒素の液体タイプ?!を使って行う治療とは一体何だろうと不思議ですよね。

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【 液体窒素療法とは・・・ 】

別称「冷凍凝固法」ともいう。-196℃の液体窒素を沁みこませた綿棒を押し当て急激に冷やすことで患部表面の異常組織を壊死させる。壊死した細胞下の新陳代謝が活性化するので、これを繰り返すことで新しく健康な皮膚を再生することができる治療法。

このように、凍結させることで「異常細胞の壊死→新しい皮膚再生の活性化」を数回繰り返します。

すると皮膚の一番奥の基底細胞にある、ウイルスに感染した部分(ウィルスの芯)が次第に上にあがってきて、最後には完治します。

イボには他に特効薬がなく、これが1番早く完治出来るからこそ主流なのですが、−196℃で低温やけどを起こすため、一瞬でも激痛です。

押さえつけられ、号泣しながら頑張っても、よほど小さなイボでないと数回やらなくては完治しません。

痛みに弱い息子は、一回治療したあとからは液体窒素をかなり怖がり、病院へ行ってはみたものの、いざとなると診察室を飛び出してしまいました。

イボができた場所も目のすぐ下だったため、押さえつけて治療しようにも暴れて液体窒素が万一目に入ったら危ないということで、あえなく断念することに。

しかし、液体窒素療法は健康保険適用でできる上、大体どこの病院でも数分あれば終了できるような治療法でもあります。

主治医とよく相談してみて、お子さんが痛みに強かったり、緊急性が高い場合は選択肢に加えてみるといいでしょう。

長期戦!ヨクイニン(ハト麦)を服用して地道に撃退

息子の主治医は液体窒素の強行突破には否定的だったため、完治に数ヶ月から1年単位かかるかも、と前置きされてヨクイニンの投薬を試みることになりました。

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【 ヨクイニンとは・・・ 】
イネ科のハトムギの種子のこと。皮をむいた種子を「ヨクイニン」と呼び、新陳代謝を高める働きがあり、日本では古くからイボ取り、利尿効果・抗腫瘍作用などがあるとして薬用に用いた。ニキビ・シミ・ソバカス・皮膚炎などにも効果が高いとされている。

息子はヨクイニンの錠剤と一緒に、イボを柔らかくする効果のあるというサリチル酸とワセリンを合成したクリームも就寝前に患部に塗るよう処方されました。

これに加え、普段はしっかり煮出したハト麦茶を飲むことを習慣にしたりと出来ることはやろうという感じでハト麦漬けの数か月を過ごしました。

その間、友人や書籍・ネットなどからの情報収集もしていましたが、息子と同様ヨクイニンを飲んで尋常性疣贅を治した人は数名いました。

効く人には呆気ないくらい早く効果があったようで、逆に1年以上飲んだけれど全く効果なかったという人もいました。

古くからイボ取りに定評のあるハト麦ですが、医学的には何故効果ができるのか、完全には解明しきれていないようです。

ヨクイニンを飲むと新陳代謝があがる、ということがよく言われているようですが、即効性を期待するのは難しく、健康づくりと並行しながら完治を目指す形です。

息子もハト麦習慣は毎日続けて5か月ほど頑張りました。ヨクイニンは錠剤で、飲み込むには大きいため、最初はわざわざ包丁で半分にカットしていました。

幼児に1日3回服用は大変です!次第に噛み砕いて飲めるようになりましたが、そうするうちにも少しイボが増えて、息子にヨクイニンは効いていないようでした。

画期的!リンゴ酢を塗布して即効治癒した体験談

効果の見られないまま(逆に少し増える有り様)、いつまでヨクイニンに頼っていていいのか不安に思いましたが、他に選択肢もなく四面楚歌という状態でした。

そんなときにアメリカ帰りの義妹と久しぶりにゆっくり話す機会があり、尋常性疣贅のことを話したところ、「それ、私にもあった!10年くらい悩んでいたよ」と…。

義妹も出産後に指に大量の尋常性疣贅が出来て通院したものの、ヨクイニンも2年飲んでも効果がなく、液体窒素もキリがなく、諦めていたそうです。

ところがアメリカに転勤で引っ越して何気なくイボをアメリカではどうやって治すのかなぁとネット検索したところ、なんとヒットしたのが“Apple cider vinegar”!

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“Apple cider vinegar”とは「リンゴ酢」のことです。リンゴ酢をガーゼに付けたものを一晩患部に貼り付けで、起きたらはずして日中は乾かす…を繰り返します。

そうして10日ほどで、あんなにしつこかったイボが全て消えてなくなったというのです!

「お姉さんも、これやってあげたら?」と言われ、早速ミツカンのリンゴ酢を買ってきて、絆創膏のガーゼ部分にリンゴ酢をつけてから就寝後の息子に貼りつけました。

匂いは若干気にはなりますが、寝ている間だけで構わないので簡単です。一度入浴後に先に貼ったら「しみる」と言われ、熟睡してから貼るようにしました。

Before

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After

イボ1021-2

義理の妹の話ではイボが赤くなってとれたり、そのまま吸収されて引っ込んだりしたそうですが、息子は2枚目の写真のように一帯が赤くなり、その後かさぶたのように変化。

息子の場合は菌がいた場所が全て赤くなったのだと思いますが、5日ほどで突起部分はキレイになくなり、かさぶたも3-4日でとれて完治してしまいました!

こうして息子の7個ほどあった尋常性疣贅は、最後は呆気ないくらいあっさりと消えたのでした。民間療法も侮れないなと感心しました。

ただ、尋常性疣贅の原因菌であるヒトパピローマウイルスは種類がかなりあるようで、どれに感染したかによって症状が異なり、薬も効果に差がでてくるようです。

木酢液でも効く子と効かない子がいたり、アトピーなど他の皮膚の病気と併発していたりと症状は人様々なので、安易な素人療法は怖いところもあります。

息子は病院でしっかり診断名が下っていたこと、リンゴ酢の場合は食べても大丈夫な食品だったことから、気軽にダメ元で挑戦できました。

民間療法は自己責任でしか挑戦できないので、慎重さも必要です。

イボの疑問あるある!プール・イボコロリ・スピール膏

イボに関して、「一体どっちなのかな」と迷いがちな内容をまとめました。皆さんの認識と一致しているでしょうか。

イボがあったらプールは禁止?

スイミングを習うお子さんは多いので、治療を急ぐ一番の原因は「スイミングに通えなくなる」という場合も多いことでしょう。

現時点では判断が別れるようですが、大体の幼稚園・スイミングスクールでは「水イボは入水禁止だけど、尋常性疣贅は禁止ではない」という状況のようです。

水イボのほうが感染力が高いとされているため、一般のスイミングスクールでも水イボがあると入水不可と答えるところが多いようです。

実際には、水イボの菌がプールの水を介してうつる訳ではなく、皮膚と皮膚との接触が原因と言われています。

子ども同士だとプール遊びが楽しくて、くっついたり、抱き合ったりして遊ぶこともよくあるので、感染しやすくなるのは否めません。

更に泳いでいる最中につぶれてしまった水イボ菌がビート板など共有して使っている道具に付着して感染してしまうケースも多いようです。

息子が尋常性疣贅のときは、主治医から「禁止じゃないですよ、入っていいですよ」と言われましたし、幼稚園からの案内も尋常性疣贅は可、とのことでした。

残念ながら現時点では見解が統一というわけではないようなので、丁寧に確認をとりながら、治療中の子どもには無理のない範囲で活動させる必要がありそうです。

イボコロリで治療可能?幼児は使用禁止

市販薬で売られている「イボコロリ」はその名のとおり、患部に塗布することでイボがコロリととれることで有名です。

子どもにも使えば簡単にとれるのでは、と思う方もおられるかもしれませんが、注意書きには小学生未満は使用禁止と書かれていますので、幼児には使えません。

イボコロリはサリチル酸で角質化した皮膚を次第に溶かしていって治療するものなので、個人差はあっても塗布後に痛みを感じる人は多いようです。

また液体タイプのイボコロリは1日に3-4回塗布するので、その度に「しみる!」「いたい!」と我慢しなくてはならないのも幼児には使いにくい一因です。

足底イボにスピール膏は使用可能?完治不能

足底に尋常性疣贅が出来てしまった場合、いわゆる「ウオノメ」や「タコ」だと勘違いすることもあるかもしれません。

ウオノメ(タコ)の場合は削れますが、尋常性疣贅の場合はすぐに出血してしまうので、それだけでも容易に見分けられると思います。

市販でよく売られているウオノメ退治の「スピール膏」は尋常性疣贅の根本的治療には使用できません。

貼ってふやけた場所は削れるようにはなりますが、根っこの部分までは到底とれないので、完治できないままです。使用しないほうがいいでしょう。

因みに「ウオノメ」と「タコ」は、長い間皮膚の同じ場所に圧迫や摩擦があると防御反応で角質がぶ厚くなって出来るもので、イボとは別物。治療法も異なります。

イボとさよなら!免疫力が問題解決の鍵

イボはやはり体質との関係性が深いようで、出来やすい人は何度も繰り返します。イボは良性とはいえ腫瘍の一種なので、やはり出来にくい体質になっておきたいもの。

それにはまず免疫力を向上させること、新陳代謝をよくしておくことが大切です。イボだけでなく、健康を守るためにも心がけられることとは何でしょうか。

イボ予防のための生活習慣改善

イボは健康でバリア機能が正常に働いている皮膚には感染しない、ということがわかっています。

子どもの場合は指のさかむけ・冬場のしもやけ・靴ズレなどができている場所は絆創膏を貼ったり、日頃からワセリンやクリームで保湿ケアをしてください。

我が家の子どもたちは冬に温かいお風呂に長時間入るようになると、一気にお肌がガサガサになっていました。

また泡立てネットで大量に作った泡で体を洗ったりしていましたが、主治医に「お母さん、洗いすぎです」と言われました。

子どもでお肌がプルプルだからと油断して、やりすぎはお肌の保湿には禁物なようです。毎日入浴しているなら、お湯である程度の汚れはとれているのですね。

脇や股など清潔を保たねばならない部分だけ毎日石鹸洗い、体幹や腕足は基本3日に一度くらいの石鹸洗いに切り替えたところ、一気にお肌の状態が変化しました。

子どものお肌のためには、バランスの良い食事・睡眠は基本ですが、清潔にこだわるあまりの「洗いすぎ」や「保湿ケアの軽視」は大敵です。

イボ予防にお薦めしたい食品・避けたい食品

お薦めしたい食品

  • ハト麦茶・ハト麦シリアル・ハト麦
  • ビタミンが豊富な緑黄色野菜

薬として処方されるほどなので、ハト麦のイボ取りパワーは貴重です。ハト麦茶をしっかり煮出して飲めば、パパの大腸ポリープ予防にもなります。

(男性は大腸ポリープに悩む方が多いので。)

またハト麦シリアルなどもドラッグストアで売られていますし、我が家はハト麦をご飯に混ぜて炊いていました。

イボがとれなくても、ハト麦には皮膚再生を活性化する働きが確かにあるので、継続してみるといいですね。

サプリメントでもビタミン剤とヨクイニンを併用するといいとも言われているので、お野菜も積極的に。ビタミンはお肌の調子を整えます。

そして「酢」はやはり殺菌・消炎作用があることから、体の調子を整え、免疫力がアップします。

お子さんならメカブやモズクに大根や人参を細切りにしたものと混ぜて、なますのようにして食べさせてあげるといいでしょう。

避けたい食品

  • チーズ・バターなどの乳製品
  • お菓子などの糖類
  • アイスクリームなど身体を冷やす食品

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脂分・糖分の多い食生活をしていると細胞が元気になると同時にウィルスも活性化してしまうようです。

また体を冷やす食品を摂りすぎると体温が下がり、免疫力低下につながります。平熱は出来るだけ高めにキープできるよう、体を温める食事を心がけましょう。

全ての鍵は免疫力に!

尋常性疣贅についてまとめてきましたが、究極はやはり免疫力の高い身体を維持できていれば、悪いウィルスには負けないのです。

イボは良性腫瘍ですが、悪性も絶対にないとは言えないようです。たかがイボ、されどイボですので、大人も含め、治療は早めにとりかかりましょう。

平熱を一度でもあげていけば、免疫力も格段にアップすると言われています。大人も子どもも快適だからと体を冷やし過ぎず、あったかい毎日を過ごしたいものです。

赤ちゃんが蚊に刺された…腫れを早急に治すための6つのポイント

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初夏から秋の初め頃になると気になりだすのが子供に対しての虫さされです。子供は体温が高いからでしょうか。とにかく虫に刺されやすいのが特徴です。しかも赤ちゃんはより腫れやすいのが特徴です。

痒みも不快でしょうし、腫れもできる限り早く元通りにしてあげたいものです。ではどんな対応をしたら良いのでしょうか。

蚊にさされてしまった!腫れを治すための6つのポイント

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家の中ではある程度のガードはできても、一歩外に出たら虫に刺される可能性はぐっと高くなります。防ぎようがない虫さされ。刺されてしまってからがどう対処するかがポイントです。

1 まずは洗い流す

虫に刺されてすぐ、水のある場所にいるようならば刺された場所を水で流すしましょう。洗い流すのは虫に刺された場所です。外にいる場合、トイレや水飲み場といった水のある場所を探しましょう。

お手元にミネラルウォーターがあれば、少し勿体ないですがそれを使うのも良いと思います。最悪麦茶などの飲料水と言われるものでも構いません。

虫に刺されるとその箇所に虫のばい菌がついています。

そのばい菌を洗い流すことが大切なので、早急に水で流す必要があるのです。

虫刺されは水で洗い流す0713-1

その後の腫れを少しでも小さくし、痒みを減らすためにも薬を持っていない場合に手っ取り早くできる「洗い流す」は最初の段階にやっておきたいことのひとつです。

2 可能ならば冷やそう

こちらもできる状況であるのか、とても難しいのも事実ですが、お勧めしたいのが「冷やす」という作戦です。保冷剤があると完璧なのですが、さすがに常に持っているのは難しいでしょう。冷たい飲み物を持っていればそれで構いません。

冷やす場所は当然虫に刺された所。と同時に、決して長時間ずっと冷たくしておきなさい、というわけではなく少しの間でも冷やせば腫れを引かせるのに有効です。目安としては3~5分程度で十分でしょう。

ところでなぜ冷やすのがいいのか、という点が気になると思います。冷やすと皮膚感覚が鈍るということもあり、痒みが減ります。皮膚感覚が鈍るということは当然腫れが出にくくなるのです。

とにかくこちらも刺されたら早めに、が基本です。

虫刺されは冷やして治そう0713-2

3 冷やす以外にも温める、がある!

先程は冷やす、という方法をご提案しましたが、冷やす以外にも逆に温めるという方法があります。こちらも外出先で手に入るかどうかが問題になります。

この温めるという理由は冷やすというのと同様で、温めることで皮膚感覚が今までと異なるためにこの刺激によって痒みと腫れが出にくくなるという仕組みです。

温めるものは例えばコンビニなどで簡単に手に入るコーヒーなどで刺された箇所を温めてあげることになりますが、くれぐれもやけどにはご注意ください。

ただし先程記した冷やすという処置のほうがより効果的ですので、冷やせないけれど温かいものを持っている、という時に試して欲しいです。

4 塗る薬は炎症を抑えるステロイド配合にする

定番ですが腫れない、もしくは腫れがよりひどくならないためには薬を塗ることが大切になります。今は市販の薬もたくさん発売されていますし、赤ちゃんが使っても安心と謳っている薬がたくさんあります。

その際にポイントとなるのが薬の選び方です。薬は大きく分けますと、下記の2種類に分類されます。
  • ステロイド剤が配合されているもの(炎症を抑えるもの)
  • 抗ヒスタミン剤主体のもの(かゆみを抑えるもの)

赤ちゃんが使う場合には比較的ステロイドが含まれていないものを市販品の中から選ぶことが多いのではないでしょうか。そうなれば、必然的にかゆみを抑える薬、になるかもしれません。

かゆみを抑えるものは腫れがひくのに少し効果を感じられないかもしれませんが、腫れてしまえばかゆみが同時に出ている可能性が高くなります。何も塗らないよりは抗ヒスタミン剤主体のものでも使ったほうがいいとは思います。

もしも以前皮膚科を受診しているなど、皮膚科からステロイドが入った薬をもらっていて使える環境ならば、刺された箇所にピンポイントとして短期間に使うのは良いのかなと思います。

ただし顔や指先など口や目の中に入る可能性が高いと判断されたならば、使わないほうが賢明です。

私の場合、ステロイドは通常はあまり赤ちゃんに使いたいとは思わないのですが、虫に刺されてすぐに使うステロイドはとても有効だと思っていますので、短時間だけ使うという選択をしています。

ステロイドは痒みが強い時にはすぐに効くので便利ですが、だらだらと使い続けると効き目があまり感じられなくなったり、使用を止めると余計に痒くなるという現象が起きる可能性もあるとのこと。医師の指示がない限りは、出来るだけステロイドを塗らないであげたいものです。

尚、既に腫れている場合にはステロイドが含まれていない薬を塗っても、あまり効果は感じられないと思いますので注意しましょう。

5 最も大切なのは、かかせないようにすること

そして最も大切なこと、それは「かかせない」ことです。痒いのでかきたくなる気持ちはわかるのですが、かくとより腫れやすいですとか、かいてとびひになるトラブルも発生します。まずはかかない、が必須です。

しかし赤ちゃんは「かかないで」と言っても通じないことがほとんど。このあたり苦労すると思います。

市販品にある、パッチタイプのかゆみ止めシールをはり、患部を見えないように塞いでしまうことはかなり有効です。

実際私も、子供たちが赤ちゃん時代にその方法でかかせないようにしました。痒み止めの薬も縫っていますからシールを張れば薬がしみ渡りますし、かきむしらないので一石二鳥です。

大きく腫れてしまった場所は痒みが激しくなる事が多々あります。そうなるとどうしても痒くてかいてしまい、最悪はとびひになる可能性が考えられます。かきむしらない対策は小さい子ほど重要です。

6 小児科ではなくできれば皮膚科を受診しましょう

凄く痒がっている場合は、小児科よりも、専門なので皮膚科を受診してピッタリの薬を処方してもらうほうがいいでしょう。

また皮膚科は基本、皮膚の疾患で受診してきている人がいる所なので、、感染症などをもらう可能性も少ないです。赤ちゃん連れでも安心して受診出来るというメリットもあります。

虫さされにならないために!虫除けなどで予防して赤ちゃんを守ろう

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虫に刺されて腫れる、というのは虫に刺されてしまったことが原因です。それならばまず「虫に刺されない」対策を実践していきましょう。

たかが虫さされも、赤ちゃんにとっては侮れません!しっかり予防することが大事です。

以前日本中に話題となったデング熱。国内で流行することがなかったとしても、今でも国内では海外へ渡航された方が持ち込んで感染して入院しているという話を地元の医師に聞いたばかりです。

幸い国内での患者が目立ちませんが、世界ではデング熱は撲滅したわけではありません。蚊にさされた、と思ったらデング熱だったという可能性を今後は考えなくてはいけません。

さらに日本脳炎やジカ熱なども、蚊が原因だと言われています。たかが蚊なのですが、場合によっては虫さされですまないケースもあるとわかれば、さされる前になるべくさされないような努力は必要だということがお分かりいただけますよね。

虫よけ選びにも注意してさされないようにしよう

予防策としてお勧めなのが長袖長ズボンなどできるだけ肌を露出しない格好にする、サンダルもやめて靴下を履いて靴にする、ということが言われています。しかし夏の暑い盛りに長袖長ズボンとなると、逆にあせもなどの問題も生じます。

赤ちゃんは大人より体温が高いこともあるので、無理な長袖は赤ちゃんには苦痛でしょう。そこで赤ちゃんにピッタリな予防策を提案します。

  • 虫よけスプレーやシールを使う
  • 虫よけのネットを使う

今ではドラッグストアやスーパーなどで虫除けは手軽に購入できます。ただし虫よけ商品の中には小さい赤ちゃんには使えない、と注意書きされているものがあります。

しかも以前より毒性があると騒がれている”ディート”が使われているものが、一般的に入手しやすい‥というのも現状です。

でも0歳の赤ちゃんでも安心して使える虫除けがあります。『ALBABY UV&Outdoor Mist』です。

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デリケートな赤ちゃんのためのオーガニックミストです。原料・使い心地・安心に徹底して作られています。

外出時にシュッと塗るだけで、虫除け+日焼け止め対策をしてくれる!!1本で2役の優れものです。

もちろんディート不使用!白浮きしにくく、お湯だけで洗い流せて手軽なアイテムです。

多数の芸能人やタレントさんの間でも愛用されている話題の虫除けスプレー!一度使ってみてはいかがでしょうか。

また、ベビーカーで移動する赤ちゃんでしたら、ベビーカーにネットを張って虫から守るという商品が手軽で使いやすいです。

私も二人目の子供が赤ちゃんの時に使いました。日よけとしても使えるようですし、風が通る状態のネットですので赤ちゃんにもそう不快感はありません。簡単に言うと蚊帳のようなものです。使わないときはくるくるまとめるだけで嵩張らないのもメリットです。

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赤ちゃんには手作りの虫よけがお勧めです

ディートとは毒性のあるものです。だからこそ虫よけとして最強なのでしょう。多くの商品に使われているのはそのためです。小さい子には要注意と言われているものですし、私の子供たちもディートを含む虫よけは使わないで育児しています。

ではディートを使わない虫よけはあるのでしょうか。

今では手作りできる虫よけというものが検索するとたくさん出てきます。子供の通う保育園でもディートを使わず、手作りした虫よけで対応していました。ちなみに私の場合にはアロマオイルをベースとした虫よけを自宅で愛用しています。

アロマオイルにも小さい赤ちゃんは使えないことがあるので、その点はご確認をお願いします。

またアロマオイルをはじめ、ディートを使っていない虫よけは残念ながらあまり効き目が感じられないという声もあります(もちろん中には探せば有効なものもあるかもしれません)。ですから虫よけにあまり頼り過ぎないことも大事です。

シールタイプなどは小さい子に使えるタイプが多いのですが、こちらも効き目は強いとは言えないようです。

虫よけはあくまでサポートとして、虫のいる場所に近づかない、というのを優先して行動して欲しいと思います。

病院がお休みの日は湿布で冷やす方法を

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今までご紹介した対策でも腫れが引かない場合、やはり病院を受診するのがベストです。普通の「蚊」かと思っていたら実は「ダニ」に刺されているかもしれません。特にマダニはたかが虫刺されとは侮れない虫でもあります。

私は今年の夏に虫刺されと思って市販の薬を使用していても痒みと腫れが全く引かず、皮膚科を受診したらダニに喰われていた、という経験をしました。ダニのような虫に刺されると、ステロイドの塗り薬をお風呂以外貼り続ける事を推奨されます。

それくらい痒みも腫れもひどくなるので、手に負えないと思ったら早めに医師の診断を仰ぎましょう。とびひになってしまう恐れも出てきてしまいます。

それから私が子供の頃にいつも虫に刺され、腫れがひどかった時に使った裏技をご紹介しましょう。

虫刺されの薬と湿布を用意します。虫刺されの薬を塗った後にシップでガード。さらに上から包帯などで湿布を固定します。それで完成です。湿布は冷温タイプを選ぶようにしましょう。

冷たい湿布が腫れの炎症を抑えてくれます。貼っている本人も冷たくて気分が良い状態を保てるので快適です。休日など病院がやっていない時にぜひ試してみてください。

子供が下痢!元気な場合もあるから迷う…主な原因と受診目安

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子どもの下痢はよくあることです。下痢といっても嘔吐や発熱を伴う激しいものから、ちょっと軟便かなという軽いものまでさまざまです。

お腹がゆるめ、軽い下痢の場合は受診するべきか迷うこともありますよね。インフルエンザなどが流行している時期は、更に病院へ行くリスクを考えてしまうものです。

下痢で受診すべきかどうかの判断基準のひとつは、子どもの機嫌と元気の良さです。食欲などいつも通りなら、様子を見ても大丈夫でしょう。

しかし中にはすぐに病院へ行った方がよいケースもあります。ここでは危険な下痢の見極め方や、ひとまず家で様子を見たい下痢について、またお家ケアなどをご紹介します。

病院に行くべき下痢を起こす病気!脱水症状などの危険もある

病院に行った方が良い下痢の場合、ポイントは発熱や強い腹痛など下痢以外の症状の有無です。危険な病気のサインをチェックしましょう。

病院に行くべき下痢症状…ロタやノロなど流行に要注意

下痢の中には、放置せず病院で診察を受けた方が良いものもたくさんあります。まずはそういった「怖い下痢」をチェックしましょう。

病院で受診すべき下痢

  • ロタウイルス感染症
  • ノロウイルス感染症
  • アデノウイルス感染症
  • インフルエンザ
  • 腸重積

特にロタウイルス・ノロウイルス・アデノウイルスなどのウィルス性胃腸炎はそれぞれ冬・夏に流行する「お腹の風邪」の代表です。

激しく下痢をしていると、一刻も早く止めてあげなくちゃと焦ってしまうママも多いでしょう。

でも、受診前に自己判断で下痢止めを飲ませることはやめましょう。多くの下痢をともなう病気は一刻も早くウイルスを体外に出すことが重要です。薬でむやみに下痢を止めると、病気の回復を遅らせることになりかねません。

 止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいでしょう。

腸重積のように危険をともなう病気もあります。脱水症状を起こしている場合もあるので、必ず医師の診察を受けましょう。

病気かどうかわからない、いつもとは違う変なうんちが出たという場合は、おむつをビニール袋に密封して病院へ持参すると参考になります。

また最後に食べたものや症状が出た時間・うんちの回数とその時の様子をメモして、受診時に伝えましょう。

これらの病気から起きる下痢は、様子を見ずに病院を受診した方がよいものです。次項から、それぞれの病気に関する見分け方をご紹介します。

【ロタウイルス感染症】…赤ちゃんの下痢といえばこれ!

ロタウイルス感染症は、赤ちゃんや小さな子どもに流行しやすい感染性胃腸炎の代表です。

ロタウイルス感染症の症状の特徴をご紹介します。

  • 強い嘔吐
  • 水のような下痢。クリーム色や白っぽくなることもある
  • 発熱

ロタウイルス感染症の大きな特徴は、強い嘔吐と下痢の繰り返しです。何度も吐き、下すため「嘔吐下痢症」と呼ぶ人もいます。発熱は必ずしも起きるわけではありません。

下痢や嘔吐が激しいと水分補給もままならなくなり、あっという間に脱水症状を起こす赤ちゃんもいます。

また、まれなケースではありますが脳炎など怖い重症化もあります。大人にも感染するため、家族も注意が必要です。

治療薬はなく、感染したら水分補給しながら体力の回復を待つしかありません。しかし予防接種があるので予防は可能です。

ロタウイルスワクチンは現在任意接種です。2種類あり、いずれも生後14週6日目までに第一回を飲む必要があります。

  • ロタリックス
  • ロタテック

2回接種が必要なロタリックスは生後24週まで、3回接種のロタテックは生後32週までに接種を完了しなければ、接種ができなくなるため注意が必要です。

乳幼児のロタウイルス感染症で怖いのは脱水症状です。おっぱいも飲めない・水分がまったくとれない状態になったらすみやかに受診して点滴を受けましょう。

ロタウイルス感染症に関する記事は、こちらも参考にしてくださいね。

予防接種でロタウイルス感染症の赤ちゃんへの感染を防ごう!

http://maternity-march.jp/rotavirus-akachan36332/

ロタウイルス感染症のまとめ

  • 特徴的な症状…白っぽい下痢・強い吐き気・発熱(出ない子もいる)
  • 感染のピーク…1月~4月
  • 感染しやすい年齢…生後6ヶ月以降の乳幼児
  • 治療薬…専用治療薬はない。整腸剤などで様子を見る
  • 予防…ワクチンあり(任意接種)・手洗い・うがいなど

【ノロウイルス感染症】…強い感染力!下痢の病気の代名詞

ノロウイルス感染症も、秋冬に流行する代表的な感染性胃腸炎のひとつです。毎年大流行してニュースになりますね。

大人の間でも非常によく流行します。潜伏期間が短く、1~2日であっという間に広がってしまいます。

ノロウイルス感染症の症状の特徴をご紹介します。

  • 強い嘔吐
  • 何度も繰り返す下痢
  • 発熱

ノロウイルスも症状が強く、何度も嘔吐と下痢を繰り返します。そのため脱水症状に注意が必要です。発熱は人によって異なり、多くはそんなに高熱にはなりません。

ロタウイルス感染症と症状も経過も似ているのですが、異なるのは予防接種がないという点です。手洗い・うがいなどをしっかりして家庭内感染を防ぎましょう。

ノロウイルス感染症のまとめ

  • 特徴的な症状…強い嘔吐・下痢・発熱(ない子もいる)
  • 感染のピーク…11月~2月
  • 感染しやすい年齢…乳幼児も感染する
  • 治療薬…専用治療薬はない。整腸剤などで様子を見る
  • 予防…手洗い・うがいなど

【アデノウイルス感染症】冬以外でも起きるロタに似た下痢

アデノウイルス感染症は、夏風邪の一種です。代表的なものは「プール熱」ですが、胃腸炎を引き起こすタイプもあります。

3歳くらいまでの乳幼児に多く、特に赤ちゃんによく起きる病気です。嘔吐や発熱はすべての子に見られるわけではなく、下痢だけの場合もあります。

下痢はロタウイルス感染症のように白っぽくなることがあります。ロタとくらべ激しい症状ではありませんが、長く続くことが特徴です。

夏だけに流行するわけではありませんが、他のウイルス性胃腸炎が冬に流行するため夏はアデノウイルス感染症が疑われます。

特に冬以外のシーズンにうんちが白っぽくなるような長引く嘔吐下痢症が起きたら、アデノウイルス感染症も疑ってみなければならないです。

アデノウイルス感染症のまとめ

  • 特徴的な症状…下痢(白っぽくなることも)・嘔吐(ない子もいる)・発熱(ない子もいる)
  • 感染のピーク…季節性はない。夏でも流行する
  • 感染しやすい年齢…3歳未満の乳幼児・胃腸炎は0歳児に特に多い
  • 治療薬…専用治療薬はない。整腸剤などで様子を見る
  • 予防…手洗い・うがいなど

【インフルエンザ】…下痢や腹痛をともなうタイプもある

毎年大流行して多くの人を悩ませているインフルエンザですが、下痢をはじめとするお腹の症状が出ることもあります。

インフルエンザA型でもB型でもお腹の症状を訴える人はいるので、その時に流行している型の特徴と言えるのかもしれませんね。

また人によってもお腹の症状が出る・出ないが異なるようです。インフルエンザに感染したときは下痢・嘔吐にも注意しておきましょう。

インフルエンザの特徴的な症状は、急な高熱と強い関節痛・全身のだるさなどです。赤ちゃんが感染することもあるので、充分注意が必要です。

お腹の症状以外の、高熱などの症状が強い場合はインフルエンザの可能性が疑われます。すぐに病院へ行きましょう。

インフルエンザは専用の治療薬があります。また任意の予防接種もあります。それぞれ詳しい記事がありますので、参考にしてくださいね。

インフルエンザ対策!1歳未満の赤ちゃんの予防接種や特効薬
http://maternity-march.jp/infuruenza0625/

子供のインフルエンザ対策!寄せつけないためには早め早めのケア
http://maternity-march.jp/inhuruenza-kodomo14652/

インフルエンザのまとめ

  • 特徴的な症状…急な高熱・関節痛・全身のだるさなど
  • 感染のピーク…12月~.3月
  • 感染しやすい年齢…乳幼児から感染する
  • 治療薬…タミフルなど(年齢によって使用できる薬が異なる)
  • 予防…予防接種(任意・生後6ヶ月から)・手洗い・うがいなど

【腸重積】…いちごジャム状の血便が出たらすぐに病院へ!

腸重積は、お腹の中で腸が重なってしまう病気です。腸の中に腸がもぐりこみ、激しく痛みます。

発症から24時間経過すると開腹手術が必要で、遅れると腸が壊死し命にかかわることもある怖い病気です。

早く分かった場合も自然に治ることはないので、すぐに医療機関で処置を受けなければなりません。

腸重積の特徴的な症状を挙げてみましょう。

  • 周期的に激しく泣く・お腹を痛がる
  • 吐き戻し
  • 血便
  • お腹のしこり

下痢というよりも、いちごジャム状の特徴的な血便が出ることがポイントです。血便が出たらおむつごと持って急いで受診しましょう。

原因がよくわかっていないため、特にできる予防も無いようです。ただしウイルス性胃腸炎の後は発症リスクが高まるという説もあるので、病後は様子を見てあげたいですね。

腸重積のまとめ

  • 特徴的な症状…周期的な痛み・吐き戻し・血便・お腹のしこり
  • 感染のピーク…季節性の流行はない
  • 感染しやすい年齢…生後6ヶ月~2歳
  • 治療薬…圧力をかける・手術など外科的な処置が必要
  • 予防…特になし

【食物アレルギー】…ブツブツだけでなく消化器系症状も出る

食物アレルギーを起こした場合も、下痢や嘔吐などお腹の症状が起きる場合があります。

食物アレルギーというと蕁麻疹などのブツブツが出るイメージがありますが、下痢にも充分注意が必要です。

離乳食のステップアップをするときや初めての食材を食べさせるときは、下痢や吐き気などお腹の症状が無いときを選びましょう。症状が出たときにわかりやすいからです。

また「これを食べさせた後に必ず下痢をする」と感じた場合は、アレルギー科や小児科で相談してみましょう。

下痢のほかに、全身に広がる重い蕁麻疹や息苦しさ・咳や鼻づまりなどが出たときはアナフィラキシーショックを起こしていることがあります。すぐに受診しましょう。

ちょっと下痢をしただけでも不安になって、「食物アレルギーかもしれないわ!」と食品の除去をしてしまうママもいます。

でも、乳児期はまだまだ消化器官も未発達で、下痢や便秘はよくある症状です。勝手に食品を除去してしまうと、栄養に偏りが出ることもあります。

おかしいなと感じたら自己判断で食品を除去するのではなく、症状やタイミングなどをしっかりチェックして専門医に相談してくださいね。

食物アレルギーのまとめ
  • 特徴的な症状…下痢・吐き気・嘔吐・蕁麻疹など
  • 感染のピーク…季節性の流行はない
  • 感染しやすい年齢…離乳食スタート後から多く見られ始める
  • 治療薬…医師の判断のもとでの除去など
  • 予防…時期にあった食材を、段階を踏んで食べさせる

そのほか注意しておきたい病気…食中毒や虫垂炎の場合も

これまでにご紹介した病気以外にも、病院へ行った方が良いお腹の病気があります。

細菌性の食中毒

カンピロバクターやサルモネラ菌・病原性大腸菌・ブドウ球菌などの細菌に汚染された食べ物を食べると起こります。

細菌感染の下痢うんちは生臭くなる場合もあり、ロタウイルス性胃腸炎やノロウィルスと違いを感じるママもいるのではないでしょうか。血便が混じることもあります。

嘔吐や下痢などが強いケースもあり、やはり脱水症状が気になります。乳幼児の場合は水分補給が難しいと感じたらすぐに受診しましょう。

手足口病

手足口病は手足・口の中にブツブツができる乳幼児に流行しやすい病気ですが、下痢をする子も一部います。

下痢に加え、特徴的な手足と口のブツブツがあったら手足口病の可能性があります。専用治療薬はないのですが、脱水症状を防ぐためにも受診することをおすすめします。

虫垂炎

俗にいう「盲腸炎」です。お腹の右下あたりを押すと強く痛みます。しかし胃やおへその周囲の痛みもあります。

吐き気・嘔吐・食欲不振や発熱といった風邪のような症状も出ます。軽い下痢を起こすこともある病気です。

虫垂炎は手術が必要になるケースも少なくありません。発見が遅れると腹膜炎などになり、手遅れになる場合もある怖い病気です。

虫垂炎など、軽い下痢症状が続く病気もあります。でも「軽いから」と放置すると、危険な状態になってしまうこともあるのです。

下痢だけでなく、痛みや吐き気・発熱、おしりかぶれなど別の症状に注意しましょう。またどの病気であっても、下痢をしている場合は必ず脱水症状に気を付けてあげたいですね。

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病気ではない・お家でケアしつつ様子を見ても大丈夫な下痢

下痢の中には、病気が原因ではないものもあります。また様子を見てお家ケアをしていれば治ってしまうものもあります。おかしいなと感じたらすぐに受診してくださいね。

二次性乳糖不耐症…激しい下痢の病気のあとに起きる軽い下痢

ロタウイルス感染症やノロウイルス感染症など、激しい下痢が続いた後に、元気になってもなんとなくお腹がゆるい状態が続くことがあります。

この状態を二次性乳糖不耐症と呼びます。感染症による下痢症状のため、腸の粘膜が傷んでいることが原因です。

一時的に乳糖が消化しにくくなり、ミルクや牛乳・乳製品などの消化が難しくなります。そのため、泥状便のような軽い下痢状態が続きます。

ロタウイルス感染症などで激しい下痢が続いたあと、スッキリ治らないなと感じたら一時的に乳製品をひかえてみましょう。

それだけで、1~2週間もすれば良くなることがほとんどです。あとは離乳食・食事ともに普通のもので大丈夫ですし、母乳もOKとされています。

粉ミルクが欠かせない人工乳・混合栄養の赤ちゃんは受診しましょう。不耐症とわかればノンラクトミルクなどを紹介してもらえます。

便秘のあと…つまったあとにゆるくなる子も少なくない!

便秘が続いたあとは、下痢っぽいゆるいうんちが出ることがあります。これもお腹の痛みが強かったり、下痢症状が続かなければ心配は必要ありません。

おむつのうんち漏れが不安なママは、便秘のあとは下痢っぽくなることを想定してこまめにチェックしてあげると良いですね。

離乳食が進んで食べ物のウエイトが母乳・ミルクよりも重くなると、どうしても便秘しがちになります。ハイハイやあんよが始まる前の赤ちゃんは特にそうですね。

そこで、便秘が気になりはじめる離乳食中期以降は食物繊維や水分にも注目してメニューを考えると良いでしょう。

また、ハイハイやあんよが始まり運動量が増えることで、自然と便秘が解消されていく赤ちゃんも多いものです。メニューに気を付けながら成長を待ちましょう。

消化不良…意外によく起きる!体調と相談して食べさせよう

小さな子どもや赤ちゃんの消化器官は未熟なので、消化不良を起こすことも少なくありません。

  • 食べ過ぎ・飲み過ぎ
  • 冷たいものを食べた・飲んだ
  • 月齢・年齢に合わないものを食べた
  • 風邪気味などで体調がいつも通りではなかった

食物アレルギーとまぎらわしいので不安がつのると思いますが、1度だけなら体調との兼ね合いでたまたま下痢をしただけのことも多いものです。

他にもいろいろな原因で消化不良を起こすことがあります。

軽い消化不良なら、少し安静にして様子を見ながら、消化に良いものを食べさせていれば自然と治まっていきますよ。

しかし、消化不良と思いきや食中毒や食物アレルギー・ウイルス性胃腸炎の場合もあります。下痢の後はよく体調を観察し、悪化するようならすぐに受診しましょう。

お腹の冷え…プールや寝冷えに要注意!元気なら様子を見よう

プールや冷房、寝冷えなどでお腹を冷やした時も、一時的に下痢が起きる場合があります。

発熱や悪寒など他の症状がある場合はすでに風邪をひいてしまった可能性がありますが、下痢だけで元気なようなら様子を見ましょう。

温かい食べ物や腹巻・パジャマの工夫などでケアしつつ、下痢が止まればあまり心配はいりません。続く場合は別の原因を疑ってみた方が良いかもしれませんね。

ストレス…強いストレスを感じることで下痢をする子もいます

ストレスが原因で心因性の下痢をすることもあります。下痢をする子・便秘をする子・便秘の後で下痢になる子などさまざまです。

赤ちゃんなら暑さや騒がしさなどの環境変化に注意してあげましょう。また園児なら運動会や生活発表会・新学年・新学期スタートなどの緊張が原因になっていることもあります。

ストレスが軽減されていけば、自然と治まるでしょう。症状が強い場合は病気がひそんでいる可能性もあります。無理をさせず、小児科を受診しましょう。

「お腹が弱い」体質…成長と食事のバランスで改善されることも

いわゆる「お腹の弱い子」と呼ばれる体質の子もいます。反復性軽症下痢とも呼ばれています。

成長とともに「過敏性腸症候群」と呼ばれる状態になることもあります。下痢や便秘など、なんとなくお腹の不調が続く状態です。

「体質は治らないの?」と不安になりますよね。実は、我が家のパパも生まれてこの方ずっと「お腹の弱い人生」を歩んでいます。

ひどい時は、月の3分の2は下痢をしていました。でも乳酸菌系の整腸剤や食事のバランス・睡眠時間のバランスなどを改善することで、今はかなり良くなっています。

ちょっと冷えただけで下痢をしてしまうなら、腹巻をしたり靴下をはかせるなどの工夫をしてあげましょう。

胃腸が成長することで改善していく子もたくさんいます。気になる場合は小児科医に相談し、その子に合った改善方法を探しましょう。

抗生物質…お腹に負担がかかるものもある!飲んだ後は注意

抗生物質など、強めの薬を飲んだあとに一時的に下痢をしてしまうことがあります。

医師や薬剤師に「お腹がゆるくなりやすいので…」と言われて処方されますよね。普段と違う薬を飲むときは注意しておきましょう。

抗生物質は特に胃腸に負担がかかりやすいことが知られています。処方箋に注意すべき副反応などが記されていますので、下痢に注意とある場合はよく様子を見ましょう。

下痢気味な時の幼稚園・保育園の登園は体調と回数で決めよう

下痢といっても、急性胃腸炎でトイレにこもりっきりになってしまうような状態から「ちょっとうんちがゆるめかな」くらいまで、程度はさまざまです。

幼稚園や保育園に登園できるかどうかの見極めるチェックポイントをご紹介します。

  • すぐ病院へ行くべき病気のサイン(発熱・嘔吐など)がない
  • 下痢が出るときお腹の痛みがない
  • 回数はいつも通りで、ゆるいだけ
  • 食欲が通常通りで元気・機嫌が良い

下痢以外の症状がないこと、そしてうんちが出るときにお腹が痛まなければ普段通りの生活で大丈夫でしょう。

ただし元気で機嫌がよくても、何度もトイレに駆け込まなければいけない状態では園生活に支障が出ます。その場合はやはり病院へ行きましょう。

回数はいつも通りで、軟便という場合は園に行かせても大丈夫だと思われます。その場合も園の先生に便が通常通りではないことを伝え、様子を見てもらいましょう。

お家でできるケア!食事に注意してお腹を優しくいたわろう

下痢をしているときにお家でできるケアをご紹介します。緊急性のない下痢なら、食事や生活にちょっと気を付けるだけでも元気になっていくことも多いものです。

食事の基本…お腹に負担がかかるものは避け、優しいものを!

下痢の際、まず気を付けてあげたいのが食事ですよね。基本は無理をさせないことです。

授乳はいつも通り

母乳はいつも通り与えましょう。ミルクで下痢をする場合は医師に相談しましょう。

離乳食は一段階戻すか、ストップして授乳のみに切り替え

離乳食は、普通の食事に赤ちゃんの舌や消化器官を慣らしていくまでの準備期間です。下痢をした場合は一段階戻したり、ストップして胃腸の負担を減らしましょう。

冷たいもの・かたいもの・生もの・油ものは避ける

お腹を壊している時は、冷たいもの・かたくて繊維質が多いもの・生もの・油ものなどは負担が大きいので避けましょう。

温かいもの・やわらかいものを食べさせる

温かいスープや柔らかいお粥や茶わん蒸しなどは、お腹にも優しいですね。お腹に負担が少ないものを食べさせましょう。

水分とナトリウムをしっかり補給する

下痢をしている時に一番心配なのは脱水症状です。飲めるようなら月齢・年齢にあったイオン飲料や母乳でしっかり水分補給をさせましょう。

特に離乳食を食べている赤ちゃんの場合は、無理は禁物です。新しい食材にトライしたときなどは、下痢がおさまって体調が戻るまで様子を見ましょう。

下痢をしている時は、火を通したものを食べさせた方が安心です。果物は口当たりが良いのですが、繊維質も多いので下痢が強い時は控えておきましょう。

下痢をしてしまった時のおすすめ離乳食のステップ…温かいおつゆからスタートしよう

下痢をしてしまった時に、おすすめのお腹に優しいご飯ステップをご紹介します。初日の食事は1から始めましょう。

  1. 薄味のだし汁におぼろ豆腐や絹豆腐を入れて軽く煮たもの
  2. 1の豆腐汁に、洗ったご飯を入れて柔らかくなるまでふやかす
  3. 2の雑炊に、溶き卵を流して加熱する
  4. 3の卵雑炊に、豆腐を少し入れて柔らかく練った鶏ひき肉の団子を入れて加熱する

下痢をしてしまった日は、1のだし汁だけ、もしくは豆腐汁を食べます。少しおさまってきたら雑炊、雑炊を食べても下痢が強くならなければ卵雑炊…と進めていきましょう。

だし汁より野菜スープの方が好きな子であれば、野菜スープの汁から始めても大丈夫ですよ。塩気は普段より少し薄めの方が安心です。

下痢をしたときのデザートとしておすすめしたいのは、りんごの蒸し煮です。りんごを5ミリ程度のいちょう切りにし、テフロンフライパンで蓋をして蒸し煮にします。

スプーン1杯の水を入れ、焦がさないように弱火でことこと加熱しましょう。りんごの水分が一度出て、再びなくなったら完成です。

りんごにはペクチンという成分が入っていて、うんちを固める効果があるといわれています。お腹にも優しく口当たりもよいデザートです。

脱水を防ぐために効果的に水分を摂らせよう

下痢や嘔吐では、カリウムやナトリウムといった電解質が奪われてしまうため、ただ水を飲ませるだけではいけません。

水を飲ませるだけだと、逆に体内の塩分濃度を下げてしまうことになるため、危険な状態になることも。経口補水液を飲ませたり、イオン水などを補給するようにしましょう。

お風呂は発熱や嘔吐など、体力が落ちる症状の有無で判断しよう

お風呂は、下痢の強さや体調の悪さ・発熱などを総合的に見て判断しましょう。軽い下痢やお腹のゆるさだけで、あとは元気なら問題ないでしょう。

発熱や悪寒・全身のだるさなどの症状がある場合や、何度も下痢をして体力が落ちているときはお風呂は控えましょう。

特に脱水症状の危険があるときは、お風呂で発汗することで余計に脱水が進んでしまう可能性があります。

お風呂に入れる場合の注意
お風呂に入る元気がある場合も、下痢をしている時は注意が必要です。まずかけ湯をして、下半身をしっかり洗ってから湯船に入れましょう。

またお風呂上りには水分補給が大切です。体や髪もしっかり拭いて、水分で体が冷えないように注意してあげましょう。

おむつかぶれを防ごう!下痢うんちが出たらすぐにおむつ交換

下痢の時に気になるのがお尻のかぶれですよね。下痢うんちは刺激が強いので、ちょっとお尻についただけでも赤くなってしまいます。

特に何度も何度も下痢うんちが出るウイルス性急性胃腸炎の場合は注意が必要です。すぐにおむつかぶれがはじまり、体力が落ちているためとびひになることもあります。

そこで、お尻かぶれを防ぐちょっとしたコツをご紹介します。ロタウイルス感染症にかかったときでも、一度もお尻かぶれにならずに乗り越えてきた方法です。

こまめに取り換える

うんちが出たら、とにかくすぐにおむつを取り替えましょう。おしっこで蒸れていてもかぶれやすくなるので、うんち漏れを防ぐためにもこまめに交換しましょう。

市販のおしり拭きはひかえておく

市販のおしり拭きは、かぶれやすく何度も拭かなければならない下痢のお尻には刺激が強いことがあります。

カット綿&ぬるま湯で洗い流す

市販のおしり拭きの代わりに、カット綿をぬるま湯に浸したものでさっと洗い流してあげましょう。

育児書には「シャワーで流す」と書いてありますが、下痢で具合の悪い子に何度もシャワーを浴びさせることはできません。

カット綿&ぬるま湯なら、おむつを外したらすぐに洗い流せますし、周囲を濡らす心配もありません。また水分量も手元で簡単に調節できます。

お尻がかぶれ始めている場合は、緑茶やほうじ茶で洗い流すと良いですよ。ペットボトルのお茶でも大丈夫です。

下痢だけでも不快なのに、お尻かぶれが悪化するとますます子どもにストレスが溜まってしまいます。

特にロタウイルス感染症やノロウイルス感染症など、症状が強い病気だとお風呂に入れないこともあります。こまめなおむつ交換で、かぶれを防ぎましょう。

また、日ごろからの保湿も大事です。赤ちゃんの肌はとてもデリケートなため、乾燥しがち。下痢をした時に肌が乾燥しているとダメージを受けやすいです。

国産オーガニックのローションなどで、お風呂あがりなどに保湿してあげてくださいね。

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下痢以外の症状の有無と、元気・機嫌をよく見て判断しよう

お腹の不調は、成長期の赤ちゃんや子どもによく見られる症状です。危険な病気の可能性もありますが、特に病気が原因というわけではないことも少なくありません。

危険な病気かそうでないかを見分けるコツは、発熱や嘔吐など下痢以外の症状の有無やうんちの状態、全身の状態をしっかりと確認することです。

食欲があり、元気で機嫌もよければひとまず心配はいりません。食事に気を付けながら様子を見守りましょう。

発熱や嘔吐など他の症状がある場合や、痛みやだるさなどで機嫌が悪い・泣くといった場合は、病気が原因で起きている下痢と考えられます。

脱水症状を起こすこともありますし、インフルエンザなど重症化する可能性のある病気に感染していることもあります。

普段から一番よく子どもの様子を見ているママの目だから、見抜ける病気もあります。子どもや赤ちゃんのお腹の元気度を、日ごろからこまめにチェックしてあげましょう。


赤ちゃんの風邪は水分補給で早く治そう!与える間隔や飲料の種類

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風邪をひいたときには、水分補給をすることが大切です。それは脱水症状を防ぐという目的があるからです。

大人でも、風邪を引いたら水分をしっかり取ることが大切ですね。だから赤ちゃんも同じことです。

赤ちゃんは体重が軽いので、嘔吐や下痢などがあるとすぐ脱水症状に陥ってしまいます。そうなるとママも心配で、どうしたらいいのか分からなくなると思います。

赤ちゃんが風邪をひいたときに、脱水症状にならないためにはママにできる対処法はどんなものがあるでしょうか。

赤ちゃんの水分補給はどんなやり方があるのでしょうか。お水が飲めない月齢の時なども合わせて考えていきましょう。

赤ちゃんが風邪をひいたら脱水症状に要注意

赤ちゃんが風邪をひいて、高い熱が出るなどの症状が現れると、普段に比べて一層栄養や水分の補給が大変になります。

赤ちゃんは体が小さいので熱は大きな負担です。高熱が出ると体が大量の汗をかいて熱を下げようとするので、すぐに脱水の状態になってしまいます。

脱水とはどのような状態かというと

脱水症状
体全体に栄養や酸素を行きわたらせて、老廃物と二酸化炭素を排出するように働いている体液が失われていっている状態。

体液の中には水と電解質であるイオンが含まれていて、イオンは体内で細胞の浸透圧をコントロールしたり筋肉や神経の働きにふかくかかわっている。

イオンとは、ナトリウムなどのミネラル成分が体に吸収されて分解され、微量の電気を帯びている状態のこと。

脱水症状になるとこのイオンが体から失われていくので、体を制御している神経の働きが鈍くなり手足がしびれる、力が入らなくなるなど危険な状態になる。

脱水症は血液の電解質、からだの水分がおかしくなって起きる。種類は二つあって、血液中のナトリウム(塩)などが不足する低張性脱水と呼ぶ状態と、単に水分が不足している高張性脱水と呼ぶ状態です。低張性は、下痢や嘔吐が続いているときなどに、塩分が足りなくなるような状態です。発熱や口の渇きよりも、だるい、頭痛、吐き気、けいれんなどの症状があります。

このように体から水分、体液とイオンが失われてしまうと、体はとても心配な状態になるのですね。

特にインフルエンザに罹った場合には、汗で体液が失われるだけでなく、下痢や嘔吐などでも水分が体から失われてしまいます。

赤ちゃんが風邪をひいて下痢や嘔吐が止まらない場合は特に脱水の危険性が高いと考えましょう。

そのような状態になると、早めの病院受診が必要になります。でもその前に、家庭でも出来ることがあるので、ママは上手に対処してあげてください。

風邪を引いたとき下痢や嘔吐があったら、水分補給に気を付けて

風邪で発熱や下痢、嘔吐が続くと、体から水分が失われて脱水症状に陥りやすいと書きました。脱水になると並行して様々な症状が合われます。

脱水症状の時に起こる体の変調を挙げます。

  • 体液が失われるので口が渇きます
  • 血流が悪くなるので体温が下がります
  • 血流の悪化に付随して頭痛やめまいが起こります
  • 脱水の状態が進行すると吐き気を伴います

それを防ぐためには、どのようなポイントに気を付けて水分を補給すればいいいのでしょうか。

また生後間なく、飲料水が飲めない赤ちゃにはどう水分を取らせればいいのでしょうか。

嘔吐があるときはミルクや母乳も無理にのませない

ベビー用品のコーナーには、0か月から飲める赤ちゃん飲料などが売られていますが、保健師さんたちはあまり推奨していません。

微量とはいえ糖分が含まれていることがあるので、肝臓の小さな赤ちゃんのお腹には負担だからです。

それに赤ちゃん自身もあまり飲みたがらないことがあります。完全母乳で子育てをしているママは、哺乳瓶を持っていないこともあるのではないでしょうか。

そのような場合には、ベビー用の麦茶やイオン飲料を赤ちゃんに飲ませることはできませんよね。

となると、基本は母乳などで水分を補給することになりますが、ぐったりしてしまってなかなかお乳を飲んでくれないということもあるでしょう。

そんな場合は無理に飲ませようとしないことが大切です。発熱して体力が失われている状態で無理をさせると逆に体力を失ってしまうことになります。

また嘔吐があるときは特に授乳量や授乳間隔に気をけましょう。嘔吐があるときの注意点として以下の3点が挙げられます。

  • 嘔吐することによって汗をかく以上に体から水分が失われる
  • 嘔吐したからと言って急いで授乳しようとすると逆に嘔吐を促進する
  • 急いで授乳することによってまた嘔吐してしまう危険性がある

ということが挙げられます。

0~2か月の赤ちゃんには、脱水の時無理にミルクや母乳を飲ませるのではなく、おもちゃなどで機嫌を直すことをおすすめします。

気分が良くなってこないことには、落ち着いてミルクやお乳を飲んでくれませんからね。

下痢や嘔吐が続いている時は、赤ちゃん本人も苦しくて機嫌が悪くなります。そして泣くので一層辛くなります。ミルクどころではないですね。

眠れるようなら寝かせることも大切です。睡眠をとることで体力を回復し、ミルクを飲むことが出来るようになります。

基本的に赤ちゃんが熟睡している時には、無理に起こさない方が良いです。授乳時間が空いてしまっても、自然に起きるのを待ちましょう。

まれに超熟睡型の赤ちゃんが居て、生後2か月程でも10時間近く眠って脱水になってしまうことがあります。

しかしそんな例はめったにありませんし、病院からもらう薬には眠らせて体力を回復させる目的もあります。

赤ちゃんは眠れる時は眠らせておく。体調が悪い時の鉄則です。同時にママも体を休めてくださいね。

気分が少し落ち着いてきたら、徐々にミルクや母乳、あるいはお白湯などを赤ちゃんが飲める量、焦らずに与えます。

3か月以降の赤ちゃんは、少しずつ内臓の形が整ってくるので、麦茶やベビーイオン水などを与えてるのもいいですね。

下痢が続く時の授乳間隔は、一回の授乳から1時間以上はあけることが理想です。ミルクを飲んだ後すぐにお腹がぐるぐる、と鳴らないか、チェックしましょう。

飲み物を口に入れてすぐお腹がぐるぐる言うようでは、胃腸が活発に動きすぎています。

お腹のぐるぐる音を目安に、胃腸を刺激しない少量の水分から飲ませていきます。働きすぎているお腹を休ませる目的です。

脱水が気になる時の長風呂はNG

また風邪を引いて熱が高いときに、赤ちゃんに長い入浴をさせることは、お勧めできません。

熱が出て汗をかいているので、お風呂でさっぱりさせてあげたいと思いますよね。

でも長風呂をすると、さらに汗が出てしまいます。

発熱している時には、体温を下げるために汗がたくさん出ますね。その分体からは体液が失われています。

なおかつお風呂で汗をかいてしまうと、心配な脱水の症状をさらに進めてしまうのです。

熱が高いときには、無理にお風呂に入れずに、体を蒸しタオルで拭いたり、こまめに着替えるなどの対応を取りましょう。

これだけでも充分すっきりします。体の不快感が取れれば、赤ちゃんも機嫌が良くなってミルクを飲みやすくなるでしょう。

下痢、嘔吐が続くときには柑橘類や乳製品は避けましょう

風邪をひいて下痢が続いている時に、クエン酸を含んだ食べ物は出来るだけ与えないようにしてください。

離乳食の前段階としてみかんなどの果汁を与える方もあることでしょう。ですが嘔吐が続いて弱っている胃に柑橘系はよくありません。

柑橘系植物のみかんやオレンジ、レモンなどに含まれるクエン酸は、腸管と呼ばれる部分を刺激して一層下痢しやすくなってしまうのです。

腸管とは、体の中の消化器官の総称で、大腸と小腸を合わせてこう呼びます。消化器官はクエン酸の影響で活発に動くようになります。

クエン酸と腸の関係
クエン酸は胃に入ると胃酸の出を刺激して消化活動の活発化を促します。抗することによって食べたものをスムーズに消化できるようになります。

梅干し食べて食欲が湧くのは、このようにクエン酸の刺激によって胃酸が分泌されて胃が活発に動いてるからです。

またクエン酸は腸に入ると酸性からアルカリ性の性質を変え、このことから腸を健康にする善玉菌を増やす働きを持つのです。

そのため一般的にはクエン酸を多く含む食べ物は胃腸の働きを良くするために効果的なのです。

クエン酸は「クエン酸回路」または「クエン酸サイクル」といわれるシステムの中で重要な働きをします。「クエン酸回路」は食べ物をエネルギーに代える、エネルギー代謝機能です。
胃や腸で消化・吸収された食べ物は、各細胞内で「ピルビン酸」となってクエン酸回路へ取り込まれます。
もともとクエン酸回路の一部であるクエン酸やリンゴ酸などの「果実酸」を直接摂取すると、クエン酸回路の働きが活発になることは良く知られています。

しかし風邪を引いている赤ちゃんは、ウイルスに刺激されて普段よりも胃腸の働きが活発になってしまっています。

ですからこれ以上胃腸の働きを刺激しないように、クエン酸を含む食べ物は与えないようにすることがたいせつです。

赤ちゃんの風邪のほとんどは、ウイルスが原因である可能性が大きいです。体の中に入ったウイルスによって、腸が刺激されて下痢が起こるのです。

ですから風邪の時は、これ以上腸の働きを刺激しないように、胃酸の出を多くする食べ物はなるべく与えないようにしましょう。

同じく乳酸菌飲料や乳製品も下痢の時には与えてはいけません。乳糖不耐症という症状が出る心配があるからです。

乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ)が下痢やガスの原因になる事が多いです。と言うのは、乳糖不耐症といって、乳製品の中の乳糖を腸の中で分解しきれずに下痢を起こしてしまう方が、多いのです。

柑橘系の飲み物、牛乳やヨーグルトなど、普段よく与えている食べ物でも、風邪で下痢が続くときには避けてください。

風邪の時の上手な水分補給は?赤ちゃんの要求に合わせる事

赤ちゃんが風邪を引いてしまっている時は、脱水の心配があるため、慎重な水分補給が欠かせません。

汗や嘔吐や下痢によって、体からはすぐに水分が失われてしまうからです。重傷な場合には命の危険も考えられます。

だからと言って、むやみに口から水分を与えてもいいのかというと、そうではありません。あくまで赤ちゃんのペースに合わせて飲ませることが重要なのです。

胃腸が活発に動いている時は水分の取り過ぎは危険です

先にも書きましたように、風邪の時はウイルスを体の外に出そうとする働きで普段よりも胃や腸が活発に働いています。

そんな時に水分補給のためだと思って、スポーツ飲料などのようなものを多く与えてしまうと赤ちゃんの体が受け付けません。

余計に嘔吐を促して、脱水状態を加速させる原因になってしまいます。水分の補給は、あくまで赤ちゃんが欲しがる程度にとどめておきましょう。

体が元の状態に戻ってくるにしたがって、水分も通常通りに摂取できるようになってきますから、熱や嘔吐が続くからと言って焦りは禁物です。

水分は時間をかけてゆっくりと与えましょう

活発になっている胃腸の働きをこれ以上刺激しないためにも、風邪の時の水分の取り方はゆっくりと時間をかけて行うことが重要です。

まずは、水分を取ってからどれくらいの間隔で下痢や嘔吐が起こるのかを良く観察してみましょう。

先にも書きましたが、口から取った水分がすぐにぐるぐるっと下痢になってしまうようでは、腸の働きは相当活発な状態です。

そんな時にすぐさま水分を与えることは危険ですので、下痢が頻回の時には水分の補給は30分から1時間置きを心がけてください。

また、お腹が苦しいときに無理に飲ませようとすると、赤ちゃんの機嫌が悪くなってしまいますね。

病気の時は、どんな時でも赤ちゃんの機嫌を最優先しましょう。泣いて嫌がる時は無理に飲み物を進めないことがポイントです。

与える量はペットボトルの蓋大の容器に一杯ずつから始めましょう。お腹の動きを刺激しないためにもこの量が最適です。

一度水分を与えて下痢が来ないか様子を確認して、機嫌が良く飲み物を嫌がらないようでしたら、徐々に量を増やしていきましょう。

赤ちゃんの風邪におすすめイオン水

風邪を引いたときの水分補給には、乳児用イオン飲料やベビー麦茶などを使って体から失われた電解質を補うことも必要です。

ただし一般的な大人用のミネラルウォーターは避けましょう。ミネラルウォーターは電解質を補給できますが、赤ちゃんの体には負担です。

体の未発達な赤ちゃんは、まだ口から取り込んだミネラルを分解吸収する力が備わっていないのです。

赤ちゃんの身体はまだまだ弱く、大人なら平気なレベルのミネラル成分でも赤ちゃんの場合は胃腸や腎臓にかなり負担がかかってしまう可能性が高いようです。
ミネラル成分の中のマグネシウムなどは下剤の成分ともなってしまうので、身体の小さい赤ちゃんは下痢になりやすくなってしまうようです。

赤ちゃんが風邪を引いたときに、飲ませやすくミネラル分を手軽に補うことの出来る飲料水を紹介します。

イオン飲料は汗で失われたミネラルを補ってくれる

電解質は、体の中で神経どうしの伝達を行う物質として働きます。ですから汗で電解質、つまりミネラルが失われてしまうと危険です。

風邪で汗をたくさん書いている時には母乳、ミルク、真水以外にもイオン飲料で水分を補給していくことが大切です。

よく使用されているイオン飲料は、「アクアライトりんご」という商品です。赤ちゃん用のイオン飲料として有名なのでベビーコーナーに良く置かれています。

アクアライトのイオンの濃度は、赤ちゃんの体液のイオン濃度の合わせて作られています。だからこそ下痢で失われるイオンを効率良く補うことが出来るのです。

またアクアライトは浸透圧が普通の水よりも高いので、水分を失っている体に素早く吸収されて脱水を改善してくれます。

母乳やミルクばかりを飲んでいる赤ちゃんにとって、味気ない真水はなかなか受け付けないものです。

その点、アクアライトりんごはほんのんりとしたりんご味がついているので、食欲を刺激して、体力の落ちている赤ちゃんでも飲みやすくなっています。

ベビー用の飲料水を上手に活用して、早めの脱水症状回復に努めることも風邪の対処法として重要です。

糖分が心配な時は自家製イオン水や麦茶で対応

市販のイオン飲料では糖分の濃度が必要だと心配されている場合は、自家製のイオン水を作って対処しましょう。

乳児健診などでもよく言われますが、市販の乳児用飲料水にはゼロか月から可能、と書かれていてもかなりの量の糖質を含んでいることがあります。

糖分の過剰摂取が不安だというママは、家庭でも作れる簡単イオン飲料を用意して脱水に備えましょう。

自家製イオン飲料の作り方

材料 
水 200cc、
砂糖 ティースプーンに半分
塩 1つまみ

  1. 水200ccは沸騰させて砂糖と塩を良く溶かす
  2. 常温のまま保存して少しずつ飲ませる

これならば、砂糖がどれだけ入っているのか自分の目で確かめることが出来ますし、塩を入れることでミネラル分の吸収を補う働きもあります。

それに市販のイオン飲料は一回買ってしまうとなかなか飲みきれず、残ってしまうことがありますが、自家製イオン水ならばその都度作れます。

添加物の心配などもしなくて良いこの自家製イオン飲料は、月齢が上がって行っても風邪のたびに水分補給に使えます。

また同じように糖分の取り過ぎが気になる方は、ベビー麦茶などでもミネラルを補給することが出来ます。

麦茶にはカリウムやマンガンなどのミネラル分が豊富で、しかもノンカフェインなことから、赤ちゃんからお年寄りまで幅広く健康に飲める完全飲料とも言われています。

ベビー麦茶はさらに濃度を薄くしたものが市販されていますので、赤ちゃんの体の負担にもならず、安全です。

早く風邪を治すためにも上手に水分を補給しましょう

赤ちゃんが風邪を引いてしまった時の水分の取り方は脱水との微妙な駆け引きが必要になってきます。

汗や嘔吐などで失われた体液やミネラルを早急に補う必要がありますが、あまり急ぎ過ぎると、かえって胃腸の働きを刺激してしまいます。

そうなるとせっかく水を飲ませてもまたすぐ吐き出して、余計に脱水が進んでしまいます。

風邪を引いている時には焦って必要以上の水分を取らせないことが重要なのです。

基本的には、赤ちゃんが欲しがっているペースに合わせて与えるように心がけましょう。下痢が続いても機嫌がいいようなら急いで水を飲ませることはありません。

ただ、なかなか熱が下がらなかったり下痢の症状が落ち着かない場合には、体重の減少や栄養補給の面にも不安が出てきます。

そういった場合のため赤ちゃんでも飲めるやさしい味のイオン飲料は数種類市販されていますから、状況にあわせて使い分けてみてください。

基本的に風邪の時の自宅療養は、大人も赤ちゃんも同じです。しっかり体をあたためて無理はしないこと。

それを心がけながら、赤ちゃんの様子をつぶさに観察して最適な水分補給のタイミングをタイミングを計ってあげてください。

赤ちゃんが風邪…下痢の時にお風呂はOKか?など症状別ケアポイント

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赤ちゃんが生まれると、すぐにお世話がスタート。

赤ちゃんはいきなり様々な病気になります。熱が出たり、吐いたり、下痢になったり、咳が出たり、鼻水が出たり…。

そんなときに慌てないために、病気になる原因や、詳しい症状、どのような対処をすればいいのか、おうちでのケアや病院にいくタイミングなどについてご紹介します。

うちの子もしかして風邪?風邪症候群の判断基準

鼻やのどの粘膜からウイルスが入り込み、ウイルスのついた部位に症状がでるのが、おもな風邪症候群の症状です。症状には以下のものがあります。

  • せき
  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • くしゃみ
  • 喉の痛み

このような症状が出た時、まずは風邪を疑います。ウイルスには様々ありますが、発熱、腹痛、下痢、発疹が出ることもあります。

風邪と間違えやすい病気

風邪かなと思って病院へ行き、風邪ではない場合もあります。風邪と同じような症状が出る病気は参考までに以下のものです。

突発性発疹では高熱の後に赤い発疹が全身に出る

突発性発疹は突然38度以上の高熱が出て、3,4日ほどで下がります。熱が下がると一日以内に赤い小さな発疹が全身に広がります。

風邪と似ている症状は、高熱や軽い下痢や咳などがあるところです。

突発性発疹に特徴的な症状は、以下のものです。

  • 高熱の割には機嫌がよく、食欲もある
  • 高熱後24時間以内に出る赤い発疹

病院では発疹が出るまでは突発性発疹と言う診断が出ないので、それまでは風邪と同じホームケアをします。

インフルエンザでは風邪よりもさらに重い症状が出る

インフルエンザは感染した人のくしゃみやせきによって飛沫感染し、感染力が強く、潜伏期間は1~4日ほどです。

風邪と似ている症状は、鼻水、喉の痛み、せきなどです。

インフルエンザに特徴的な症状は、以下のものです。

  • 寒気で体がぶるぶると震える
  • 高熱が一週間以上も続く
  • 全身がだるくなる
  • 全身のあちこち(筋肉や関節)が痛くなる

6カ月以上なら、赤ちゃんでも予防接種を受けることができます。症状が重い場合には早めに受診して下さい。

溶連菌感染症はつらい喉の痛みが特徴

溶連菌感染症は、溶血性連鎖球菌によって起こる病気で、喉の痛みが特徴です。

風邪と似ている症状は、39度前後の高熱と、喉の痛み、頭痛や嘔吐などです。

溶連菌感染症に特徴的な症状は、喉が真っ赤にはれ、つばを飲み込むのもつらいほどののどの痛みが出ることです。

猩紅熱(しょうこうねつ)という病気に進行すると、赤く細かい発疹が全身にひろがり、舌にも真っ赤なブツブツがでることがあります(イチゴ舌)。

咽頭結膜熱(プール熱)では、目ヤニや目の充血がある

咽頭結膜熱はアデノウイルスの感染で起きる夏風邪の一種で、プールで集団感染することがあるので「プール熱」とも言われます。

風邪と似ている症状は、39度~40度の高熱と喉の痛み、せき、鼻水などです。

咽頭結膜熱に特徴的な症状は、以下のものです。

  • 目の充血
  • 目ヤニが多く出る(結膜炎の症状)

結膜炎の症状があると、眼科と小児科のどちらにいくか悩むところですが、熱やせきの症状がある場合に、眼科に先に行く必要はありません。小児科でみてもらってから、紹介や勧めがある場合に眼科へいきましょう。

気をつけたい!風邪によって併発する病気

赤ちゃんの抵抗力が弱くなると、ただの風邪でも症状が重くなり、病気を併発することがあります。風邪によって引き起こされる症状は以下のものです。

  • 激しい咳が出る…急性気管支炎
  • 高熱やのどの痛みがひどくなる…急性扁桃腺炎
  • 耳が痛くなる…中耳炎
  • 発熱によって起こる…熱性けいれん

早めにケアすることが重要です。

熱が出た!熱が出るのは、体の防御反応

体にウイルスや細菌が入ると、体は体温を上昇させます。体の体温が上がることで、ウイルスや細菌の増殖は抑えられます。

つまり、発熱は自分の体を守るためにおこなわれる反応なのです。

ですから熱を下げることよりも、どうして発熱したのか知り、その原因に対する治療をすることが大事です。

赤ちゃんの場合は体温よりも全身症状に気をつける

通常、37.5度以上あると「発熱」といいます。

しかし赤ちゃんの場合は、熱が38度以上あっても、元気に笑ったりしていることもあり、お母さんとしてはびっくりすることもあります。

赤ちゃんと大人では熱に対しての反応が全く違うため、赤ちゃんの場合は、熱の温度よりも、全身症状に気をつけてみるようにしましょう。

「全身症状」とは以下のようなことです。

  • 元気があるか
  • 機嫌がいいか
  • 食欲はあるか
  • おしっこはいつもどおりでているか(色が濃くないか、回数が少なくないか)
  • 他の症状はないか(発疹、下痢、嘔吐、鼻水、せき)など

赤ちゃんが発熱したかも…疑わしい場合にすべきこと4つ

赤ちゃんが熱っぽいと思ったら、まず以下のことをしましょう。

  1. 赤ちゃんの体温を測る
  2. 発熱以外の症状がないか全身症状を確認する
  3. おでこや体の状態を見て、熱が上がっていそうであれば熱を測り、メモしておく
  4. 水分をとらせる

詳しく以下で説明していきます。

赤ちゃんの熱のはかりかた

赤ちゃんの熱を測るときは、以下のようにしましょう。

  1. 赤ちゃんの脇の下の汗を拭きとる
  2. ママの膝の上に赤ちゃんをのせ、脇の下に体温計をはさむ
  3. 腕をぎゅっと押さえる

わきが汗でぬれていると、うまく体温を測れなくなります。必ず汗を拭きとってから体温を測りましょう。

赤ちゃんの平熱を普段から知っておこう

赤ちゃんの平熱を知っていると、突然の熱が出た時や、健診や予防接種の紙を書く時など普段から役に立ちます。

体温は通常朝が高く、夕方から高くなります。午前中の平熱と夕方の平熱を知っておくと便利です。

食事前の安静にしている時に、一度、はかってみましょう。

赤ちゃんの発熱以外の症状でみておきたいこと

赤ちゃんの発熱以外の全身症状については、以下の点を確認します。

  • 元気があるか
  • 機嫌がいいか
  • 食欲はあるか
  • おしっこはいつもどおりでているか(色が濃くないか、回数が少なくないか)
  • 他の症状はないか(発疹、下痢、嘔吐、鼻水、せき)など
おしっこの色が濃い、回数が極端に減っているなどのときは脱水症状を起こしかけている可能性があります。すぐに病院を受診しましょう。

もし元気がなかったり、食欲がなかったり、機嫌が悪い時にはすぐに病院へ連れていきましょう。受診を急いだ方がいい症状について、以下で説明します。

0~3カ月の赤ちゃんの発熱で、病院に急いで連れていく症状

三ヶ月以下の赤ちゃんは、たとえ元気でも容体が急変することがあります。特に元気がないなど気になる症状がある時には、すぐに受診した方が安心です。

37.5度以上の発熱があり、診療時間外でも病院に急いで連れていく場合は、以下の時です。

  • 顔色が悪く、元気がなく、グッタリしている
  • 食欲がなく、水分もとらない
  • 機嫌が悪い
  • 痙攣・ひきつけをおこす

元気で食欲があるならば、37.5度以上の発熱があっても、診療時間内の診察で大丈夫です。

しかし38度以上の発熱が出ている場合は、診療時間内でいいので必ず受診するようにしましょう。

4か月以上の赤ちゃんの発熱で、病院に急いで連れて行く症状

赤ちゃんも4カ月になると、熱に対して少しだけ強い体になります。発熱以外に特に気になる症状がなければ、たいていは診療時間内の受診で大丈夫です。

37.5度以上の発熱があり、診療時間外でも病院に急いで連れていく場合は、以下の時です。

  • 顔色が悪く、元気がなく、グッタリしている
  • 食欲がなく、水分もとらない
  • 機嫌が悪い
  • 痙攣・ひきつけをおこす
  • 熱が40度以上ある
40度以上の熱が出た場合には、早めに病院へ連れて行くようにしましょう。

熱が出た時、おうちでのケア

熱が出たら幼稚園や保育園はお休みし、病院へ行きましょう。また外出をひかえ、家で絵本を読むなど安静にすごしましょう。

他に、おうちでできるケアをご紹介します。

こまめに水分補給をする

発熱で怖いのは脱水症状です。発熱しているとわかったら、こまめに水分を与えましょう。どのような水分を与えるかについては、以下のようなものがいいでしょう。

  • おっぱい
  • ミルク
  • 湯ざまし
  • 麦茶
  • 乳児用イオン飲料
  • 経口補水液

電解質を補える経口補水液や乳児用イオン飲料がおすすめですが、とりあえず赤ちゃんが飲めるものならば、上記のどれでも大丈夫です。

あまり飲みたがらない場合でも、スプーンなどでこまめに与えましょう。

食事はのどごしのいいものを、いつもどおりに与える

食欲があればいつもどおりに与えましょう。

風邪の時こそ「体力をつけなければ!」とご飯をたくさん食べさせたい親心がありますが、無理強いせず、赤ちゃんが食べられる範囲であげましょう。

メニューはうす味でのど越しのいいものにします。たとえば以下のようなものです。

  • おかゆ、おじや
  • くたくたに煮たうどん
  • 野菜スープ
  • ゼリー、プリン

発熱のほかに下痢の症状がある場合は、普段より柔らかめの物を与えるようにしましょう。

衣類や空調で温度調節を心がける

赤ちゃんの体の調子を見ながら、体を冷やしたり、温度調節をして、快適に過ごせるケアをしてあげましょう。

  • 冷たいタオル、水枕や冷えピタなどでおでこを冷やす
  • 額や背中にかいた汗は、お湯で絞った温かいタオルでふいてあげる
  • 衣類が濡れるほどたくさん汗をかいたら、着替えをさせる
  • 赤ちゃんが暑がるならば、室内の温度を調整する
  • 空気が乾燥しすぎないように、定期的に空気を入れ替える

冷たいタオルや水枕などで額を冷やすのは、顔が赤くなったり、汗をかきはじめてからにします。熱の上がり始めは寒気がするため、冷たいタオルや水枕で額を冷やすのはよくありません。

機嫌がいいならばお風呂に入れても大丈夫

赤ちゃんの機嫌が良かったり、元気があるならば、通常通りお風呂に入れても大丈夫です。

ただし、浴槽に長くつかると熱が上がることもあります。体が温まる程度にさっと入って出るだけにするか、シャワーをするだけにとどめましょう。

吐いた!赤ちゃんが吐くのはよくあること

赤ちゃんが吐くと、親としてはびっくりしてしまいます。しかし、おっぱいやミルクをのんだあとにちょっぴりミルクを吐く「いつ乳」などがあるように、赤ちゃんはよく吐くものなのです。

赤ちゃんは胃の入り口のしまりが緩いため、よく吐いてしまうのです。

しかし、他の病気のために吐く場合もあります。ちょっとした吐き気なのか、病気による嘔吐なのか、どのようなタイミングで病院へ行くべきなのか等をご紹介します。

赤ちゃんが吐いた場合にすること8つ

赤ちゃんが吐いたら、まず以下のことをしましょう。

  1. 吐いたものでのどを詰まらせることがあるため、吐いた後の顔は横に向ける
  2. ガーゼで口の周りと口の中を綺麗に拭きとる
  3. たて抱き抱っこにし、吐き気がおさまるのを待つ
  4. 落ち着いたら、衣類を綺麗にする
  5. 吐く様子を確認してメモしておく
  6. 吐いた物が食べた物と違うおかしな色(緑、赤)をしている場合、写真を撮る
  7. 水分を与える
  8. 体温を測り、他の全身症状がないか確認する

詳しく以下で説明していきます。

吐いた時に確認しておきたいこと4点

吐いた時には、病院を受診するときに伝えることを確認しておく必要があります。

受診時に医者に伝えるのは、以下のことです。

  • 赤ちゃんがいつどのような状況で吐いたのか(授乳後、離乳食後、遊んでいるときに突然なのか)
  • 嘔吐物の色は何色か
  • どんな内容物を吐いたのか(ミルクか、離乳食か、血液か、胆汁(緑色)なのか)
  • 何回くらい吐いたのか

嘔吐物が血液や胆汁だった場合、受診を急ぎましょう。

赤ちゃんの嘔吐以外の症状でみておきたいこと

嘔吐以外の症状については、以下のことを確認しましょう。

  • 元気はあるか
  • 機嫌はいいか
  • 食欲はあるか
  • 他の症状はないか(発熱、発疹、下痢、鼻水、せき)など
おしっこの色が濃い、回数が極端に減っているなどのときは脱水症状を起こしかけている可能性があります。すぐに病院を受診しましょう。

もし元気がなかったり、食欲がなかったり、機嫌が悪い時にはすぐに病院へ連れていきます。受診を急いだ方がいい症状について、以下で説明します。

0~3カ月の赤ちゃんの嘔吐で、病院に急いで連れて行く症状

3カ月までの低月齢の赤ちゃんは脱水症状をおこしやすいので、よく確認した方がいいでしょう。

嘔吐した場合に、診療時間外でも病院に急いで連れて行く場合は以下の時です。

  • 血液や胆汁(緑色の液)を吐く
  • 元気がなくグッタリしている
  • 水分を取る以上に、吐く量が多い
  • 授乳のたびに噴水のように吐く
  • おなかが張っている
  • おしっこが出ない
  • 唇が乾いている
  • 12時間以上、下痢が続いている
  • 吐くときに激しく泣く

血液や胆汁(緑色の液)を吐いた場合は救急車を呼んで、緊急に受診が必要です

唇が渇く、おしっこが出ないなどの場合は、脱水症状になっている可能性があるので急いで受診が必要です。

4か月以上の赤ちゃんの嘔吐で、病院に急いで連れて行く症状

4ヶ月以上の赤ちゃんになってからかかりやすい病気と言うのがあります。反復して何度も泣く場合には、6カ月から2歳の子供がなりやすい「腸重積症」などの病気になった可能性があります。

  • 血液や胆汁(緑色の液)を吐く
  • 元気がなくグッタリしている
  • おなかが張っている
  • おしっこが出ない
  • 唇が乾いている
  • 12時間以上、下痢が続いている
  • 反復して何度も泣く
  • 頭痛がある
  • 頭を打った後に強く吐いた
胆汁を吐くのは腸閉塞の可能性があります。急いで受診しましょう。

感染性胃腸炎が疑われる場合に、二次感染を防ぐ方法

ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルスなどのウイルスや細菌が胃や腸にはいりこみ起こるのが感染性胃腸炎です。

嘔吐したときに、下痢や発熱などの症状が出ている場合は感染性胃腸炎が疑われます。

感染性胃腸炎はうつりやすいので、吐いた物や下痢などが出た場合、以下のように処理して二次感染を防ぎます。

下痢の症状がなくなったからといって安心してはいけません。患者の便にはしばらくウイルスの排出が続きます。患者の便や嘔吐物を処理する際には使い捨ての手袋を使用し、用便後や調理前の手洗いを徹底しましょう。

便や嘔吐物はペーパータオル等で取り除き、ビニール袋に入れてください。残った便や嘔吐物の上にペーパータオルをかぶせ、その上から50倍~100倍に薄めた市販の塩素系漂白剤を十分浸るように注ぎ、汚染場所を広げないようにペーパータオルでよく拭きましょう。

とはいえ、赤ちゃんが吐いた時にここまでするのは難しいです。できるだけすばやく嘔吐物を袋に包んで捨て、流水と石鹸で素早く手洗いをするだけでも全然違います。

子供が感染性胃腸炎になっている時には、こまめな手洗いを心がけましょう。

吐いた時、おうちでのケア

吐くのは一回とは限りません。吐いた時には二度目の嘔吐に備えて、吐いた物で窒息しないように赤ちゃんは横向きに寝かせます。

ねんね時期の赤ちゃんは、背中に丸めたバスタオルなどを当てると、ぐらぐらせずに横向きにできます。

ねんね時期以降の(首が据わった)赤ちゃんは吐き気がおさまるまでたて抱きだっこしてあげましょう。

水分補給は段階をふんで少しずつ与える

脱水症状をふせぐために、こまめに水分を与えましょう。

吐いた後の赤ちゃんに水分を与える際には、以下のように段階をふみましょう。

  1. 吐いた後30分から1時間は何も与えずに様子を見る。
  2. 様子見後、何も吐かないで落ち着いた場合、湯ざまし、麦茶、経口補水液を10分~15分おきに少しずつ与える。与える量はだんだん増やすようにする。
  3. 吐き気がおさまって1、2時間たち、それまで吐かなかった場合にはおっぱいやミルクを少しずつ与える
  4. お腹が張っている場合、げっぷをさせる

ミルクの濃さは薄くしたりせずに、通常通りの作り方で、量だけ半分量から与えます。

食事は様子を見て与える

食事は様子を見て与えましょう。離乳食を始めたばかりの場合は、離乳食を無理に与えなくてもいいので、吐いたその日はお休みにします。

吐き気がおさまり、水分補給ができて食欲が回復したら、赤ちゃんが食べられるものを少しずつ与えていくようにしましょう。

  • おかゆ、おじや
  • くたくたに煮たうどん
  • 野菜スープ
  • ゼリー、プリン

以上のような食べやすいメニューにします。

吐き気がおさまればお風呂に入れても大丈夫

お風呂に入っても大丈夫なのは以下のようになってからです。

  • 発熱や下痢などのほかの症状がない
  • 吐き気がおさまって、元気がある

吐いたあとに、落ち着いたならば、シャワーでさっと体を洗ってあげましょう。

下痢をした!赤ちゃんは下痢になりやすい

赤ちゃんは消化機能がまだ未熟です。そのため離乳食や水分を多めに取っただけでも、一時的に軟便になることもあります。

うんちが多少緩めでも、食欲があり、機嫌が良いなら、様子を見ていいでしょう。

赤ちゃんが下痢になったらすべきこと4つ

赤ちゃんが下痢をしたら、まず以下のことをしましょう。

  1. オムツを取り替える。汚れがひどい場合はシャワーで洗い流す。
  2. 体温を測り、他の全身症状がないか確認する
  3. 水分を与える
  4. 下痢の回数とうんちの形をチェックする

できれば下痢のたびにおしりを洗い流してあげましょう。洗ったお尻には保湿剤を塗ります。

下痢をしたときに確認しておきたいこと

病院を受診するときに伝えることを確認しておきます。受診時に医者に伝えるのは以下のことです。

  • 一日何回くらい下痢をしたか
  • 軟便なのか、水のようなうんちなのか
  • 色は白かったり、血が混じってはいないか
  • 他の症状はないか(発熱、おう吐)など

ウンチが白かったり、血混じりだった場合には至急受診しましょう。

0~3カ月の赤ちゃんの下痢で、病院に急いで連れて行く症状

3カ月までの赤ちゃんの下痢で怖いのは脱水症状です。下痢の回数や量が多い時には水分を取らせるようにします。

感染症だとすぐに重症化しやすいので、早めに受診することが大事です。

下痢の場合に、診療時間外でも病院に急いで連れて行く場合は以下の時です。

  • 下痢の量がとても多い
  • 水分をとることができない
  • 白っぽいうんちが出た
  • 下痢なうえに、38度以上の熱も出ている
  • 唇や口の中が渇いている
  • 6時間以上おしっこが出ていない
  • 下痢のほかに嘔吐の症状もある

おしっこが出ない、唇が渇いているというのは脱水症状のサインです。

4か月以上の赤ちゃんの下痢で、病院に急いで連れて行く症状

下痢の回数や量が少なくて、水分を取ることができるならば、急いで受診しなくても大丈夫です。

脱水症状の兆候があったり、通常とは違う色のウンチが出た場合は至急受診が必要です。

下痢の場合に、診療時間外でも病院に急いで連れて行く場合は以下の時です。

  • 眠れないでウトウトしている
  • 水分をとることができない
  • 白っぽいうんちが出た
  • 血便が出た
  • 下痢なうえに、38度以上の熱も出ている
  • 唇や口の中が渇いている
  • おしっこの回数がいつもより少ない
  • 下痢のほかに嘔吐や腹痛の症状もある
うんちの色が白っぽい場合には胆道閉鎖症、イチゴジャムのようなうんちでは腸重積症の疑いがあります。診療時間外でも早めに受診しましょう。

下痢になった時、おうちでのケア

下痢の時はお尻がかぶれやすくなっています。以下のことに気をつけましょう。

  • 下痢をしたら、おむつはすぐに交換する
  • できれば、下痢の度にシャワーや座浴などで綺麗にお尻を洗ってあげる
  • もしくは湯で絞ったガーゼでやさしくお尻を拭いてあげる
  • うんちを拭きとった後のおしりに、ワセリンなどの保湿剤を塗り皮膚を保護する

赤ちゃんの皮膚はかぶれやすいので、優しく保護しましょう。

入浴は禁止ではありませんが、下痢についてはほかにも熱を伴っていたり体がぐったりしているなどの別の症状も併発していることが考えられるので、お風呂に入れるかどうかはお子さんの体調と相談が必須です。

また、胃腸風邪などの場合は浴槽の中でうんちをしてしまうかもしれないので、下痢がおさまるまではシャワーで対応するほうが無難です。

もし何日も入っていなくて赤ちゃんが痒がったりという場合は、気温が高めのお昼間にシャワーやベビーバスでの沐浴するなどの方法も検討してみてくださいね。

お風呂に入る場合は、必ずいつも以上に湯冷めしないように気配りをしてあげてください。さらなる下痢の悪化は絶対に避けなければなりません。

また、下痢の時には、お尻を拭く頻度が圧倒的にふえるので、市販のおしりふきを使い過ぎると刺激を受ける頻度が多くなり、おむつかぶれを発症して見る見るうちに真っ赤…という状況になってしまうことも。

おむつをすぐに交換、シャワーや座浴でおしりを優しく洗ってあげて、お尻の清潔を保ってあげてください。

そして、保湿をしておむつかぶれを未然に防ぎましょう。

少しずつ何度でも水分補給をする

下痢では水分が多く失われます。こまめに水分を与えます。

  • おっぱい
  • ミルク
  • 湯ざまし
  • 麦茶
  • 乳児用イオン飲料
  • 経口補水液

症状がひどい場合には経口補水液がおすすめですが、赤ちゃんが飲めるものなら上記のどれでも大丈夫です。

離乳食よりも水分補給を優先にする

下痢の時には離乳食よりも水分補給を優先に行ってください。

離乳食を始めて間もない赤ちゃんは、2、3日離乳食をおやすみして様子を見ます。離乳食が進んでいる場合には、ひと匙ずつ様子を見ながらすすめます。

赤ちゃんが元気で食欲もあるようなら、いつもどおり離乳食を与えても大丈夫です。以下のような消化にいいメニューがいいでしょう。

  • おかゆ、おじや
  • くたくたに煮たうどん
  • 野菜スープ
腸の粘膜が傷ついているので、牛乳やヨーグルトなど乳糖を含む物は避けます。

咳が出た!せきは呼吸を正常に保つため

せきは気管につまった分泌液や異物を除いて、呼吸を正常に保つための防御反応です。

以下のことが原因で咳は出ます。

  • ウイルスや細菌、アレルギー物質などで呼吸器の粘膜が刺激される
  • 呼吸器の粘膜にウイルスや細菌が感染して炎症を起こす
少しくらいならば季節の変わり目や気温の差が激しい時に、冷たい空気や埃に反応して咳が出ることがあり問題ありません。しかし、ひどくなるような咳は受診が必要です。

赤ちゃんに咳が出たらすべきこと4点

赤ちゃんに咳が出たら、まず以下のことをしましょう。

  1. せきが出た時の状況を確認する
  2. せきの音を確認する
  3. 咳以外の症状がないか全身症状を確認する
  4. 水分を取らせる

詳しく以下で説明していきます。

せきが出た時の状況を確認する

咳が出た時の状況を受診時にお医者さんに伝えるために、いつどういう状況で咳が出るのかを確認します。

  • 一日中咳が出るのか
  • 朝、昼、夜、寝ている間の、いつ咳がひどく出ているか
  • 春など特定の季節になると出てくるようになるのか
  • 特定の食べ物を食べるといつも咳が出るなどの症状なのか

季節による咳や、食べ物による咳はアレルギーの可能性があります。

咳の音を確認する

咳の音も受診時にお医者さんに伝えた方がいい情報です。どういう咳なのかは、以下のような音で表現するといいでしょう。

  • ゴホン、ゴホンという咳
  • コンコンという咳
  • ケーンケーンという(犬の遠吠えのような)咳

ヒューヒュー、ゼーゼーと呼吸するたびに音が出る場合もお医者さんに伝えます。

赤ちゃんの咳以外の症状でみておきたいこと

咳以外の症状では以下の症状がないか確認しましょう。

  • 元気があるか
  • 機嫌がいいか
  • 食欲はあるか
  • 咳がひどくて眠れないということはないか
  • 他の症状はないか(発熱、鼻水、のどが赤い、たんがでる)など
赤ちゃんは咳がひどくなると眠れなくなることがあります。そのような症状も伝えるようにしましょう。

0~3か月の赤ちゃんの咳で、病院に急いで連れて行く症状

三ヶ月以下の赤ちゃんは気道が狭いのでちょっとした咳でも、突然悪化して呼吸困難を起こすこともあります。症状をよく観察するようにします。

咳が出ている時に、診療時間外でも病院に急いで連れていく場合は、以下の時です。

  • 唇の色が紫色になっている。
  • 突然、喉に何か詰まったように、激しく咳こんでいる
  • 呼吸が苦しそう
  • 一日中咳をしていて、止まらない
  • ゼーゼー、ヒューヒューなどの音がして、咳がひどくて眠れない
  • 咳がひどくて水分が取れない
  • 声が出ない
唇の色が紫色になっている時は肺炎によるチアノーゼを引き起こしているかもしれません。夜間でも病院へ連れて行きましょう。

ゼーゼー、ヒューヒューなどの音がする場合、喘息の疑いがあります。

4か月以上の赤ちゃんの咳で、病院に急いで連れて行く症状

せきがひどくなるときは、炎症が気管支や肺まで広がっている可能性があるので早めに受診しましょう。誤飲で喉が詰まったために咳が出ることもあるので、このころから誤飲にも注意しましょう。

咳がひどく、診療時間外でも病院に連れていく場合は、以下の時です。

  • 唇の色が紫色になっている。
  • 突然、喉に何か詰まったように、激しく咳こんでいる
  • 呼吸が苦しそう
  • 一日中咳をしていて、止まらない
  • ゼーゼー、ヒューヒューなどの音がして、咳がひどくて眠れない
  • 咳がひどくて水分が取れない
  • 咳がひどくて離乳食を食べられない
  • 声が出ない

誤飲の恐れがある時には、救急車を呼んで緊急受診します。

離乳食がとれない、水分が取れない時には脱水症状を起こす危険があるので、診療時間外でも早めに受診するようにしましょう。

せきが出た時、おうちでのケア

赤ちゃんが咳こんで苦しそうな時は、たて抱きにして、背中をトントンと叩いてあげましょう。咳が少し楽になり、たんもきれやすくなりますし、赤ちゃんも落ち着きます。

他に、おうちでできるケアをご紹介します。

こまめに水分補給をする

水分を与えると、喉にうるおいを与えると、たんがきれやすくなります。湯ざましやぬるめの麦茶がいいでしょう。

以下のものは避けましょう。

  • かんきつ類の果汁
  • 冷たいのみもの

かんきつ類の果汁や冷たいものはのどを刺激して、咳がひどくなることがあります。

食事はのどごしのいいものを、様子を見て少しずつ与える

赤ちゃんが元気ならば、いつもどおり離乳食をあげても大丈夫です。けれど咳こんで吐いてしまうこともあるので、のどごしのいいものを少しずつ与えるようにしましょう。

  • おかゆ、おじや
  • くたくたに煮たうどん
  • 野菜スープ
  • ゼリー、プリン

かんきつ類や、冷たすぎるものは喉を刺激するために避けましょう。

換気をして、湿度を高めに保つ

乾燥したり異物が入ると咳がひどくなることもあるので、室内の空気に気をつけましょう。

  • 窓を開けて、定期的に換気をする
  • 加湿器を使用し、室内の湿度を50~60パーセントに保つ

空気を綺麗にして、喉に優しい環境をつくります。

元気があればお風呂に入れても大丈夫

元気があれば、ぬるめのお風呂にさっと入れてあげましょう。お風呂の湯気を吸わせてあげると、呼吸が一時的に楽になります。

咳がひどすぎる時や、ゼーゼーしているときにはお風呂は控えます。

鼻水が出た!鼻水が出るのは、鼻に入った異物から身を守るため

鼻から侵入する刺激に対して身を守るために鼻水は出ます。赤ちゃんの鼻腔は大人よりも狭く、詰まり易くなっています。

赤ちゃんは鼻などの粘膜がデリケートなので、温度変化や空気の乾燥や埃が入るだけでも、鼻水が止まらなくなる事があります。

少しくらいでは病院へ行くほどのことでもないですが、以下では病院を受診する目安も説明します。

赤ちゃんに鼻水が出たらすること3点

赤ちゃんに鼻水が出ていたら、まず以下のことをしましょう。

  • 鼻水をティッシュやガーゼ等でこまめに優しく拭き取る
  • 鼻水の状態を確認する
  • 赤ちゃんの体温を測る
  • 鼻水以外の症状がないか全身症状を確認する

詳しく以下で説明していきます。

赤ちゃんの鼻水の状態を確認する

病院に行って先生に症状を説明するために、赤ちゃんの鼻水の状態を確認しておきます。

以下のような点を確認しましょう。

  • 水っぽくて透明な鼻水
  • ねばねばとしている鼻水
  • 黄色っぽくドロドロとしている鼻水
  • 常に口が開いているか(鼻が詰まって鼻呼吸できないか)
  • 鼻水が出ている状態は何日続いているか

体温を測って熱がある場合は、お医者さんにそのことも伝えてください。

鼻水が出ている時、病院を受診する目安

鼻水は少しくらい出ていても、おうちケアで様子を見ても問題はありません。以下のような症状がある場合には、病院を受診しましょう。

  • 元気がない
  • 機嫌が悪い
  • 食欲がない
  • おっぱいやミルクを飲みにくそう
  • 呼吸が苦しそう
  • 鼻水が黄色っぽくてドロドロしている
  • さらさらした水っぽい鼻水が止まらない

サラサラした水っぽい鼻水が出ている場合は、アレルギーの可能性があります。

上記の点でいずれか一つでも気になる点がある場合は、病院を受診します。すべてがクリアされている場合には、おうちケアで1、2週間様子を見ても大丈夫です。

赤ちゃんの鼻水で、病院に急いで連れて行く症状

鼻水が出て、呼吸が苦しそうであれば、診療時間外でも病院へ連れて行きましょう。

他に吐き気や発熱など他の症状がある場合は、鼻水よりもそちらの項を確認してください。

鼻水が出た時、おうちでのケア

鼻が出ているだけならば、お風呂や離乳食は通常通り与えて大丈夫です。

発熱や咳、吐き気など他の症状がある場合は、他の最も気になる項目を確認ください。

詰まっている鼻をほぐすケア

鼻が詰まっている場合には、以下のことをやってあげましょう。

  • 蒸しタオルを鼻に軽く当てる(同時に口をふさがないように注意)
  • 市販の鼻水吸引器で鼻水をとってあげる
  • ベビーオイルなどを綿棒に染み込ませ、固まった鼻水を少しずつやわらげる。

鼻の下が赤くなっているようなら、保湿クリームなどを塗ってあげましょう。

加湿をして、衣類と室温を調整

乾燥することでも鼻詰まりがひどくなるので、部屋を乾燥させないように部屋を保ちます。

  • 加湿器を使う
  • 洗濯ものや濡らしたタオルを部屋に干す
  • 煙草の煙は鼻の粘膜を刺激するので、赤ちゃんの前で吸わない
気温が下がると寒く感じてくしゃみや鼻水が出ることがあります。衣類を温かくしたり、靴下をはかせることで鼻水がおさまることもあります。

子供の病気はよくあること、落ち着いてケアをしましょう

子供が病気になると、私も最初の頃はおろおろしました。うんちがでなくて救急病院へ行き、熱が出ると救急車を呼び…(呼べませんでしたが)。

お母さんからしてみると、小さい赤ちゃんが熱でガタガタしだすだけでも、日常の大人がなるのとは全く違う症状で、びっくりしてしまいます。

赤ちゃんにそういうことがよくあるとは思わないので、元気がなくなってグッタリしていると、とてつもない不安に襲われます。

そう言う時に、もしどうしても不安な時にはかかりつけの小児科に相談するか、夜間や休日の場合には小児救急電話相談ダイヤル「♯8000」に電話をかけましょう。

休日や夜間に行ける近くの医療機関を調べておくと、いざというとき慌てなくて済みます。

しかし子供がたくさん病気をするのも、小学生ぐらいまで。

たくさんの病気を経ることで、赤ちゃんの体もお母さんのタフさもレベルアップしていきますから、安心して下さいね。

赤ちゃんの便秘の主な原因8つを知って、便秘予防と解消方法をチェック

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赤ちゃんの不調は、ママにとってとてもつらいことですよね。ロタウイルスやインフルエンザといった急性の病気も困りますが、体質的な不調も気になるものです。

体質的な不調の代表のひとつが便秘ではないでしょうか。赤ちゃんの苦しい便秘、どのように対処すれば良いのでしょう。

意外と難しい赤ちゃんの便秘の見極め方をはじめ、便秘の対処法・また便秘を防ぐ生活習慣をご紹介しましょう。

赤ちゃんの便秘について、基礎的な知識をマスターしましょう

赤ちゃんの便秘とは、いったいどんな状態を指すのでしょうか。赤ちゃんの便秘について調べてみました。

意外に多い赤ちゃんの便秘…液状のうんちが出る時期にもなる

液状のうんちが出る赤ちゃん。大人の固いウンチのイメージとは違いますが、それでも便秘は多いんです。

赤ちゃんは産まれてから半年くらいまでミルクや母乳だけを飲んで成長し、その後離乳食になっていきます。

ミルクや母乳も離乳食も、水分をたっぷりと含んでいますよね。便秘とは無縁のように見えますが、便秘になる子も少なくないのです。

大人の女性にとって便秘は非常にポピュラーな不調です。

  • 習慣的に便秘気味
  • 旅行などがきっかけで便秘になる
  • 外出先のトイレで排便できない
  • 下痢と便秘を繰り返す

このようにさまざまな便秘症を抱えている人がいます。では、赤ちゃんの便秘はどうなのでしょうか。

赤ちゃんによって違う便秘のバロメーター…普段から観察を

実は、「これが赤ちゃんの便秘だ!」と断言できるような、はっきりとした症状はないと言っても過言ではないのです。

子供の便秘には定義があります。

週に3回より排便が少ない、もしくは5日以上出ない、排便時に肛門が切れるような場合は便秘と診断されます。

赤ちゃんが便秘をしているかどうかは、その赤ちゃんによって判断基準が異なります。

普段の排便と比べてみて、赤ちゃんの様子が明らかにおかしいようであれば、便秘と言えるでしょう。

では、どんな状態が便秘なのでしょうか。それを知るためにはまず、赤ちゃんが日頃どんな排便リズムを持っているのか把握することが大切です。

赤ちゃんの排便リズムは毎日1回とは限りません。個人差が大きいものです。

  • 毎日3回も4回もうんちが出る
  • 2~3日に1度しか出ない
  • 3~4日開くが、出る日は1日何度も出る

というように、赤ちゃんによって排便リズムはかなり違います。

他の子とはちょっと違ってもそれがいつものリズムであり、赤ちゃん自身が不快なそぶりを見せなければ便秘ではないことも多いのです。

ただし4~5日以上出ないとお腹が張るなど苦しい症状が出始めるので、週3回未満、4日以上出ない場合は便秘かもしれないと考えると良いでしょう。

普段から赤ちゃんの排便リズムをメモに取るなどして、しっかり観察し把握しておきたいですね。

赤ちゃんの場合に、何日便がでなければ治療が必要な「便秘症」とするかは、専門家にもはっきりといえません。週に1回の便でも元気で問題なさそうな子もいるからです。しかし、ほとんどの赤ちゃんは3日に一回以上の便がでますし、4日以上出ないとおなかがはったり、ぐずったりする子が多いと思われるため、1歳以上の子と同じように、1週間で便の回数が1週間に3回より少ない時に便秘症と考えるのがよいという意見が多いようです

赤ちゃんの便秘サインをチェック!便秘と思われる兆候を紹介

それでは、具体的にどんな状態になったら便秘と言えるのでしょうか。

基本のサインは赤ちゃんが排便時に苦しそうなことといえます。さらに便秘が原因と思われる不快感があることも、便秘のサインといえるでしょう。

具体的な「便秘と思われるサイン」をご紹介します。

  • ウンチをするときに真っ赤になって苦しそうにいきむ。
  • うんちが出る時、痛そうなそぶりを見せたり泣くことがある
  • うんちでおしりの穴が切れて血が出る。うんちに鮮血がつく。
  • 切れてはいなくても、おしりの穴が真っ赤になって痛そうに見える。
  • お腹が張ってきて、触ると硬く感じる
  • おっぱいやミルクの飲みが悪くなった
  • 機嫌が悪い
  • 病気ではなさそうなのに嘔吐する
  • うんちの出が悪く、発熱した

こうした状態であれば、排便が苦しい便秘状態と言えます。

うんちがしたい時は赤ちゃんがそわそわ落ち着かなくなるなど、ある程度ママに判るサインを出すことがあります。

便秘に苦しむ赤ちゃんはお腹が張る不快感や排便が苦しいため、泣いたりぐずったりすることも多いですね。

ただし生後しばらくの赤ちゃんは、便秘をしているわけではないのに真っ赤になっていきむことがあります。

うんちの出が悪くないのであれば、成長にともなう自然な現象です。うんちの回数を毎日記録し、自然ないきみか便秘性のいきみか見極めると良いですね。

さらに赤ちゃんの生活をよく観察していると、うんちの状態以外の不快感を抱えていることが判る時もあります。

こうした症状が見られたら、便秘のサインかもしれません。元気がなくなってきたと感じたら、食欲や排便回数をチェックするとよいでしょう。

1日1回出ない、2日もウンチが出ていない・・・と回数が少ないからといって、すぐに便秘になってしまった!と慌てる必要はありません。中には1週間に1回しかウンチが出ない赤ちゃんもいます。赤ちゃんの月齢や個人によって、頻度はまちまちですので、まずはウンチの状態を見ます。
コロコロの硬いウンチではなく、やわらかくてねっとりした粘土のようなウンチで、下記のような症状がなければ、まずは一安心です。
おなかが張っている
おっぱい(ミルク)の飲みが悪い
嘔吐する
硬くなったウンチのせいで肛門が切れてしまった

赤ちゃんの便秘を引き起こす、主な8つの原因について

では、なぜ赤ちゃんは便秘になってしまうのでしょうか。水分をたっぷり飲んでいるはずの赤ちゃんの便秘の理由を探ってみました。

ひとつではない便秘の原因…実はいろいろな要因が絡んでいる

赤ちゃんが便秘になる原因はひとつではありません。いろいろな原因があり、複合的に便秘を引き起こしていることもあります。

それでは、赤ちゃんの便秘原因にはどんなものがあるのでしょうか。

  • もともと腸や肛門などに病気を持っている
  • 筋肉などがまだ未熟で上手に排便できない
  • 母乳やミルクが足りない
  • 離乳食の進みが悪い・量が足りない
  • 離乳食による腸内環境の変化
  • 離乳食による水分不足
  • 運動不足
  • 生活リズムの乱れ
  • おしりに傷やただれがあり、いきめない
  • ストレス
  • 下痢のあと

意外にたくさんあって驚きますよね。それでは、ひとつずつなぜ便秘を引き起こしてしまうのか見てみましょう。

1.腸や肛門などに病気を持っている…生まれつきの異常も

赤ちゃんの中には、生まれつき腸や肛門に異常がある子もいます。

鎖肛
生まれつき肛門がちゃんと開いていない。生まれて初めてのうんち(胎便)が24時間以内に出ない・成長障害が出るなどの症状が現れる
Hirschsprung病
肛門は開いているが、肛門に近い部分の腸がいつも収縮しているため便が出にくい。

出にくいが症状がそんなに重くない場合もあるので、1歳くらいまで気付かれないこともある。

こうした病気の場合は非常に頑固な便秘を引き起こすだけでなく、治療も必要になります。おかしいなと感じたらすぐに小児科を受診しましょう。

  • 体重が増えない・減少する
  • 嘔吐を繰り返す
  • 血便が出る
  • 軟便が頻繁に出る
  • お腹が張る
  • お腹に触れるとしこりを感じる

これらの異常に気付いたら病気の可能性があります。即受診してくださいね。

便秘の原因となる病気の中で、特に重要なものは、鎖肛とHirschsprung病です。どちらも生まれつきの病気で、鎖肛は肛門がちゃんと開いていないために便がでないものです。Hirschsprung病の場合は肛門は正常ですが、腸の肛門に近い部分がいつも収縮している状態なために便がでない病気です。

2.腸や排便機能の未熟による便秘…成長を待ち異常なら受診を

赤ちゃんによっては、腸や排便機能が未熟なため上手にうんちが出ないケースもあります。

この場合は成長とともにウンチが出やすくなっていくと考えられますが、先ほどご紹介したような病気を抱えている場合もあります。

週に1度しかウンチが出ない・苦しそうで体重が減る…などの症状が現れている場合は、やはり小児科に相談しましょう。

3.母乳・ミルク不足で起きる便秘…成長とともに飲む量も増える

赤ちゃんは産まれた日からどんどん成長を続けます。あっという間に体重が1キロ増え、産まれた時の倍まで増えていきます。

それに合わせてミルクや母乳を飲む量もどんどん増え続けます。ミルクは成長に合わせて1日に飲む量の目安が判りやすいですね。

体重増加や月齢に合わせ、忘れずに増やしていきましょう。母乳やミルクは水分も補っています。

一方、母乳はママの体調によって分泌量が変化し、質も変わります。完全母乳や混合栄養でも母乳の割合が高い場合、便秘が続くようなら母乳不足を疑ってみましょう。

新生児期のように飲む前後の体重を計ると確実に分泌量が判りますが、1週間ごとの体重増加で計算してみてもよいでしょう。

母乳はミルクと比較して消化が良いので、うんち量が少なくなるケースもあります。体重増加やお腹の張りなどで便秘を判断しましょう。

もしも母乳が足りていないようなら、ミルクを足すなどして必要な量を補いましょう。母乳育児にこだわりたいママは、湯冷ましなどを与えて水分摂取量を整えましょう。

4.離乳食の進み具合が月齢と合っていない…しっかり進めよう

最近はアレルギーへの配慮から離乳食のスタートを5~6ヶ月からとゆっくり目にした方が良い、という説が一般的になっています。

またアレルギーを恐れるママも少なくありません。そこで離乳食がどんどん遅れがちになってしまうと、実は便秘の原因になってしまうこともあるのです。

繊維質やタンパク質など、うんちの原料となる必要な栄養を月齢に合わせてしっかり食べないと、便秘の原因になります。

アレルギーはママたちにとって常に心配のタネですが、離乳食は月齢に合ったものを月齢に合った量食べさせることが健康な成長には重要です。

離乳食が遅れ気味で便秘を起こした場合は、下痢や発疹に注意しつつ少し離乳食を進め、少しずつ量も増やしてみましょう。

5.離乳食と授乳のバランスが悪いことによる水分不足…水分補給を

離乳食をスタートしても、まだしばらくはミルクや母乳で栄養を補う必要があります。母乳不足にならないよう、やはり注意しながら様子を見てあげたいですね。

母乳やミルク授乳で水分を補っていても、汗やおしっこの量が増えると水分量が不足することもあります。

夏場暑い時期や、逆に冬場エアコン・床暖房などで暖め過ぎている時は、特に水分不足に注意が必要です。

  • 寝起きや風呂あがりに湯冷ましや麦茶などで水分補給
  • スープ系の離乳食を増やす
  • 食後の授乳もしっかり

こうした工夫で、水分不足による便秘を防いであげましょう。

6.運動不足や生活の乱れも便秘原因…運動で生活リズムも整える

大人でも一日中座りっぱなしで運動不足になると、便秘になりやすいですよね。赤ちゃんも同様です。

赤ちゃんは寝返りやはいはいを覚え、どんどん動きも活発になってきます。動けるようになってくると、体も運動を必要とします。しっかりと遊ばせるようにしましょう。

まだ寝返りやハイハイができない赤ちゃんは、関節に注意しながらママが運動させてあげると良いですよ。

また生活リズムの乱れも便秘の原因になります。生活リズムを作ってあげることは、ママの大切な役目のひとつです。

しかし生活リズムが崩れて寝る時間が短くなったり、食事の時間がまちまちになると、自律神経が乱れる原因になります。

こうした乱れは腸の活動にも影響を与えるので、便秘になりやすいのです。運動不足は寝つきの悪さを誘発するため、生活リズムを崩す原因にもなります。

  • 早寝早起きを心がける
  • 毎日できるだけ同じ時間に食事をとらせるようにする
  • 昼寝の時間も決め、遅くなりすぎないようにする
  • 毎日散歩や体を動かす遊びを組み込む

こういった工夫で、生活リズムを整えてあげましょう。

7.お尻の傷やただれも原因に…痛いのでいきめず便秘になる

赤ちゃんはとても神経質です。お尻に傷ができていたり、おむつかぶれなどでただれていると、いきんだ時に痛みます。

そこでいきめなくなり、便秘になることがあるのです。うんちかな、と思った時に泣く場合は注意してあげましょう。

もともと赤ちゃんは筋肉が未発達で排泄も大人と同じようには上手にできません。痛みがあると、余計に上手にいきめなくなります。

またおしっこの時も、しみるので泣くことがあります。おむつ替えの時に注意して観察し、赤くなっているようならケアが必要です。

お茶を含ませたカット綿で拭いてあげると予防になりますよ。ただれがひどいようなら病院へ行きましょう。

8.ストレスも便秘を引き起こす…大人と同じ!心とつながる腸

意外に知られていないのが、ストレスが原因で起きる便秘です。私たちもストレスや緊張が原因でお腹の調子が悪くなることがありますよね。

心因性の便秘や下痢を繰り返す、過敏性腸症候群という病気もあります。

我が家がお世話になっている小児科の先生は、赤ちゃんの便秘の原因のほとんどはストレスだ、というくらいストレスは大きな要因になっていると言っています。

赤ちゃんにとっては、あらゆることが刺激になります。

  • 暑さや寒さ
  • 洋服のチクチク
  • ママのイライラ
  • 兄弟喧嘩や夫婦喧嘩
  • 環境の変化
  • 離乳食

どんなストレスが便秘を引き起こしているかをつきとめるのは難しいかもしれません。

生活習慣を見直し、生活リズムを整えて赤ちゃん自身が成長していくうちに、ストレスも軽減されていきます。

ママ自身がストレスをためないよう、赤ちゃんと心穏やかに過ごせるように、パパともしっかり話し合い、育児の連携をとれると良いですね。

過敏性腸症候群(IBS:irritable bowel syndrome)とは、大腸・小腸に器質的な病変が見られないのに、お腹を中心としたさまざまな症状が現れる「症候群」です。(中略)IBSの原因ははっきりとは解明されていませんが、(中略)多くの場合、不安・緊張などのストレスだとされます。

赤ちゃんの便秘を解消するテクニック&対策方法をチェック!

赤ちゃんのつらい便秘は、できるだけ早く解消してあげたいですよね。おすすめの解消法や対処法についてご紹介します

まずは早めに気付くことが重要!排便リズムはしっかり把握を

実際に便秘になってしまった時は、どうすれば解消できるのでしょうか。便秘は気付かないまま放置しておくと、出にくくなってしまうこともあります。

出にくい状態が続くと、熱や嘔吐などの強い症状が出ることもあります。その前にできるだけ早く対処してあげましょう。

赤ちゃんの便秘に早く気付いてあげるには、やはり普段の排便ペースをしっかり把握しておくことが大切です。

できれば毎日の授乳の回数や睡眠時間・排便・体温などを記入できる育児日記をつけていると、もしもの際に安心です。

多少面倒ではありますが、子どもが大きくなった時、とても良い思い出になりますよ。

またおむつ替えやお着替え・お風呂の際、赤ちゃんのお腹などをベビーマッサージするように触り、普段と違う点が無いか毎日チェックすることも大切です。

産後のママは赤ちゃんの変化に対してとても敏感になるようホルモンが働くと言われています。「ママの勘」はとても有効なんですよ。

便秘解消テクニック!詰まってしまったら試して欲しい解消方法

実際に試して欲しい便秘の解消方法をご紹介します。

お腹ののの字マッサージ
赤ちゃんのお腹に「の」の字を書くように、圧迫しないよう優しくマッサージをします。

ママの便秘にも効果的と言われていますよ。

お尻(肛門)の刺激
おむつを替える時、カット綿やコットンにぬるま湯を含ませ、お尻の穴の周りを優しくなでるという方法も効果的です。

動物のお母さんは、赤ちゃんの排便を促すとき、お尻をなめてあげるそうです。それと似たような効果が期待できますよ。

スポイトウォシュレット
オムツを替える時などに、スポイトにぬるま湯を入れて肛門にシュッシュと当ててあげます。

カット綿でマッサージをするのと同様、肛門に刺激を与えることで排便を促します。

綿棒浣腸
赤ちゃんの両足を持ち上げ、ベビー用の綿棒にベビーオイルを染み込ませ、綿棒の先の綿球が隠れるくらいまでをお尻の穴に入れ、優しく動かします。

腸の動きが活発化する授乳後30分が効果的とされています。すぐに出てしまうこともあるので、開いたオムツの上で行いましょう。

マルツエキスやプルーンジュース
麦芽糖から作られた便秘の薬マルツエキスは赤ちゃんでも飲ませることができます。砂糖水を与えるならマルツエキスを選ぶと安心です。

プルーンジュースは赤ちゃん用の物を飲ませてあげましょう。こちらも便秘に効果があるとtいわれています。

オリゴ糖
お腹の中で乳酸菌のエサになり、活性化させると言われています。ダイエットでも人気のオリゴ糖ですが、市販のものは純度が高いものばかりではありません。

赤ちゃんに与える際は対象年齢をしっかりチェックし、不純物や添加物が少ない物を用量を守って与えましょう。与えすぎると下痢をします。

市販の浣腸
市販のグリセリン浣腸は、必ず3~4ヶ月健診を終え、腸や肛門に異常や病気がないことが確認されてから使用します。

病気が隠れていることもあるので、初めての便秘という場合はまずは受診した方が安心です。使用する際は用法用量を守ってくださいね。

【オリゴのおかげ】
http://www.oligo.jp/baby/
塩水港精糖株式会社の「オリゴのおかげ」という商品は、赤ちゃんの離乳食にも使える甘味料です。トクホにも指定されていますよ。

乳児では便秘以外の病気で便が出ない事もあります。3ヶ月以降の乳児で、健診などで発育に異常がなければ、浣腸を使っても大丈夫です。

病院に行くタイミングを知って、早めに対処してあげましょう

便秘は病気というイメージがあまりないママもいるかもしれませんが、放置すると大変なことになるケースもある「病気」です。

あまりつらい症状が続いているようであれば小児科を受診しましょう。病院に行くタイミングをご紹介します。

  • 赤ちゃんが発熱したり、吐いた
  • お腹がぱんぱんに張っている
  • ミルクや母乳の飲みが悪くなった
  • これまでにない期間うんちが出ていない
  • 機嫌が悪く、苦しそうにいきむ
  • 体重が増えない

といった状態の時は、すみやかに病院へ行きましょう。

つらい症状が強い場合はただの便秘ではないケースもあるため、素人判断はせずに早めに主治医に診せてくださいね。

またうんちの表面に血が付くことがあります。かすかに一筋だけ、一度きりなら様子を見てみましょう。

うんちにかなり鮮血がついているようなら大きな傷ができている場合があります。雑菌が入ると化膿することもあるので、やはり病院へ行った方が良いでしょう。

受診のポイント…便秘で受診するときは、病院で浣腸をされるケースが多いでしょう。替えのおむつや着替えを持っていくと汚れたときに安心です。

便秘を防ぐための食生活あれこれ…生後半年前後でチェック

赤ちゃんのつらい便秘を防ぐために、生活リズムはもちろんですが食生活の内容も見直してみましょう。

生後半年までの赤ちゃんの場合…母乳&ミルク以外の水分補給も

生後半年までの授乳が主な赤ちゃんの場合、やはり授乳量に気をつけることが一番です。特に母乳のママは量が測りにくいので体重増加に注意してあげましょう。

お風呂上りやお出かけ後・寝覚めに白湯や麦茶などで水分を補給し、水分不足を防いであげましょう。

どうしても便秘気味で困る場合は、マルツエキスがおすすめです。マルツエキスは麦芽糖から作られた、水あめのように飲みやすい便秘薬のひとつです。

最初に使用する際は主治医に相談し、用法用量を守ってくださいね。

生後半年過ぎた赤ちゃんの場合…離乳食は月齢に合わせて

離乳食がスタートしたら、下痢や肌症状を観察しつつバランスよくステップアップさせていきましょう。

アレルギーが怖くて離乳食初期は10倍がゆばかり食べさせていた、というママの話も聞きますが、栄養がかたよりますし、便秘になりやすくなります。

離乳食に使える食材の中にも、腸内環境を整えてうんちを出やすくしたり、うんちそのものの材料になってうんち量を増やし排泄しやすくするものがあります。

赤ちゃんの月齢や好みに合わせて工夫し、食べさせてみましょう。

発酵食品
ヨーグルト…離乳食初期から使えます。プレーン無糖から始めましょう
納豆…引き割りをお湯通しすれば簡単に加熱できます。中期から食べられます
海藻類(水溶性食物繊維が豊富)
昆布…出汁として初期から使えます。お粥と一緒に炊いてもOK
海苔…中期から、お粥やスープに入れてほぐして与えましょう
寒天…寒天寄せゼリーを崩して食べさせたり、お粥に混ぜて炊きましょう
根菜類(不溶性食物繊維・水溶性食物繊維が豊富)
さつまいも…初期から使えます。あく抜き後ペースト状に
里芋…中期から使えます。つぶして与えましょう
れんこん・ごぼう…後期からになります。最初はすりおろして
ペクチン(食物繊維の一種)を含む食材
りんご…下痢の時も便秘の時も良い食材です。最初は蒸し煮など加熱して初期から与えられます

にんじん…同じくペクチンを含みます。ペースト状から始めれば初期から使える便利な食材です

また、ミルクやフォローアップミルク、湯冷ましや麦茶などによる水分補給も忘れずにしてあげましょう。

赤ちゃんの便秘は健康バロメーター!もう一度生活を見直そう

赤ちゃんの便秘は、赤ちゃんの成長や生活リズムのバロメーターのひとつです。便秘を放置していると、詰まった状態が習慣化してしまうこともあります。

お腹の健康は、免疫力やホルモンバランスにも関わると言われています。また最近では、夜泣きと腸内環境の関係も注目され始めています。

赤ちゃんの腸内はビフィズス菌を代表に善玉菌がほとんどと言われていますが、近年は環境変化やママの体質の変化により変わってきているとも考えられています。

便秘が習慣化すると、どうしても腸内環境が乱れやすくなりますよね。改善を目指して生活習慣や食事内容に気を付け、快便習慣を身につけてあげたいですね。

ロタウイルス感染症かも…白い下痢・うんちに赤ちゃん幼児は要注意!

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赤ちゃんや小さな子どもが下痢をすると、ママは心配ですよね。しかもうんちが白くなったら、ビックリするとともに不安になってしまうのではないでしょうか。

実は乳幼児の白っぽい下痢は、よく知られた病気の可能性があるのです。毎年冬に流行するロタウイルス感染症というウイルス性の胃腸炎です。

また、そのほかにも白い下痢が起きる病気はいろいろあります。ロタウイルスをはじめ、乳幼児が白っぽい下痢をしたときの対処法についてまとめました。

【ロタウイルス感染症】白っぽい下痢を引き起こす胃腸炎

赤ちゃんや小さな子どもが白っぽい色の下痢をしたとき、まず考えられるのは「ロタウイルス感染症」という病気です。

嘔吐と下痢が特徴!発熱もあるロタウイルス感染症の症状

ロタウイルス感染症はいわゆる「嘔吐下痢症」と呼ばれる症状がメインの病気です。ロタウイルス感染症の主な症状をまとめてみました。

  • 吐き気
  • 嘔吐(1日に5回前後吐き、1~2日続く)
  • 下痢(1週間前後続く)
  • 39度前後の高熱(1日程度)
  • 腹痛
  • 脱水症状(嘔吐と下痢によるもの)
まずは嘔吐から始まります。嘔吐から1~2日で下痢が始まることが多いでしょう。発熱は3分の1くらいの子どもに見られる症状です。

もっとも顕著な症状は下痢です。特にうんちがクリーム色から白っぽい色に変化するのが特徴です。

さらにロタウイルス感染症が重症化し、脳炎や脳症に発展するケースもまれにあります。実は子どもの急性脳炎の原因の第三位になっており、油断は禁物です。

脱水症状や脳炎・脳症は命に関わったり、後遺症が残る恐れもある危険な状態です。

  • 水分がまったくとれない
  • 頭痛やこわばり
  • けいれん
  • 意識障害

こういった症状が見られたら、すぐに受診しましょう!

さらに、下痢やおう吐のため脱水が進行したり、けいれんや意識障害がみられたりした場合、入院が必要になることも。また、ロタウイルスは脳炎・脳症の原因の第3位で、脳 炎・脳症になると後遺症が残ることもあります。

ロタウイルス感染症の特徴…ロタウイルスによる感染が原因

ロタウイルス感染症の原因となっているのは、ロタウイルスというウイルスの一種です。

ほとんどの人が幼児期に経験する病気で、特に生後6ヶ月から2歳くらいの乳幼児に多く発症します。

ロタウイルスの特徴についてピックアップしてみました。

項目 ロタウイルスの特徴
流行時期 2月~5月ころ(年によって前後する)
年末から患者が出始め、春先にピークを迎える
感染しやすい年齢 生後半年から2歳までの乳幼児が7割以上を占める
大人への感染 大人にもうつるが、あまり重症化しないことが多い。
不顕性感染のこともある。
2回目以降の感染 初めて感染した時がもっとも症状が重い。
2回目以降の感染からは、症状が軽くなる。
潜伏期間 2日程度
診断方法 流行度合いや症状から診断されることが多い。
最近はうんちを用いた迅速診断キットもある。

ロタウイルス感染症の感染経路…10個のウイルスでも感染

ロタウイルス感染症を引き起こすロタウイルスは、糞口感染でうつります。たった10個程度のウイルスでも感染するほど強力なウイルスです。

糞口感染とは、うんちや吐しゃ物などに含まれているウイルスが、手などを介して口に入り感染することです。

ロタウイルスが多く発症するのは、ヨダレが多くなんでも口に入れる時期の乳幼児です。

また保育園などで濃厚接触していることも多いため、ひとり感染者が出ると瞬く間に感染が拡大することもあります。

流行している時期には、ウイルスがいろいろなところに存在します。

  • スーパーのカート
  • 公共施設の遊具
  • 電車やバスなどの車内
  • 病院の待合室

保育園入園前の赤ちゃんも、さまざまな場所で感染の危険があるのです。

ロタウイルス感染症にかかったときの登園禁止期間をチェック

ロタウイルス感染症は、学校保健法によって予防すべき伝染病のひとつに指定されています。第三種「その他の伝染病」のひとつです。

その他の伝染病とは「条件によって出席停止する必要がある」病気です。溶連菌感染症や手足口病も同様です。

ロタウイルス感染症の場合、下痢・嘔吐症状が続き他人にうつしてしまう可能性がある期間は、保育園や幼稚園をお休みする必要があります。

ロタウイルスによる嘔吐や下痢が続いている間は、体力も消耗します。脱水症状が起きる場合もあります。

症状がある間は保育園や幼稚園はしっかりお休みし、体を休めるとともにお友達への感染拡大を防ぎましょう!

園によっては医師による出席許可を得なければ登園できないこともあります。ロタウイルスと診断されたら、園に確認しておくと良いでしょう。

ロタウイルス感染症にかかってしまった時の治療と対処法

ロタウイルス感染症にかかってしまった時は、どんな対応をすればいいのでしょうか。治療法や対処法についてまとめました。

ロタウイルス感染症に効果のある治療薬はありません!

ロタウイルス感染症には、インフルエンザのタミフルのような効果的治療薬はまだありません。

しかし、赤ちゃんはミルクや母乳が飲めなくなったり、嘔吐と下痢で脱水症状を起こすこともあります。

ロタウイルスに感染してしまったら、まずは小児科を受診しましょう。

治療は基本的に対処療法です。整腸剤を処方されるほか、脱水症状がみられる際は点滴で水分を補給します。

  • 嘔吐した・吐き気で食欲がなくなった
  • 下痢が始まった
  • 発熱した

こういった症状が見られたら、脱水症状が起きる前に受診しましょう。

下痢止めを飲んではダメ!処方された整腸剤だけを服用して

ロタウイルス感染症でひどい下痢が起きても、下痢止めを飲ませてはいけません!

下痢止めを飲むと、うんちによって体外に排出されるはずのウイルスも体の中に長くとどまってしまいます。

そのため、病気を長引かせることにつながる恐れがあるのです。逆に下痢を止めずに体外にウイルスを排出した方が、回復が早いという説もあります。

下痢が止まらない時も、水分補給と病院で処方された整腸剤だけを服用させ、市販の下痢止め(止瀉薬)は与えないようにしましょう。

下痢はだいたい5日~7日ほど続きます。それ以上続くときやおしりかぶれが気になる時は、再度受診してくださいね。

下痢に対して下痢止めを使用しても、治療期間は変わらないとの報告が多く、病原体を腸管内に停留させる欠点もあり、強い下痢止めは使わない方が良いでしょう。下痢は止めない方が回復を早め、下痢を止めずに、脱水にならない様に水分補給に努めることが大切です。

ロタウイルス感染症にかかった時のおうちケア!脱水に注意

赤ちゃんや小さな子どもがロタウイルス感染症にかかったとき、おうちでできるケアについてまとめました。

ロタウイルス感染症は嘔吐と下痢が主な症状です。嘔吐と下痢が続くと、別のトラブルを招く恐れもあります。おうちでしっかりケアしてあげましょう。

水分補給
もっとも危険なトラブルのひとつが脱水症状です。命に関わるので、水分補給はしっかりさせましょう。

嘔吐がおさまったら母乳やミルク・ぬるい白湯などを少しずつ飲ませます。冷たいものや牛乳などは控えましょう。

食事
食事は食欲が戻ってから、スープやおかゆ・すりりんご・卵豆腐など柔らかくお腹に優しい物からスタートします。

食欲がなかなか戻らない場合は食べられるものを少量ずつ、様子を見ながら与えましょう。酸味が強いものや脂肪が多いもの・冷たい物は避けましょう。

離乳食
離乳食は無理をせず、嘔吐や激しい下痢が続いている間はお休みしましょう。

症状が落ち着いたら、少し前の段階から離乳食を再スタートし、様子を見ながら量・内容を戻します。

お風呂
お風呂は嘔吐・高熱が出ている間はやめておきます。お尻の汚れがひどい場合は、お尻だけシャワーで流してあげましょう。

症状がおさまっても、お尻にはウイルスが付着している可能性があります。必ずお尻をきれいに流してからお風呂に入れましょう。

おむつ
下痢をしている間は、おむつかぶれしやすい状態です。うんちをしたらすみやかにオムツを替えてあげましょう。

その都度シャワーを浴びるのは大変です。カット綿に多めにぬるま湯を含ませ、流すように拭いてあげると良いでしょう。

ロタウイルス感染症の予防対策!まずは予防接種を受けよう

激しい嘔吐と白っぽい下痢が続くロタウイルス感染症は、乳幼児にとってとてもつらい病気です。予防対策をしっかりチェックしましょう。

一番の予防策はワクチン接種!予防接種を受けましょう

ロタウイルス感染症の一番の予防対策はワクチン接種です。任意接種ですが、受けておくと予防・重症化防止に役立ちます。

ロタウイルスワクチンは2種類あります。それぞれ接種期間と回数が違うので、医師にどちらかを必ず確認しましょう。

ロタウイルスワクチンはいずれも経口タイプの生ワクチンです。口から飲む接種で痛みなどはありません。

生ワクチンの場合、接種後は4週間以上間隔をあけなければ、別のワクチンを接種することができません。

ロタリックス(1価ワクチン)
生後6週から受けられる。遅くとも生後14週6日までにスタート。

2回接種。4週間隔で受け、生後24週(168日)以降は接種できない。

ロタテック(5価ワクチン)
生後6週から受けられる。遅くとも生後14週6日までにスタート。

3回接種。4週間隔で受け、生後32週(224日)以降は接種できない。

ロタウイルスワクチンは、受けられる時期が厳しく制限されています。遅くなり赤ちゃんが成長すると、腸重積症を起こすリスクが高まるからです。

タイミングよく接種するためには、ヒブや小児用肺炎球菌ワクチンなど生後2ヶ月から受けられる予防接種と同時接種でスタートしましょう!

ワクチンを接種しても感染することはあります。インフルエンザワクチンを予防接種しても感染することがあるのと同じです。

しかし、接種することで免疫がつき、初回感染の重症化を防ぐことができます。また脳炎などの防止にもつながります。

ロタワクチンを導入した世界各国のデータによると、ロタウイルスワクチンの効果はこういった数値に現れています。

  • ロタウイルス感染症の患者総数が68%~79%減少した
  • 重症例が90%~98%減少した
  • ロタウイルスによる入院患者数が96%減少した

2012.1月現在では世界120ヶ国以上でロタウィルスワクチンが導入されており、そのデータによるとロタウィルスワクチンは、ロタウィルス胃腸炎総数を68~79%減らし、重症例を90%~98%減らし、入院を96%減らす事がわかっています。

ロタウイルスワクチンは2011年に日本で予防接種が始まり、最近では半数以上の赤ちゃんが接種するようになりました。

2010年~2012年には病原体定点でロタウイルスが検出された数は900~940くらいでしたが、2013年・2014年は435と半分ほどに減少しています。

日本でも今後もっと接種する赤ちゃんが増えていけば、感染者数や重症化する子どもの数も減っていくと考えられます。

各都道府県市の地衛研から報告された、病原体定点におけるロタウイルスの検出数は、国立感染症研究所感染症疫学センターのホームページで公開されている。2010/11~2014/15シーズンの週別検出報告数の推移をみると(図2)、2010/11~2012/13シーズンは年間908~940で推移していたが、2013/14シーズンは435と大きく減少した。2014/15シーズンは、第18週の段階で、2013/14シーズンとほぼ同じ検出報告数である。

感染予防・家庭内の拡大防止の基本は手洗い・うがいの徹底

ロタウイルスの感染予防の基本は手洗い・うがいを徹底することです。赤ちゃんには難しいので、大人が率先して行いましょう。

外から帰ってくるパパや兄姉が持ち込むことも充分考えられます。もちろん、一番よく赤ちゃんに触れるママはもっとも徹底したいですね。

  • 外出から帰った時
  • トイレの後
  • 調理の前
  • 離乳食など食事・授乳前
  • おむつ替えの前後

こういったシーンではしっかり手洗い・うがいをしましょう。

嘔吐・下痢で衣類などが汚れたときの適切な処理の仕方

ロタウイルス感染症で子どもが吐いてしまったり、下痢で衣類・部屋が汚れた時は、適切な処理をしなければ感染を拡大させてしまいます。

汚物処理の方法…アルコール消毒だけでは不十分です!

吐しゃ物やうんちにはロタウイルスがたっぷりと含まれています。ポイントは【乾燥させずに素早く消毒】です。

ロタウイルスは通常のアルコール消毒では死滅しません。また高温に対してもある程度の耐性を持っています。

ロタウイルスの消毒には、こういった消毒アイテムが効果を発揮します。

  • 酸性アルコール消毒液
  • 0.1%以上の塩素系漂白剤液

消毒をする人や周囲に感染を広げないため、足元のカバーや手袋なども必要になります。こういったものをひとまとめにした商品も販売されています。

【スマートハイジーン 汚物の処理セット】
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ロタウイルスを含んだ汚物を乾燥させると、空気中に飛び散り感染を拡大させてしまいます。

乾燥させる前に消毒アイテムでしっかりふき取りましょう。その後は部屋を換気し、手洗いを忘れずに!

消毒液の作り方
次亜塩素酸ナトリウムが配合されている家庭用漂白剤などを使います。

500mlのペットボトルに水と漂白剤キャップ2杯分を入れれば0.1%溶液、2Lのペットボトルに水と漂白剤キャップ2杯分を入れれば0.02%溶液になります。

消毒液は少し濃いめに作ると安心です。水は入れすぎないよう、漂白剤は少し多めに加えましょう。

衣類の洗濯方法…塩素系漂白剤や熱湯で充分消毒しましょう

ロタウイルス感染症の嘔吐や下痢で汚れた衣類・感染者が着ていた衣類には、たくさんのウイルスがいる可能性があります。

ほかの家族の洗濯物と一緒に水で洗っただけでは、ウイルスをほかの洗濯物に付着させ感染を拡大してしまう可能性があります。

  1. 汚物を洗剤を溶かしたで静かに洗い流す
  2. 0.02%の塩素系漂白剤液で消毒する
  3. 85度以上の熱水に1分以上漬ける(熱水洗濯をする)
すぐに洗えない場合はビニール袋に汚れた衣類を密閉し、ウイルスをまき散らさないようにしましょう。

洗濯をする際はママもマスクをし、洗濯が終わったら手をしっかり洗って消毒し、感染を防いでくださいね。

布団など洗濯が難しい物や、漂白剤が使えない色柄物の場合は布団乾燥機やスチームアイロンを使って加熱消毒しましょう。

ロタウイルス感染症以外にうんちが白くなる場合もあります

ロタウイルス感染症以外にも、子供のうんちが白くなるケースがあります。まずはなぜ白いうんちになるのかを知っておきたいですね。

うんちが白くなる原因は【胆汁】(消化液の一種)不足

ロタウイルス感染症でうんちが白くなるのは、胆汁という消化液が出にくくなり、胆汁に含まれるビリルビンという色素がうんちに含まれなくなるからです。

ビリルビンは新生児黄疸の原因になる色素です。光線治療を行ったというママもいるのではないでしょうか。

新生児は肝臓の働きが未熟なため、ビリルビンの処理が間に合わず黄疸になることが多いと言われています。

成長とともにビリルビンはしっかり処理され体外に排出されるようになります。

ロタウイルス感染症など胆汁が一時的に出にくくなる病気になると、ビリルビンも排出されなくなり、うんちに色素がなくなり白っぽくなるのです。

また下痢をすることで、もともと消化しにくい脂肪分がますます消化しにくくなります。すると脂肪分がそのまま排出され、うんちが白っぽくなることもあります。

大人でも白っぽくなることがあるとされています。また真っ白にならず、クリーム色になったりいつもより薄い黄色になる子どももいます。

ロタウイルスが代表的ですが、その他の病気で一時的に胆汁の排出がうまくいかなくなったり、消化不良が起きる場合もあります。次項からご紹介します。

ロタウイルスが腸で増えると、便の色の元になる色素(ビリルビン)を含んでいる胆汁という消化液が腸にでにくくなり、また食べ物の中の脂肪の消化が悪くなって、便が白っぽくなります。

ノロウイルス感染症…ロタウイルスとよく似たウイルス胃腸炎

ロタウイルス感染症と並んで毎年多くの人が感染するノロウイルス感染症でも、うんちが白くなることがあります。

ノロウイルス感染症の特徴を挙げます。

  • ウイルス感染した食べ物から感染することも多い
  • 大人にも感染し、強い症状が出る
  • 1日に10回など、激しい嘔吐が1~2日続く
  • 嘔吐がおさまったあとに下痢が始まる
  • ロタウイルスよりも発熱の発生は低め
  • 11月頃から増え始め、年末年始に流行のピークを迎える

ロタウイルス感染症にとてもよく似ていますが、大人にも感染しやすく何度でもかかります。やはり治療薬はありません。

補水とお腹に優しい食事などの対処療法をすることで、3日~1週間ほどで良くなっていきます。

ノロウイルス感染症でもうんちがクリーム色っぽく変色することがあります。症状も非常によく似ているので、パパママへの感染に注意しましょう。

アデノウイルス感染症…年間通して感染するウイルス性胃腸炎

アデノウイルスは風邪の原因ウイルスのひとつで、プール熱を引き起こすことで知られていますが、嘔吐下痢症の原因になることもあります。

アデノウイルス感染による嘔吐下痢症も、ロタウイルスやノロウイルスと同じように、嘔吐・下痢・発熱が主な症状です。

アデノウイルスによる嘔吐下痢症の場合も、うんちが白っぽくなる場合があります。

アデノウイルスも乳幼児に多く、また季節性のロタウイルスと違い年間通して感染が見られます。

やはり治療薬はないので、脱水症状予防と安静が重要です。

新生児黄疸…生まれたての赤ちゃんに起きる黄疸と関係

新生児黄疸が強い場合にも、うんちが白くなることがあると言われています。黄疸が強くなると、ビリルビンがきちんと排出できていないからです。

新生児黄疸の場合は、出産後に病院で治療を受けることがほとんどです。また軽い黄疸であれば、成長とともに自然と改善していきます。

新生児黄疸は1週間から2週間くらいで消えますが、完母など母乳の割合が多い赤ちゃんの場合は、もう少し長く続くことがあります。

母乳性黄疸と呼ばれるもので、やはり心配はいりません。1ヶ月健診でOKが出れば問題ないでしょう。

肝臓疾患によるもの…黄疸など他の症状に注意して早期発見を

胆道閉鎖症など胆汁の排泄ができない肝臓系の病気があるときは、うんちに色素が混じらず白くなることがあります。

赤ちゃんの黄疸が強くずっと続いているなどの症状がある場合は、小児科に相談しましょう。

また、急性肝炎などの病気に感染しているケースもまれですがあります。現在はB型肝炎ワクチンが定期接種に指定されています。忘れずに受けましょう。

ロタウイルス感染症がもっとも多い!乳幼児の白い下痢の原因

乳幼児が白い下痢をした時、もっとも疑わしいのはロタウイルス感染症です。またノロウイルス感染症やアデノウイルス感染症の場合もあります。

ウイルス性の胃腸炎には薬がありません。ロタウイルス感染症だけは予防接種で重症化を防ぐことができます。

予防接種は受けられる時期が厳しく制限されています。生後2ヶ月を迎えたらすぐにスタートし、きちんと予防したいですね。

その他にも、新生児黄疸をはじめ別の病気でうんちが白っぽくなることもあります。他の症状にも注意し、少しでも変だなと不安を感じたら小児科に相談しましょう。

目やに…子供のはやり目(流行性角結膜炎)の症状、目薬や出席停止日数

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はやり目は、正式名称を【流行性角結膜炎】という目の病気です。強力な感染力を持つ病気で、子ども達の間では大流行することもあります。

はやり目が集団感染を起こし、学級閉鎖になることもある病気です。はやり目はどんな時期に流行し、どんな症状の病気なのでしょうか。

はやり目の症状をはじめとする特徴や、園をお休みするべき日数・治療や感染予防対策など、知っておきたいポイントをチェックしてみましょう。

はやり目(流行性角結膜炎)の症状や病気の特徴・重症化の危険性

まずははやり目の症状をはじめ、病気の特徴について調べてみました。はやり目の感染にいち早く気付き、予防にも役立てたいですね。

はやり目の症状…充血とひどい目やにが特徴的な目の病気

はやり目(流行性角結膜炎)の主な症状は、白目の充血と目やにです。結膜炎の「結膜」は、白目の部分です。

その他にも、目だった症状がいくつか出ます。はやり目の症状をピックアップしてみましょう。

  • 白目の充血
  • 目やに
  • 目やにで目があかなくなる
  • 涙目
  • まぶたの裏にプツプツができる
  • 耳の前のリンパ節が腫れ、押すと痛い
  • 片目に炎症が起きると、数日後もう片方の目にも炎症が起きる
はやり目は、放置すると症状が重くなることもあります。次項では、症状が重くなってしまったケースをご紹介します。

はやり目が重症化したときは、黒目に傷がつくこともある!

はやり目は、重症化すると角膜(黒目の部分)に傷がついてしまうこともあります。

黒目に傷がつくと、傷のために目がゴロゴロしたり、光をまぶしく感じるなどの症状が出ます。

その他にも、重症化すると出てくる症状があります。注意しておきたいですね。

  • 目がショボショボする
  • 黒目に傷が残り角膜混濁になる
  • 炎症によって偽膜と呼ばれる白い膜がまぶたの裏にできる

白目の充血や目やになどの症状が出たら、素早く対処することが重要です。

はやり目の原因はアデノウイルス8型!ウイルス性の結膜炎

はやり目の原因になっているのは、アデノウイルスというウイルスです。はやり目は、ウイルス性急性結膜炎なのです。

アデノウイルスは、風邪の原因ウイルスとして知られています。また、プール熱を引き起こすウイルスでもあります。

アデノウイルスによる感染症を挙げてみましょう。

プール熱(咽頭結膜熱)
高熱・のどの痛み・結膜炎を起こすウイルス感染症。夏に多く、飛沫感染のほかプールを介して広まることがあるためプール熱と呼ばれる。
ウイルス性胃腸炎
ロタウイルス感染症やノロウイルス感染症と同じように、嘔吐下痢症を引き起こす病気。

ロタやノロの流行が秋から春先に集中するのに対し、アデノウイルス感染症は夏を中心に年間通して見られる。

はやり目は、こういったアデノウイルスによる感染で起きる病気のひとつです。

  • アデノウイルス8型
  • アデノウイルス19型
  • アデノウイルス37型

などがはやり目を引き起こし、特にアデノウイルス8型による流行が多いとされています。

はやり目の感染経路は接触感染!患者さんの目やにや涙に注意

はやり目は、感染している人との接触によって広がります。家庭や保育園・幼稚園などの接触が濃厚な場所では、特に流行しやすくなります。

はやり目に感染している目をこすった手指でタオルやおもちゃなどに触れると、ウイルスで汚染されます。

アデノウイルスに汚染されたタオルで顔を拭いたり、ウイルスがついた手で目に触れることで感染します。

また、プール熱同様、プールでうつることもあります。家庭ではお風呂の湯船などを介して感染することもあります。

  • 目やに
  • 糞便

こういった排泄物にウイルスは含まれます。特に目から出る涙や目やにには強力な感染力があるので注意が必要です。

はやり目の流行時期と流行しやすい年齢…夏と乳幼児は要注意

はやり目は年間通して感染の可能性がある病気です。特に多く感染者が出るのは、夏から秋と言われています。

ピークを迎えるのは8月ですが、冬季にも流行することがあります。

はやり目が流行しやすいのは1歳~5歳くらいの乳幼児です。しかし大人にも感染し、入院施設のある病院で院内感染することもある病気です。

はやり目の潜伏期間は1~2週間程度!流行情報をチェック

はやり目の潜伏期間は、1週間~2週間ほどです。比較的長いので、周囲で流行している場合はある程度の期間注意しておくことが必要です。

大人にも感染する病気なので、家族でタオルを共用しているなど危険を感じた場合は発症に気を付けておきたいですね。

はやり目の出席停止日数は専門医に相談!プールは2週間禁止

お仕事をしているママにとって、出席停止の日数は気になるポイントですよね。またプールに入っても良いのかどうかもチェックしてみましょう。

はやり目は学校伝染病のひとつ!1~2週間お休みです

はやり目は、「学校において予防すべき伝染病」に指定されています。感染が分かった場合は、1~2週間ほど幼稚園や保育園を休まなければなりません。

日本では学校保健法によって、流行や感染を予防するべき伝染病が定められています。インフルエンザや水疱瘡もそのひとつです。

伝染病は3種に分けられており、はやり目は第三種伝染病に分類されています。

第三種伝染病は、「病状により医師によって伝染のおそれがないと認められるまで」学校や園をお休みするべき病気です。

はやり目は非常に感染力が強く、完治して目の症状(涙目や目やに)などがおさまるまで登園停止になります。

はやり目は、だいたい1週間~2週間ほどで治ります。重症化すると完治まで時間がかかり、1ヶ月かかってしまうこともあります。

大人に感染した場合も、会社など職場への出勤停止になります。

流行すると学級閉鎖や園閉鎖になることもあります。感染が分かった場合は、できるだけ早く治るよう、家庭内で広がらないように気を付けたいですね。

最初に受診した時に、医師に登園できる目安を訊いておきましょう。また、園に連絡し、医師による登園許可書が必要かどうかを確認しておくと安心です。

重症化せず、安静にしてきちんと治療すれば、だいたい発症から1週間強で登園できるようになる子が多いでしょう。

2週間かかることもある病気です。お仕事が休めないママは、早めに病児保育を利用する手続きをしておいた方が安心です。

流行性角結膜炎と診断されたら、周囲の人にうつさないように注意しなければなりません。他人へ感染させる恐れのある期間は、約1~2週間です。学校保健法では、流行性角結膜炎は医師が周囲への感染力がなくなったと判断するまで登校を禁止すること、と明記されています。

プールは発症後2週間は入れません!重症化したら1ヶ月休み

はやり目に感染した場合、プールは、短くても発症後2週間は入ることができません。

それ以降は、はやり目の重症度によって違ってきます。1ヶ月以上入れないケースもあります。入っても良いかどうかは、かかりつけの眼科医に相談しましょう。

最近、急性結膜炎(はやり目)にかかりました。(中略)発症後少なくとも2週間はプールに入ってはいけません。治りが遅れたり、角膜や結膜の感染症を起こすことがあります。

はやり目に感染した時に受診する病院および検査・治療

はやり目に感染してしまった時は、どんな病院にいけばいいのでしょうか。また検査や治療法についてチェックしてみましょう。

はやり目の受診と検査…眼科を受診し、迅速検査と症状で診断

はやり目は眼科が専門医になります。赤ちゃんや小さな子どもの強い充血や目やにが見られたら、眼科で診察を受けましょう。

はやり目を起こすアデノウイルスには、すぐにチェックできる迅速検査キットがあります。綿棒で目をこする検査で、10分ほどで結果がわかります。

ただし、はやり目に感染した場合でも迅速キットでは結果が陰性になるケースもあります。そういった場合は、周囲の流行状況や症状から診断されます。

はやり目の治療…対処療法が中心!点眼薬をきちんと使用

はやり目には、アデノウイルスに直接効果を発揮する治療薬がありません。治療は対処療法が主になります。

はやり目が治るのに1~2週間かかるのは、体内で抗体が作られるまでにそれくらいの時間がかかるためとされています。

抗体が作られると、ウイルスによる炎症もおさまり症状も良くなっていきます。

直接ウイルスをやっつける薬はありませんが、それ以上炎症を悪化させないようにするための点眼薬(目薬)を処方されることが多いでしょう。

症状によって、処方される目薬は違います。

  • 細菌感染(二次感染)を抑えるための抗菌剤が入っている目薬
  • 炎症をおさえるための低濃度ステロイド点眼薬
アデノウイルス感染によるはやり目は、アレルギー性結膜炎などとは違う病気です。

目が充血しているからといって、家庭にある市販の目薬や、別の眼病で処方された点眼薬などを使用することはやめましょう。

はやり目のお家ケア…正しい目薬の使用方法や過ごし方

子供がはやり目になってしまったら、家庭ではどんなケアをすればよいのでしょうか。お家で気を付けたいケアについてご紹介します。

正しい目薬のさし方…手順としてはいけないことを知っておいて

正しい目薬のさし方は、意外と知られていません。まずは正しい目薬のさし方をご紹介します。

  1. ママの手指をしっかりと洗う
  2. 子どもをリラックスさせる
  3. 目薬のキャップを外し、清潔な場所に置く
  4. 子どもを仰向けに寝かせ、軽く下まぶたを引く
  5. 目やまつ毛・瞼に触れないよう、目薬を一滴目の中に入れる
  6. 目を閉じさせる
  7. しばらく目頭を軽く押さえる
  8. あふれた目薬はティッシュで拭く
  9. 目薬を片付け、ママの手を良く洗う
子供が泣いていると、涙と一緒に目薬が流れ出てしまいます。また目薬を差しただけでは、涙点から喉へ流れてしまうことがあります。

それを防ぐために、子供をリラックスさせて泣かないようにあやし、点眼後はしばらく目を閉じて目頭を軽く押さえてあげましょう。

点眼薬には、1日に何回・何時間おきに点眼すればよいのか明記してあります。忘れずにさしてあげましょう。

2種類以上の目薬を処方された場合は、1種類目を点眼してから5分以上おき、次の目薬をさします。

目薬をさす場合に、やってはいけないことがあります。注意しましょう。

他人の目薬は使わない
他人の目薬は絶対に使ってはいけません。同じ病気かもしれないと思っても、ちゃんと眼科を受診して自分の目薬を処方してもらいましょう。
目やまつ毛・まぶたに触れない
点眼時に目やまつ毛・まぶたなどに触れると、目薬がウイルスに汚染されてしまいます。また目やになどが容器内に入り込むこともあります。
点眼後、目をパチパチしない
目薬をさしたあとに目をパチパチすると、涙点からのどへ薬が流れて効果を発揮しなくなってしまいます。パチパチするのはやめましょう
一度に何滴もささない
医師に指定された量以上にたくさんさしても、涙点から出て行ってしまいます。
湿布などと一緒に保管しない
湿布などメントール成分が入っているものと一緒に保管すると、芳香成分がうつってしみるようになることがあります。
子どもの手の届くところに保管しない
赤ちゃんや小さな子供が中身を舐めてしまったり、容器ごと飲み込んでしまう危険があります。

はやり目になった時のおうちケア…安静と栄養補給が中心

はやり目にかかってしまった時は、用法用量を守って目薬をきちんと使用することが重要です。それ以外に重要なのは、安静と栄養補給です。

赤ちゃんや子供は免疫力や体力が大人のようには発達していません。そのため、抗体ができるまでに時間がかかることもあります。

さらに炎症を起こした目をいじることで、雑菌が入って二次感染を起こすこともあります。そうなると、はやり目の症状は長引き重症化することもあります。

ゆっくり休ませる
安静にさせ、体を休ませます。夜更かしさせたり、疲れさせることはやめましょう。
栄養バランスのとれた食事をさせる
栄養をしっかりとることも重要です。目がうっとうしいため食欲が落ちる子もいますが、食べられるものを用意してあげましょう。

赤ちゃんはご機嫌が悪くなり、離乳食を嫌がることもあります。母乳やミルクなど、のどを通るもので栄養を補いましょう。

テレビやスマホなどを見せすぎない
目に炎症が起きて、通常よりまぶしく感じる子もいます。目が疲れるテレビやスマホなどは、ほどほどにしておきましょう。

はやり目の予防…強力な感染力を持つアデノウイルスを防ぐ

はやり目は非常に強力な感染力を持っている病気です。家庭内で広がることを防ぐために、また家庭内に持ち込まないように予防するための対処法を知っておきたいですね。

はやり目の感染を拡大させない!守りたい5つのポイント

はやり目は、感染者の目やにや涙に触れた手で目を触ることでうつります。感染拡大を防ぐには、ウイルスのついた手や物で目を触れないことが大切です。

1.目はティッシュで拭き、その都度捨てる
目をタオルやハンカチで何度も拭いていると、ウイルスをまき散らしてしまう可能性があります。

涙や目やにはティッシュで拭き、その都度捨ててウイルスのついたタオルやハンカチを放置しないようにしましょう。

2.タオルは共用しない
顔拭きタオルはもちろん、手拭きタオルも共用しないようにしましょう。
3.お風呂は、感染した人が最後に入る
お風呂は入っても大丈夫ですが、感染した人が先に入ると他の人にうつる可能性があります。

感染していない人が先に入り、感染者は最後に入るようにしましょう。お風呂はしっかり洗います。

4.手洗いをこまめに
感染者も、看病する人も、家族もこまめに手を洗うようにしましょう。爪は短く切り、爪の間や指の間・手首までしっかり洗います。
5.うかつに目に触れない
はやり目は空気感染しません。ウイルスがついた手で目をこするなどするとうつるので、感染者がいたり流行中は、うかつに目に触れないようにしましょう。

洗濯の仕方と消毒方法もチェック!すすぎはしっかりが基本です

洗濯は一緒にしても大丈夫だそうですが、すすぎはしっかりしましょう。小さな赤ちゃんがいる家庭では、赤ちゃんのものは別に洗った方が良いですね。

目を直接ぬぐったタオルなど、心配なものは熱湯消毒するか、家庭用の漂白剤溶液などで消毒すると安心です。

重症化した時の後遺症…角膜(黒目部分)に傷が残ることも

はやり目は、特に重症化することがあります。赤ちゃんや小さな子は特に角膜が濁る状態(角膜混濁)が残ってしまうことがあります。

結膜炎にははやり目のようなウイルス性のもののほかに、アレルギー性の急性結膜炎や細菌性の流行性結膜炎もあります。

アレルギー性結膜炎や細菌性結膜炎は後遺症が残りにくいのですが、ウイルス性結膜炎は時に後遺症が残ることがあります。代表的なものが角膜混濁です。

  • 光が反射して見える
  • まぶしい
  • 見えづらい

こういった症状が残ります。こういった視力の後遺症は、角膜の混濁が取れていけば徐々に良くなっていきます。

角膜混濁は抗炎症点眼薬で治療します。1ヶ月から数ヶ月で良くなることが多いのですが、強く傷がつくと1年以上かかることもあります。

角膜の濁りが治ってくると自覚症状も消えていきます。自覚症状がなくなっても、濁りが完全に消えたわけではありません。

きちんと通院を続け、主治医が完治したと判断するまでは点眼薬を使い続けるようにしてくださいね。

アレルギー性結膜炎・細菌性結膜炎の特徴…違いを知っておこう

アレルギー性結膜炎や細菌性結膜炎は、はやり目とよく似ています。違いをチェックしてみましょう。

アレルギー性結膜炎…目のかゆみや充血が起きるアレルギー症状

アレルギー性結膜炎は、目にアレルギーを引き起こす物質がくっつくことで、結膜炎を引き起こす目の病気です。

アレルギー性結膜炎は2種類に分けられます。

季節性アレルギー性結膜炎
花粉など、特定の季節に現れるアレルゲンが原因になる結膜炎
通年性アレルギー性結膜炎
ハウスダストやコンタクトレンズなど、年間通して触れることの多いアレルゲンが原因になる結膜炎

主な症状をご紹介します。

  • 目のかゆみ
  • 充血
  • 目やに
  • 涙目
  • ゴロゴロとした異物感
  • まぶたの裏のブツブツ

アレルギー性結膜炎専用の点眼薬で治療を行います。おかしいなと感じたらすぐに眼科を受診しましょう。

細菌性結膜炎

細菌性結膜炎は、ウイルスではなく最近に感染したことが原因で起きる目の病気です。

細菌性結膜炎を起こす細菌をご紹介します。

  • 肺炎球菌
  • インフルエンザ菌
  • 黄色ブドウ球菌

ほかにもさまざまな細菌で起きる可能性があります。黄色ブドウ球菌のように普段から人の体に存在する菌でも、体力・免疫力が弱い乳幼児は感染することがあります。

細菌性結膜炎の症状をご紹介します。ウイルス性のはやり目とよく似ています。

  • 涙目
  • 目やに
  • 充血
  • ゴロゴロとした目の異物感

治療には、抗菌剤が入っている目薬や軟膏などが使用されます。素人では判断が難しいので、やはり眼科で診察してもらいましょう。

はやり目は登園禁止になる病気!早めに気付いてしっかり治そう

はやり目は、学校感染症に指定されている眼病です。感染がわかったら幼稚園や保育園、大人は仕事を休まなければなりません。

体は元気ですが目がうっとうしく、安静にしていないと長引くので意外とやっかいな病気です。しかも感染力が非常に強いという特徴を持っています。

重症化すると1ヶ月以上続くことがあります。目やにや涙目などの症状がおさまるまでは登園できないので、早めに治すことが大切ですね。

しかしはやり目には特効薬がありません。清潔と安静に注意し、抗炎症作用や二次感染を防ぐ目薬を使いながら、じっくり治る時を待つしかないのです。

充血や目やになどの症状に気付いたら、できるだけ早く眼科で治療してもらうことが重要です。

流行は8月頃、夏がピークですが、冬に大流行することもあります。周囲での流行情報は常にチェックしておきましょう。

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